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セレクトセール 2013総括


アゼリの2013

ここ数年、セレクトセールの取材をしてきて、明らかにディープインパクトがトップサイアーとしての地位を固めたということが実感できるようになった。

毎年のようにクラシックホースを送り出すディープインパクトに、何を今さらと思われるかも知れないが、会場にいるとそれがひしひしと分かる。鑑定台に立った産駒たちは1億円以上の取引が期待されるようになり、最高額馬となった産駒には、取材陣が我先にと取り囲み、父を彷彿とさせる立ちポーズにカメラを向け始める。

セレクトセールが始まった当初は、サンデーサイレンスの産駒たちに対して、同じような光景が繰り広げられていた。それが今やディープインパクトの産駒となったことからも、改めて「ポストサンデーサイレンス」の座はディープインパクトに受け渡されたのだとも気付かされる。

しかし、「セレクトセール2013」を見ていると、ディープインパクト以上に主役となっていたのは、「セレクトセール」そのものだったのかもしれない。

ディープインパクト産駒は1歳セクションのシーズオールエルティッシュの2012(牡)が1億8000万円、当歳セクションのアゼリの2013(牡)が2億4000万円と、それぞれの市場で最高額を記録。セレクトセール全体を通しても10頭のミリオンホースを送り出し、市場を牽引するに充分な役割を果たした。

その一方で産駒1頭辺りの平均落札額は1歳セクションが2725万9735円、当歳セクションが3375万9036円と、昨年より上場頭数が増えたのにも関わらず、昨年を上回る数字を記録。セレクトセールが1歳セクション、当歳セクションの2日間開催となってからはどちらも過去最高の数字である。

その上、売却率は1歳セクションがセレクトセール史上、過去最高となる87.9%、当歳セクションも75.5%という高水準をキープ。1歳セクションの売上総額は61億6070万円とセレクトセールの1歳セクションにおける最高額、当歳セクションの売上総額も56億400万円と、2日間開催とあってからのレコードを更新。落札総額の合計は117億6470万円と、3日間の日程で行われていた2006年の117億5450万円を上回り、史上最高となった。

以前は最高額馬の誕生に注目が集まっていたセレクトセールではあるが、以前のような高額馬への激しい競り合いは影を潜め、価格帯を問わず競り合いが起こるようになったのは、今年で16回目を数えたことで、市場が成熟を迎えたからとも言える。今回、上場頭数が増えたのにも関わらず、価格帯を問わずほとんどの上場馬に対して競り合いが繰り広げられており、それが売却率の上昇、そして売却総額の増加に繋がったと言えるだろう。

「セレクトセール2013」の当歳セクションの後、取材陣に囲まれた日本競走馬協会副会長で、社台ファーム代表でもある吉田照哉氏は、この史上最高の落札総額といった成績を振り返り、

「サンデーサイレンスのいた頃とは違って、今はディープインパクトを始め、キングカメハメハやその他の種牡馬も、バイヤーの信頼を得られるようになった」

と話している。また、今回のセレクトセールでは昨年を超える上場者の申し込みがあったというが、それもまた「セレクトセール」で馬を探すという意識が、既存の馬主だけでなく、新規の馬主にも浸透している証だろう。

しかも「セレクトセール」の名前は国外にも波及しつつある。「セレクトセール2013」では、カタール王族のファハド・アル・ターニ殿下(落札名は代理人のDavid Redvers(デイビッド・レッドヴァース氏))を始め、海外から多くのバイヤーが市場に参加し、多くの馬を落札していった。

会見を行ったデイビッド・レッドヴァース氏は、

「セレクトと銘打つだけのレベルの高い馬が揃っており、タタソールズ・セールのブック1といった世界のトップクラスの馬が集まる市場に匹敵するか、それ以上のセリが行われていると言える」

と話している。それは近年の海外の大レースにおける日本馬の活躍だけでなく、社台グループを中心に、海外の繁殖セールなどで良質の牝馬を導入。ブラックタイプ的にも海外のバイヤーの目に止まる血統を揃えられていることなど、世界基準の上場馬がセレクトセールに揃っていることも大きい。

こうなると、今後の「セレクトセール」では空前絶後の売却総額を記録し、そして限りなく100%に近い売却率をあげるより他にないのではという気がするが、その前にセール出身馬たちが、日本の競馬だけでなく海外でも優れた成績を残し、更にセールの信頼度と知名度を高めることの方が現実的である。しかもそれが叶う可能性は、今後、非常に高いと言えるだろう。

サンデーサイレンス産駒が、市場で取引されるセールとして注目を集めた「セレクトセール」は、もはや日本の生産界の名馬が集まる「セレクトセール」としてのポジションを築き始めた。今後、タタソールズ・セール、キーンランド・セールといった世界的な競走馬市場の1つとして認められる日は、そう遠くはないのかも知れない。

(村本浩平)

*各馬の落札価格は税別。

ライタープロフィール

村本浩平(競馬ライター)

北海道在住の“馬産地ライター”として、豊富な取材をもとに各種競馬雑誌で活躍中。

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