G1特集 第66回 安田記念G1特集 第66回 安田記念

血統分析

競馬予想のJRA-VANトップ > G1特集 > 安田記念 > 2016 > 血統分析

父がJC勝ち馬のモーリスの連覇に期待!

1)SSを経由しないヘイルトゥリーズン系がやや有利

ほぼすべてのGIで優秀な成績を残しているサンデーサイレンス(SS)系だが、この安田記念は苦手としている。ジェニュインとダンスパートナーが出走した1996年から昨年まで20年連続、のべ112頭がスタートして4勝(勝率3.6%)。過去10年を見ても勝率3.8%、連対率7.7%は平均以下で、決して得意な舞台とは言い難い。

そのSSを経由しないヘイルトゥリーズン系が好調だ。ただしウオッカやモーリスといった傑出した存在、2年連続で好走したスマイルジャックにストロングリターンと、限られた馬の活躍による面が大きい。過去10年に馬券に絡んだ7回はすべて5番人気以内、6番人気以下の16頭はすべて着外。「ヘイルトゥリーズン系がいい」のは確かだが、人気薄の激走があるほど相性のいい舞台ではなさそうだ。

この表は右にスクロールできます。

父馬の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 3回 3回 4回 78頭 3.8% 7.7% 12.8%
その他のヘイルトゥリーズン系 4回 1回 2回 25頭 16.0% 20.0% 28.0%
ノーザンダンサー系 1回 4回 0回 37頭 2.7% 13.5% 13.5%
ナスルーラ系 1回 2回 0回 14頭 7.1% 21.4% 21.4%
ミスタープロスペクター系 1回 0回 4回 24頭 4.2% 4.2% 20.8%
【過去10年の連対馬の父と母父】

この表は右にスクロールできます。

日付L 馬名 種牡馬 母父馬
2015.6.7 1 6 モーリス スクリーンヒーロー カーネギー
2015.6.7 2 13 ヴァンセンヌ ディープインパクト ニホンピロウイナー
2014.6.8 1 10 ジャスタウェイ ハーツクライ Wild Again
2014.6.8 2 12 グランプリボス サクラバクシンオー サンデーサイレンス
2013.6.2 1 10 ロードカナロア キングカメハメハ Storm Cat
2013.6.2 2 2 ショウナンマイティ マンハッタンカフェ Storm Cat
2012.6.3 1 4 ストロングリターン シンボリクリスエス Smart Strike
2012.6.3 2 3 グランプリボス サクラバクシンオー サンデーサイレンス
2011.6.5 1 14 リアルインパクト ディープインパクト Meadowlake
2011.6.5 2 1 ストロングリターン シンボリクリスエス Smart Strike
2010.6.6 1 17 ショウワモダン エアジハード トニービン
2010.6.6 2 9 スーパーホーネット ロドリゴデトリアーノ エルセニョール
2009.6.7 1 3 ウオッカ タニノギムレット ルション
2009.6.7 2 6 ディープスカイ アグネスタキオン Chief's Crown
2008.6.8 1 5 ウオッカ タニノギムレット ルション
2008.6.8 2 16 $アルマダ Towkay Red Tempo
2007.6.3 1 2 ダイワメジャー サンデーサイレンス ノーザンテースト
2007.6.3 2 5 $コンゴウリキシオー Stravinsky Hansel
2006.6.4 1 4 $ブリッシュラック Royal Academy Alysheba
2006.6.4 2 15 $アサクサデンエン Singspiel Machiavellian
2)母父にヘイルトゥリーズンが入ると切り?

母父の系統別成績を見ると、種牡馬成績とは対照的に「その他のヘイルトゥリーズン系」は不振。2001年のブラックホーク(母父Silver Hawk)を最後に母父ヘイルトゥリーズン系の勝利はない。近年のトレンドである母父サンデーサイレンス系も10年間に22頭が挑んで未勝利だ。

この表は右にスクロールできます。

母父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 0回 2回 3回 22頭 0.0% 9.1% 22.7%
その他のヘイルトゥリーズン系 0回 0回 1回 10頭 0.0% 0.0% 10.0%
ノーザンダンサー系 3回 2回 5回 65頭 4.6% 7.7% 15.4%
ナスルーラ系 3回 0回 1回 20頭 15.0% 15.0% 20.0%
ミスタープロスペクター系 1回 3回 0回 29頭 3.4% 13.8% 13.8%
その他の系統 3回 3回 0回 32頭 9.4% 18.8% 18.8%

ナスルーラ系の成績が高いのは、ウオッカの2勝が効いているもの。さまざまな系統の母父から勝ち馬が出ており、ヘイルトゥリーズン/サンデーサイレンス系を除けば「どこからでも買える」というべき状況だ。

3)ノーザンダンサーの血と配合に注目

10年間の出走馬178頭を、父ノーザンダンサー系または母父ノーザンダンサー系の「ノーザンダンサー型」と、父・母父どちらもノーザンダンサー系ではない「非ノーザンダンサー型」に分けて比較してみた。

この表は右にスクロールできます。

血統タイプ 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
ノーザンダンサー型 4回 6回 5回 94頭 4.3% 10.6% 16.0%
非ノーザンダンサー型 6回 4回 5回 84頭 7.1% 11.9% 17.9%

馬券に絡んだ回数は互角だが、率では非ノーザンダンサー型がやや優位だ。その非ノーザンダンサー型から出た連対馬のべ10頭のうち8頭は、社台ファーム、ノーザンファーム、白老ファームといった社台ファーム系牧場の生産馬で、該当しないのはウオッカだけ。いっぽうノーザンダンサー型の連対馬10頭のうち社台ファーム系牧場の生産馬はダイワメジャーのみとなっている。

