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過去10年間、サンデーサイレンスとその後継種牡馬たちの産駒は、のべ45頭が走って1勝・2着4回。のべ61頭で5勝・2着3回の高松宮記念に比べると、かなり成績は落ちる。5連対のうち4回はフジキセキ産駒(1〜3番人気)だった。いっぽう高松宮記念の連対は、サンデーサイレンス産駒が3回、フジキセキ産駒が3回(1〜5番人気)、ダイワメジャー産駒(3番人気)とディープインパクト産駒(2番人気)が各1回。フジキセキ産駒および人気サイド以外は軽視していいのかも知れない。
また短距離ナンバー1種牡馬であるはずのサクラバクシンオーもスプリンターズSでは不振。この10年間で、のべ24頭が走って3着が1回だけ。現役時からは想像しにくいほどの相性の悪さである。
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日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|---|
2015.10.4 | 1 | 2 | ストレイトガール | フジキセキ | タイキシャトル |
2015.10.4 | 2 | 4 | サクラゴスペル | サクラプレジデント | Cure the Blues |
2014.10.5 | 1 | 18 | スノードラゴン | アドマイヤコジーン | タヤスツヨシ |
2014.10.5 | 2 | 9 | ストレイトガール | フジキセキ | タイキシャトル |
2013.9.29 | 1 | 10 | ロードカナロア | キングカメハメハ | Storm Cat |
2013.9.29 | 2 | 7 | ハクサンムーン | アドマイヤムーン | サクラバクシンオー |
2012.9.30 | 1 | 16 | ロードカナロア | キングカメハメハ | Storm Cat |
2012.9.30 | 2 | 14 | カレンチャン | クロフネ | トニービン |
2011.10.2 | 1 | 10 | カレンチャン | クロフネ | トニービン |
2011.10.2 | 2 | 3 | パドトロワ | スウェプトオーヴァーボード | フジキセキ |
2010.10.3 | 1 | 7 | $ウルトラファンタジー | Encosta de Lago | Sir Ivor |
2010.10.3 | 2 | 14 | $キンシャサノキセキ | Fuji Kiseki | Pleasant Colony |
2009.10.4 | 1 | 13 | ローレルゲレイロ | キングヘイロー | テンビー |
2009.10.4 | 2 | 9 | ビービーガルダン | チーフベアハート | Westminster |
2008.10.5 | 1 | 14 | スリープレスナイト | クロフネ | Nureyev |
2008.10.5 | 2 | 15 | $キンシャサノキセキ | Fuji Kiseki | Pleasant Colony |
2007.9.30 | 1 | 7 | アストンマーチャン | アドマイヤコジーン | Woodman |
2007.9.30 | 2 | 6 | サンアディユ | フレンチデピュティ | Caerleon |
2006.10.1 | 1 | 13 | $テイクオーバーターゲット | Celtic Swing | Archregent |
2006.10.1 | 2 | 4 | メイショウボーラー | タイキシャトル | Storm Cat |
系統別の成績は以下の通り。安定して上位に来ているのはノーザンダンサー系とミスタープロスペクター系だ。ただしミスタープロスペクター系の3勝は、外国馬テイクオーバーターゲットと歴史的スプリンター・ロードカナロアという特殊な存在によるもの。一気にスプリント女王へと駆け上がったスリープレスナイト、復活勝利のローレルゲレイロ、外国馬ウルトラファンタジーにカレンチャンと、多彩なプロフィールの馬が勝利しているノーザンダンサー系のほうが、このレースに向いていると考えることも可能だ。
ナスルーラ系の2勝はアドマイヤコジーン産駒のアストンマーチャンとスノードラゴン。このレースとの相性はピカイチで、今後も出てくるようなら要注意だ。
サンデーサイレンス系は前述の通り不振。その他のヘイルトゥリーズン系は未勝利だが、複勝率は高く、しかも馬券に絡んだのは7、9、10、16番人気。ヒモ穴には面白そうだ。
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父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ノーザンダンサー系 | 4回 | 3回 | 3回 | 34頭 | 11.8% | 20.6% | 29.4% |
ミスタープロスペクター系 | 3回 | 2回 | 1回 | 27頭 | 11.1% | 18.5% | 22.2% |
ナスルーラ系 | 2回 | 0回 | 1回 | 35頭 | 5.7% | 5.7% | 8.6% |
サンデーサイレンス系 | 1回 | 4回 | 2回 | 45頭 | 2.2% | 11.1% | 15.6% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 0回 | 1回 | 3回 | 13頭 | 0.0% | 7.7% | 30.8% |
その他の系統 | 0回 | 0回 | 0回 | 6頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
過去10年の勝ち馬の父と、その現役時の主な勝ち鞍は以下の通り。
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勝ち馬 | 父 | 父の主なGI勝ち鞍 |
---|---|---|
テイクオーバーターゲット | Celtic Swing | 仏ダービー |
アストンマーチャン | アドマイヤコジーン | 朝日杯3歳S、安田記念 |
スリープレスナイト | クロフネ | NHKマイルC、JCダート |
ローレルゲレイロ | キングヘイロー | 高松宮記念 |
ウルトラファンタジー | Encosta de Lago | ヴィクヘルスC(芝1400m) |
カレンチャン | クロフネ | NHKマイルC、JCダート |
ロードカナロア | キングカメハメハ | 日本ダービー、NHKマイルC |
