DataLab.(データラボ)第7回 時系列オッズViewer for JRA-VAN Data Lab. など
- 「ソフトが完成したときの達成感は、なにものにも替えがたいものがあります」 小池利明(Tosh)
- 栃木県出身。PCが一般に普及する以前から競馬ソフト、ツール開発を手がけ、現在に至るまで非常に数多くのソフトを公開。自身の発想によるツールのほか、ネット上などで知り合った他の競馬ファンの発想、ロジックをもとにしたソフト開発も多く行っている。
インタビュー記事 インタビュアー/市丸博司(2007/8)
BASICは勉強という感じではなく面白かったですね、動くので(笑)。
市丸:それだけの依頼のある中、1年にどのくらいの数のソフトを作られているのでしょうか?
小池:作品として公開するのは、年に1〜2本というところですか。作ってボツになった作品もありますし。ただ、そういう中にも、後々の作品に一部を流用して生かせるものもありますから、一概に「何本」とは言えない部分もあると思います。
市丸:そもそも、パソコン競馬と出会ったきっかけはなんだったのでしょうか。
小池:確か最初に買ったパソコンはFM-7かなにかだったと思うのですが、それよりも前に友達がPC-8001だか8801を持っていて、遊びに行ってゲームなんかやってましたね。テープでプログラムを読み込んで(笑)。それで「ああ、パソコンって、こんなことできるんだ」と。
市丸:それで「じゃあ、自分でもなにか作ってやるぞ!」と(笑)。
小池:その頃のパソコンは初心者でもなんでも、BASICが使えないとダメでしたからね。パソコンを買うとBASICのマニュアルがついてきたくらいで。
市丸:9801になると主にMS-DOSの使い方とかでしたけれど、最初はそんなだったのですね。BASICを覚えることに抵抗はありませんでしたか?
小池:勉強という感じではなく、面白かったですね、動くので(笑)。ちょっと複雑なものを作ったりすると「できた!」というときがやっぱり楽しいんです。それでまた次に、とやっていくと、いろいろなものができたんですよね。そのうちQuick BASICが出てきてプログラムが楽になって、その後はVisual Basicをちょっと挟んで、今はDelphiを使っています。
市丸:競馬の方はずっと後なんですか?
小池:いえ、競馬もずっとやってました。ソフトを作ったのは、競馬好きの友人がきっかけです。
市丸:ちなみに馬券とかは?
小池:趣味では少し買いますけれど、今はソフトのことがあって土日はあまり時間が取れないんですよね。いろいろなソフトを同時に使っていると、結局ランダムで買っているのとあまり変わらなくなってしまうので……。ですから、なにがなんでも勝とうとか、そういう買い方はしていないです。
市丸:なるほど、確かにそうですね。小池さんご自身はたくさんのソフトを作ってらっしゃいますけれど、使う側としては1本1本に絞って攻略法を考えた方が良いってことですよね。
小池:そのあたりは、ユーザの皆さんはいろいろと研究されていますね。提示された買い目をそのまま買うのではなくて、たとえば指数で1位の馬はどうとか、いろいろとアレンジされているようです。