DataLab.(データラボ)第11回 競馬新聞サラぶー
- 「とにかく競馬新聞が見たい、という一心でこのソフトを制作しました」 梶原紀美夫
- 大分県出身、56歳。コンピュータとのつきあいは、自作の「ワンボードマイコン」の時代から。自宅の近くで競馬新聞が売っていなかったため、JRA-VANのデータを利用して馬柱を表示する「競馬新聞サラぶー」を開発し、予想に活用する。
インタビュー記事 インタビュアー/市丸博司(2007/12)
データベース的な機能に挑戦してみたいと思っています
市丸:予想のロジックとしては最初の頃はどんな感じだったのでしょう?
梶原:今も基本的には変わっていませんで、走破タイムを中心に考えています。タイムも人によっていろいろと分析の仕方があると思いますが、馬場とかではなく、レースに対して補正をしたり。あとはそのレースの上位5頭とか……、あまり言うと面白みがなくなってしまいますが(笑)。
市丸:ご自身の馬券はソフトの通りに買われているのでしょうか。
梶原:いつもその通りというわけではないですね。先日の福島記念で、「タイム」の通りなら紫苑Sを勝ったアルコセニョーラが◎になっていて(5番人気1着)、ナリタプレリュード(16番人気2着)にも△がついていたんですけれど……。あと、ダービーも「虎の穴」で本線だったのですが、ウオッカは「牝馬は」って先入観があって。
市丸:予想は「タイム」「虎の穴」「本紙」と3種類ありますが、どれがいいとかありますか?
梶原:競馬場によって違うんですよね。たとえば、東京競馬場では逃げ馬重視の「虎の穴」が結構高配当を当ててたりとか。
市丸:開発当初からこんなところが変わった、などとというような点はありますか?
梶原:最初はドットインパクトプリンタの時代で、印刷が荒くて18頭をA4に収めるのが辛かったです。その後、レーザープリンタやインクジェットプリンタが出て、ずいぶんと見やすくなりました。
市丸:インクジェットが主流になったのは、ここ10年くらいでしたでしょうか。
梶原:そのくらいだと思います。これできれいに印刷できるようになりました。あと、フォントもプロポーショナル(文字によって1文字あたりの幅が異なる)になって、だいぶ変わりましたね。
市丸:先日の福島「10日目」問題とかは関係なかったですか?
梶原:あれは大丈夫でしたね。ただ、3日間でのべ8日(11月23日〜25日)がどうなるか。速さを保つためにデータは全部メモリに読みこんで処理しているので……。いろいろ勉強させてもらってます(笑)。
市丸:「サラぶー」を作られて、競馬のスタイルも変わりましたか?
梶原:そうですね。やっぱり全部のレースができるようになって、1レースから……、ひどいときは36レースやったり。下手な鉄砲も数撃ちゃ……。
市丸:いやいや(笑)。ちなみに、馬券はどんな買い方を?
梶原:3連複や3連単が中心ですけれど、なかなか当たらないですね。3頭探すのが大変で。
市丸:次の目標とかはありますか? あと、参考までに使っている言語を……。
梶原:開発にはDelphiを利用しています。目標は……、老後の手慰みでなにか作ろうかと(笑)。以前の「サラぶー」にあった、データベース的な機能にもう一度挑戦してみたいと思っています。
市丸:期待しています。本日はありがとうございました。