スノードラゴン | アドマイヤコジーン | 朝日杯3歳S、安田記念 |
ストレイトガール | フジキセキ | 朝日杯3歳S |
仏ダービー馬Celtic Swing(セルティックスウィング)にはマイルG1の勝ち鞍もあり、アドマイヤコジーンはマイルGIを2勝。NHKマイルCのクロフネ、変則二冠馬キングカメハメハ、朝日杯勝ち馬フジキセキと、芝マイル(以上)で活躍した種牡馬が健闘している。GI勝ちは高松宮記念のみのキングヘイローも、東京新聞杯勝利や皐月賞2着などマイル以上への対応力を示していた。ウルトラファンタジーの父Encosta de LagoもマイルG2の勝ち鞍がある。
どうやらスプリント勝負一辺倒の血統では厳しく、マイル、およびそれ以上への対応力が求められるようだ。
以下は勝ち馬の母父の系統と現役時代の成績。母父ノーザンダンサー系の5勝が目立っている。
勝ち馬9頭のうち、4頭は父がノーザンダンサー系、4頭が母父ノーザンダンサー系で、ノーザンダンサー系×ノーザンダンサー系という配合も2頭いる。
また勝ち馬の父と同様、母父もマイル前後で活躍した馬が多く、ダート馬も目につく。純粋な芝スプリント血統より「マイル以上にも適応できる」という血統がいいようだ。
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勝ち馬の母父 | 母父の系統 | 母父の現役時の主な勝ち鞍 |
---|---|---|
Archregent | ノーザンダンサー系 | カナダのダート短距離 |
Woodman | ミスタープロスペクター系 | フューチュリティS |
Nureyev | ノーザンダンサー系 | 英2000ギニー1位入線失格 |
テンビー | ノーザンダンサー系 | グランクリテリウム |
Sir Ivor | その他の系統(サーゲイロード系) | 英2000ギニー |
トニービン | ナスルーラ系(グレイソヴリン系) | 凱旋門賞 |
Storm Cat | ノーザンダンサー系 | ヤングアメリカS |
タヤスツヨシ | サンデーサイレンス系 | 日本ダービー |
タイキシャトル | ヘイルトゥリーズン系 | 安田記念、マイルCS |
最重要視したい条件は「芝マイル路線を中心に活躍し、中距離への適応力も示したノーザンダンサー系が父か母父に入っていること」だろう。逆にサクラバクシンオーやサンデーサイレンス系・ヘイルトゥリーズン系の産駒はやや軽視したい。
ノーザンダンサー系種牡馬の産駒としてはネロがいるが、父ヨハネスブルグは芝のマイル実績がない。ティーハーフは母父がノーザンダンサー系のGreen Desertだが、父ストーミングホームにもGreen DesertにもマイルG1の勝ち鞍がない。
となると一昨年の勝ち馬、アドマイヤコジーン産駒スノードラゴンを買いたくなる。またレッツゴードンキはロードカナロアと同じキングカメハメハ産駒。五代血統表にノーザンダンサーからのラインが6本も入っていて、この強いインブリードが好結果につながるかも知れない。
昨年ストレイトガールが勝ったことで「サンデーサイレンス系も買えるようになった」と判断すれば、母父がノーザンダンサー系マイラーのRock of Gibraltarというミッキーアイルか。次いで父がダイワメジャーでノーザンダンサーのインブリードを持つソルヴェイグだが、これら2頭は人気になっていることが望ましい。
ビッグアーサーとベルカントは父がサクラバクシンオー。このレースとの相性の悪さを打ち破れるかどうか、要注目だ。
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父 | キングカメハメハ King Kamehameha 2001年 鹿毛(早来町) |
Kingmanbo 1990年(米) |
Mr.Prospectot 1970年(米) |
Raise a Native | Native Dancer |
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Raise You | |||||
Gold Digger | Nashua | ||||
Sequence | |||||
Miesque 1984年 |
Nureyev | Northern Dancer | |||
Special | |||||
Pasadoble | Prove Out | ||||
Santa Quilla | |||||
*マンファス Manfath 1991年 黒鹿(愛) |
Last Tycoon 1983年 |
Try My Best | Northern Dancer | ||
Sex Appeal | |||||
レッツゴードンキ Let's Go Donki(JPN) 牝 4歳 父11歳・母11歳時産駒 2012年 栗毛(平取町) |
Mill Princess | Mill Reef | |||
Irish Lass | |||||
Pilot Bird 1983年 |
Blakeney | Hethersett | |||
Windmill Girl | |||||
The Dancer | Green Dancer | ||||
Khazaeen | |||||
マーベラスサンデー Marvelous Sunday 1992年 栃栗(新冠町) |
*サンデーサイレンス 1986年 青鹿(米) |
Halo | Hail to Reason | ||
Cosmah | |||||
Wishing Well | Understanding | ||||
Mountain Flower | |||||
モミジダンサー 1980年 栗毛(新冠町) |
ヴァイスリーガル | Northern Dancer | |||
Victoria Pegine | |||||
母 | マルトク Marutoku 2001年 栗毛(新冠町) |
*モミジ2 | Laugh Aloud | ||
Hold Me Close | |||||
エリットビーナス Elite Venus 1996年 鹿毛(門別町) |
*ジェイドロバリー 1987年 黒鹿(米) |
Mr.Prospector | Raise a Native | ||
Gold Digger | |||||
Number | Nijinsky | ||||
Special | |||||
フリースピリット 1986年 鹿毛(早来町) |
*リアルシャダイ | Roberto | |||
Desert Vixen | |||||
ダイナフランダース | *ノーザンテースト | ||||
*レディフランダース |