G1特集 第75回 皐月賞G1特集 第75回 皐月賞

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サトノクラウン 好内容で弥生賞を制す

サトノクラウン
無敗による皐月賞制覇に挑むサトノクラウン

前走弥生賞では先団からの追走で、前を見ながらしっかりと折り合った。4番手で最後の直線に入り、追い出されると鋭く反応。坂下からいい伸びを見せてゴールに飛び込み、見事に勝利を飾った。初の中山、休み明けが課題だったが、全くの杞憂に終わる完璧な競馬。決め手勝負で連勝を飾った東京から、小回りの中山にすぐに対応できるレースセンスも高く評価できる。結果はもちろんだが、平均ペースを好位追走から勝利したことに価値がある。おそらく前走は少し余裕残しで、叩かれての上積みもあるだろう。初対戦馬との力関係がカギだが、無敗での皐月賞制覇の期待が高まる。

リアルスティール 連勝は止まるも能力は高い

リアルスティール
2戦目で共同通信杯を制したリアルスティール

前走スプリングSは1番人気に支持されたが、結果はクビ差の2着。前半1000m通過が62秒6というかなりのスローペースの展開を中団よりやや後ろで構えいたことで苦しくし、脚を余した形に見えた。ダノンプラチナをマークし、最後の直線では坂を駆け上がってから伸びが鋭く、悲観するような内容ではない。皐月賞よりもダービー向きという印象もあるが、中山コースを経験できたことは大きい。キャリア2戦目でドゥラメンテを下した共同通信杯が秀逸で、器の大きさをヒシヒシと感じさせる。展開が向けば、アッサリ突き抜けるシーンがありそうだ。

キタサンブラック スプリングSを制し無傷の3連勝覇

キタサンブラック
人気馬を押さえてスプリングSを勝ったキタサンブラック

注目の重賞ウイナーの陰に隠れ、スプリングSは5番人気での出走。最内枠の発走から単独の2番手で追走した。逃げ馬が離し気味に引っぱったが、ペースとしては遅かった。4コーナーで先頭に並びかけると、最後の直線ではリアルスティールらの猛追を押さえ切ってまんまと逃げ切った。レース内容としては2着馬の方が強く、手放しで評価できるものではないが、結果的には無傷の3連勝。底を見せていないことになる。2戦目の東京芝2000mでは淀みないペースを2番手から押し切っており、G1らしい厳しい展開になっても簡単には脱落しないだろう。軽視は禁物。

ダノンプラチナ スプリングSは収穫ある内容

ダノンプラチナ
朝日杯FSを差し切ったダノンプラチナ

昨年は3連勝で朝日杯FSを優勝。血統が裏打ちするスピードと瞬発力を生かし、阪神芝1600mで生まれ変わった2歳牡馬チャンピオン決定戦を豪快に突き抜けてみせた。前走スプリングSはひと息入り、休み明けでの出走。高いテンションと前向きな気性が悪い方に出てもおかしくないスローペースだったが、折り合いはついていた。最後の直線では差し比べでリアルスティールに敗れたが、タメは利いていた。3着とはいえ、収穫ある内容だった。NHKマイルCが本領発揮の舞台という感じもあるが、ここでも勝ち負けになってもおかしくない。

ブライトエンブレム スタートとコース取りかカギ

スタートが相変わらずあまり良くないため、前走弥生賞も後方からの追走。4コーナーで外を回って追い上げ、最後の直線も大外からになったが、グイグイと末脚を伸ばして2着に入線。ゴール前の脚色は勝ち馬と同じになったが、上がり3ハロンは35秒2でメンバー中最速だった。レースの雰囲気としては昨年弥生賞2着のワンアンドオンリーに似ている。地力強化の跡はうかがえる。ただ、皐月賞本番になると、より他頭数の競馬となるので、同じようなコース取りだと厳しくなるだろう。何とか中団あたりで構えて、馬群を捌けるようだとチャンスが生まれそうだ。

タガノエスプレッソ 低評価ながら弥生賞は3着

前走弥生賞では10番人気と評価は低かったが、3着と好走。中団で脚を溜めると、最後の直線では内目の馬群を捌いてしぶとく伸び、グァンチャーレとの競り合いに勝った。勝利したデイリー杯2歳Sの評価がもう一つだったことと、朝日杯FSが6着だったため地味な存在に見えたが、この馬なりに成長しているのだろう。血統的には距離が伸びても全く問題なさそうなだけに、クラシック戦線が適距離である可能性がある。ただ、実際には決め手が課題となりそう。上がりがかかるような展開で、混戦のスキに浮上できるような形が理想だろう。

ワンダーアツレッタ 若葉Sは人気馬に先着しての2着も

初勝利に4戦を要したが、小倉芝1800mの未勝利戦が好時計で強い内容。次走のすみれSがブービーの8番人気だった点が解せないものであり、3着と好走したことは何らおかしくはなかった。それでも前走の若葉Sは評価が上がらず7番人気。このレースはポルトドートウィユとアダムスブリッジに人気が集中しており、やや仕方がない面があった。実際のレースではそれらに先着して2着と好走したわけだが、評価は難しい。勝ち馬もまた伏兵のレッドソロモンで勝ち時計は平凡。本番に直結する内容かは微妙なところだ。今回も先行して粘り込む作戦でどこまで通用するか。

ドゥラメンテ 能力は確かな超良血馬

前走共同通信杯では圧倒的1番人気に支持されたが、結果は2着。勝ったリアルスティールは相当な馬だったわけだが、本馬は完璧なレースをして負かされたわけではない。序盤で折り合いを欠いたことが明らかにロスにつながった。上がり3ハロンは勝ち馬を上回っており、力負けではない。2走前のセントポーリア賞が強烈な勝ちっぷりだった一方で、中1週で挑んだ反動が出たかもしれない。その後はトライアルを使わずに直行。できれば中山コースを経験しておきたかったが、ひと息入れたことが功を奏すれば面白い。スケールが大きい超良血馬のポテンシャルに注目だ。

ベルーフ 京成杯が豪快な差し切り勝ち

前走スプリングSでは道中でリアルスティールをほぼ横に見て、内々で折り合っての追走。勝負どころでの反応はまずまずで、経済コースを通りながらうまく最後の直線に入った。進路は十分にあり、じわじわと伸びたものの残り100mでスパっと突き放されて4着に終わった。ペースが遅かったことでジリっぽく見えたが、軽視するのは早計だろう。2走前の京成杯では直線外から凄い脚を使って差し切っている。勝ち時計は平凡ながら、同レースを勝っている事実が大きい。過去10年ではエイシンフラッシュやマイネルチャールズ、サンツェペリンが本番でも結果を残している。

ミュゼエイリアン 牝馬トップクラスとのキャリアは豊富も

デビュー戦はココロノアイに勝利。2戦目の札幌2歳Sはレッツゴードンキとタイム差なしで4着に入線。3戦目の百日草特別ではルージュバックの3着と、牝馬のトップクラスとのキャリアが豊富だ。前走毎日杯で重賞初制覇を飾り、どんなコースでも対応できるのが強みと言えるだろう。ただ、牡馬のトップクラスとの戦績は見劣る。共同通信杯は4着。中山芝2000mの葉牡丹賞は6着だった。勝ち時計をベースに考えても、毎日杯のレースレベルが、13年(キズナ)や08年(ディープスカイ)に達しているとは言えない。厳しい戦いになりそうだ。