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セレクションセール2015

セレクションセール 2015総括

セリ開始前に会場内へと足を踏み入れた瞬間、既に高額落札馬が数頭取引されたような「熱」を感じた。その感覚が間違っていなかったことを、この日、1頭目の上場馬として鑑定台の前に現した、クイーンナイサーの2014(牡、父スペシャルウィーク)に対する活発な取引の声を通して実感する。あっという間に電光掲示板の数字は書き換わり、「1600万円!」と鑑定人が声を高らかにあげるのと同時にハンマーが振り落とされる。会場内に響き渡ったその乾いた音は、「セレクションセール2015」が記録的な大商いとなる、福音だったのかもしれない。

売却総額20億5858万8000円(税込み)、売却率は71.9%と共にレコードを記録した、今年のセレクションセール。クイーンナイサーの2014が取引された後も続々と売却馬たちが撮影場所に姿を見せ、売却率の更新は間違いないと思っていたのだが、売却増額もまた、税込みとは言えども20億を突破したというのは、高く評価されるべきだろう。

セレクションセールを主催するHBA(日高軽種馬農協)が、JRA札幌競馬場で行った「HBAトレーニングセール2015」でも、売却総額、平均価格、売却頭数で前年を上回る数字を記録。また日本競走馬協会の主催する「セレクトセール2015」や、青森県軽種馬生産農協の主催する「八戸市場2015」でも、売却総額が前年から85.1%増となる9418万6800円、税込み)となるなど、今年、国内で開催された競走馬市場のほとんどで売却総額、売却率などで、昨年を超える数字が記録されている。これは好景気に後押しされただけでなく、当歳、1歳、2歳と世代を問わず、国内の競走馬流通が市場にシフトしていることの現れとも言える。

その事実を物語っているのが、「セレクションセール2015」における、購買者登録の数である。昨年、389人だった購買者登録の数は、今年、426人に増加。2010年の購買者登録は302名であり、なんとこの5年で100名以上の増加ともなっている。

良質なサラブレッドを手に入れたいという購買者の期待に応えてみせたのが、日高軽種馬農協の職員たちだった。セレクションセールではセリへの申し込み馬を職員自らが牧場を訪ね歩き、馬体や血統などから上場馬を選定する「実馬検査」が行われている。今回も申し込みのあった503頭の中から240頭の上場馬(この日の上場馬は231頭)を厳選し、バイヤーの期待に応えるラインナップとなったことが、売却率の高さにも証明されている。

その中でもバイヤーからの注目度が高かったのは、来年デビューを控えた、現1歳世代が初年度産駒となる種牡馬の産駒たちだろう。キングズベストは13頭の上場で11頭が落札。ルーラーシップも9頭の上場で7頭が落札。ストリートセンスもまた6頭の上場で5頭が売却と、いずれも高い売却率を記録している。最高額馬となったのも、現1歳世代が初年度産駒となる種牡馬の産駒たちで、ルビウスの2014(牡、父ディープブリランテ)と、ハートオブクィーンの2014(牡、父キングズベスト)の2頭が、共に2800万円(税抜)で落札されている。

現在、リーディングサイアーのトップ10に入るような種牡馬の産駒は、同じ1歳市場として行われるセレクトセールの1歳セッションと比較した場合、セレクションセールは決して多いとは言えない。だが、リーディングサイアーの上位に入る可能性を持った種牡馬たちの産駒をラインアップしたことで、セレクトセールとの差違を図ることには成功したと言えるのではないだろうか。勿論、セレクションセールにはリーディングサイアー上位にランクされる種牡馬たちの産駒も名を連ねており、総じて高い売却率を記録。1頭辺りの平均落札額にも証明されているように、セレクトセールよりも安価で購入できることが、活発な取引に繋がっていた。

この結果を受けて会見に臨んだ木村貢市場長は、終始笑顔を浮かべながら、

「売却総額、売却率と過去最高の数字を記録できたことにとても満足しています。購買者数の増加は、職員と共に各馬主会へご挨拶に回ったことや、日本中央競馬会の皆さんと協力をしながら、新規馬主へのレクチャーを行ったり、ブリーズアップセールに参加された皆さんに、HBAのセールにも足を運んでもらえるように誘導していただいたことが、数字となって現れたと言えるでしょう。また、上場者側も良質な馬がいた場合には、セリを通して多くの方に見ていただいた方が高い評価に繋がるという考えも滲透してきたと言えますし、その全てがこの結果として現れたと思っています」

と語っていた。HBAにとってもセレクションセールの好結果は、今後、主催される1歳市場における、高水準の結果としても繋がっていく。1千頭を超える上場頭数と、日本最大級の規模で行われる1歳市場であるサマーセールにも、今回、購入を決めかねたバイヤーが多く足を運ぶはずであり、それはオータムセールにも波及していくはず。サラブレッドの生産頭数からしても、日本生産界の中心である日高地区。そこで行われている競走馬市場のセレクションセールの記録的な売り上げは、生産頭数や生産者戸数の減少など、決して明るいニュースが聞かれなかった生産界にとって、久しぶりの「福音」となった気がする。

ライタープロフィール

村本浩平(競馬ライター)

北海道在住の“馬産地ライター”として、豊富な取材をもとに各種競馬雑誌で活躍中。

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