DataLab.(データラボ)第14回 HRPTV5C
- 「一般的に『穴馬』と言われる馬でも、私のロジックでは『最も強いと思われる馬』だったりします」 井野元雄(HRPTV5C)
- 愛知県出身、60歳。仕事でイギリスに出張した際にデータ解析に触れ、その後78年に「回帰分析」を利用した競馬予想プログラムを発表。その後、ファミコン用競馬ソフト「井崎脩五郎の競馬必勝学」や、パソコン用「HRPTV5C」を開発。JRA-VAN NEXTの「データマイニング」作成にも協力する。
インタビュー記事 インタビュアー/市丸博司(2008/3)
オッズ、成績の取得と予想画面
レース当日であれば、各レースのオッズや、既に終了しているレースの結果を表示することが可能だ。この場合は、前ページで紹介した「予想・結果」画面を閉じず、そのままの状態でメイン画面(画面6-1)下部にある「速報」項目の各処理を進めるのがポイントだ。
「速報」項目の「I 速報情報(一括)」をクリックすると「速報」ダイアログが表示されるので、「II 速報オッズ情報」「III 速報着順等情報」の順にクリックして作業を進める(画面6-2)。予想用のデータ登録時に○囲み数字に従って進めたのと同様、ここはローマ数字順に進めれば良い。「II」「III」が終了したら、メイン画面に戻って「IV 速報処理(一括)」を行う。
以上の作業で、オッズや終了レース成績の取得、登録は完了する。元の「予想・結果」画面に戻り表示するレースを選択すると、取得した情報が反映される(画面6-3)。画面上のタブで「配当」をクリックすれば、終了したレースについては配当が表示できる(画面6-4)。
なお「予想・結果」画面を閉じると速報データは失われ、再度「I」〜「IV」の作業が必要なので注意したい。
[画面6-1] オッズや結果の取得は「予想・結果」画面を開いたままの状態で、「速報項目」のボタンをクリックする。
[画面6-2] 「I 速報情報(一括)」をクリックすると別画面が開くので、「II」「III」の順に進め、終了したらメイン画面の「IV」の処理を行う。
[画面6-3] オッズを取得した状態の「予想・結果」画面。「因子」タブにはオッズや結果、走破タイムなどが表示される。
[画面6-4] 「配当」タブオの表示例。終了したレースについては各馬券種別ごとの配当や、予想の的中状況が表示される。
「予想・結果」画面の「因子」タブや「残差」タブでは、馬名をクリックすることで各馬の詳細な予想因子を確認するできる。画面6-5は大阪杯に出走したダイワスカーレットの因子を表示したもので、この画面には馬名や騎手、父、母などのコードなどが表示されている。この画面を下にスクロールさせると、様々な予想因子による計算結果が閲覧可能だ。
画面6-6は因子タブで画面をスクロールさせたもので、騎手や種牡馬など一部の予想因子に関しては、画面6-5のように各馬個別の画面を開かなくても全馬一括で表示することが可能である。
画面6-7は「残差」タブの表示例。「残差」とは「観測値と予測値の差」を意味し、「HRPTV5C」の場合は、事前に推定されたタイムと、その馬が実際に記録したタイムの差がこれにあたる。過去のレースの「残差」を当該レースの予想に反映する形で、最終的な推定タイムが算出されるのだ。
画面一番右の「残差平均」がマイナス(予想よりも実際の速度が遅い傾向)の馬は「合成タイム」に少々時計が上乗せされた「推定タイム」となり、逆にプラス(予想よりも速い速度を出す傾向)の馬は「推定タイム」が「合成タイム」より速くなっていることがわかるだろう。画面をスクロールすれば、過去走について1走ごとの「残差」を閲覧できる。
[画面6-5] ダイワスカーレットの「全過去走詳細」を表示した例。この画面を下にスクロールすると、様々な予想因子の内容が表示できる。
[画面6-6] 「因子」タブでは、騎手や種牡馬などの因子が速度にどんな影響を及ぼすと予想されるか、というデータを出走全馬についてまとめて閲覧可能だ。
[画面6-7] 「残差」タブの表示例。各馬の過去のレースについて、計算上推定されたタイムと実際に記録されたタイムの差を計算し、当該レースの予想に反映されている。