次に出走馬の父と母父を、外国籍、輸入種牡馬、内国産に分けて考えてみる(海外でも日本でも供用された種牡馬の場合、JRA−VANデータで血統を見た際、アルファベット表記なら外国籍、カタカナ表記なら輸入種牡馬と考える。またシンボリクリスエスは外国産だが種牡馬としては内国産とカウントした)。

外国籍種牡馬の産駒が最後に勝ったのは2006年(Royal Academy産駒ブリッシュラック)。2009年の3着ファリダット以後は馬券に絡んでいない。輸入種牡馬の産駒も2007年のダイワメジャー(父SS)が最後の勝ち馬だ。いっぽう「母父が外国籍または輸入種牡馬」というタイプは毎年のように3着以内に来ている。内国産種牡馬の産駒は2008年以降連勝中だが、「母父が内国産種牡馬」というタイプの好走例は昨年2着のヴァンセンヌ(母父ニホンピロウイナー)くらいだ。

近年の安田記念におけるベスト配合は「父が内国産種牡馬×母父が外国籍または輸入種牡馬」といえそうだ。

4)実は2400mへの適性が重要?

優勝馬の父または母父について、2400m重賞での実績をまとめてみた。

この表は右にスクロールできます。

馬名 父・母父の2400m重賞実績
ブリッシュラック 特になし
ダイワメジャー 特になし/父サンデーサイレンスは日本ダービー馬を多数輩出
ウオッカ 父タニノギムレットは日本ダービー馬
ショウワモダン 母父トニービンは凱旋門賞馬
リアルインパクト 父ディープインパクトは日本ダービーとジャパンC勝利
ストロングリターン 父シンボリクリスエスは日本ダービー2着、ジャパンC3着
ロードカナロア 父キングカメハメハは日本ダービー馬
ジャスタウェイ 父ハーツクライはドバイシーマクラシック勝ち馬
モーリス 父スクリーンヒーローはジャパンC勝ち馬

こうして見ると、父馬には2400mへの適性が欲しいところ。またブリッシュラックの父Royal Academy(BCマイル)、ダイワメジャーの母父ノーザンテースト(フォレ賞)、ウオッカの母父ルション(ムーラン・ド・ロンシャン賞)、ショウワモダンの父エアジハード(安田記念とマイルCS)、リアルインパクトの母父Meadowlake(アーリントンワシントンフューチュリティ)、ロードカナロアの父キングカメハメハ(NHKマイルC)と母父Storm Cat(ヤングアメリカS)など、1200〜1800m重賞で結果を残してきた馬も目立つ。

スピード競馬と2400m級、双方に対応できる素養が必要といえるようだ。

結論

買うべき馬をまとめると、「父はSSを経由しないヘイルトゥリーズン系種牡馬かつ5番人気以内」、「非ノーザンダンサー型なら社台ファーム系牧場、ノーザンダンサー型なら他の牧場の生産馬」、「父が内国産種牡馬×母父が外国籍または輸入種牡馬」、「父馬には2400mへの適性あり+父か母父に1200〜1800m重賞の実績あり」ということになる。

当然一番手は昨年の覇者モーリス。「父か母父に1200〜1800m重賞の実績あり」という要素だけ満たさないが、現実にこのレースを勝っているのだから文句は付けられない。

大量に出走しそうなディープインパクト産駒では、母父Storm Catのリアルスティールとサトノアラジンが走破圏内。ただ、この2頭はノーザンダンサー型ながらノーザンファーム生産馬という点がどうか。逆にディサイファは非ノーザンダンサー型で社台系以外の生産馬だ。ならば母父がCaerleon(ノーザンダンサー系で短距離重賞の勝ち鞍あり)で下河辺牧場生産のダノンシャークが面白い。

ロゴタイプは母父ヘイルトゥリーズン/サンデーサイレンス系、ロサギガンティアは父フジキセキの2400m適性が疑問で割り引きたい。

【モーリスの血統表】

この表は右にスクロールできます。

スクリーンヒーロー
 Screen Hero
 2004年 栗毛(千歳市)
*グラスワンダー
 Grass Wonder
 1995年 栗毛(米)
Silver Hawk
1979年(米)
Roberto Hail to Reason
Bramalea
Gris Vitesse Amerigo
Matchiche
Ameriflora
1989年
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
Graceful Touch His Majesty
Pi Phi Gal
ランニングヒロイン
 Running Heroine
 1993年 鹿毛(千歳市)
*サンデーサイレンス
1986年 青鹿(米)
Halo Hail to Reason
Cosmah
モーリス
 Maurice(JPN)
 牡 5歳 父7歳・母10歳時産駒
 2011年 鹿毛(日高町)
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
ダイナアクトレス
1983年 鹿毛(千歳市)
*ノーザンテースト Northern Dancer
Lady Victoria
モデルスポート モデルフール
*マジックゴディス
*カーネギー
 Carnegie
 1991年 鹿毛(愛)
Sadler's Wells
1981年 (米)
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
Detroit
1977年
Riverman Never Bend
River Lady
メジロフランシス
 Mejiro Frances
 2001年 鹿毛(伊達市)
Derna Sunny Boy
Miss Barberie
メジロモントレー
 Mejiro Monterey
 1986年 黒鹿(浦河町)
*モガミ
1976年 青鹿(仏)
Lyphard Northern Dancer
Goofed
No Luck Lucky Debonair
No teasing
メジロクインシー
1981年 鹿毛(伊達市)
フィディオン Djakao
Thessalie
メジロボサツ *モンタヴァル
メジロクイン