G1特集 第75回 皐月賞G1特集 第75回 皐月賞

コース解説

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3歳牡馬のトップが激しく激突
中山芝2000m〔Bコース〕

コース解説

昨年はウインフルブルームが平均ペースで引っ張った

平均勝ち時計は2分ちょうど

春競馬を飾る牡馬クラシックの第一弾。例年3回中山の最終週に行われる。今年の今開催の前半2日間はAコースが使用され、後半6日間でBコースが使用される。この点も例年と変わらない。馬場はイタリアンライグラスによるオーバーシード。JRAの公式発表によると、低温の影響で洋芝の生育が鈍く、回復が遅れている箇所があるものの、全体的には概ね良好な馬場状態とのこと。

先週は土曜日が終日道悪で競馬が行われた。日曜日に天候は回復し、芝に関しては良馬場で行われた。その前の週に行われたダービー卿CTの勝ち時計が1分32秒2(良)の好時計であり、良馬場で行われれば速い時計が望めそうだ。

ちなみに過去10年の皐月賞における平均勝ち時計は2分00秒0。パンパンの良馬場だと2分を切ってくる可能性が高く、渋るとやはり2分00秒を超えてくる可能性が高い。レコードはロゴタイプが13年にマークした1分58秒0となっている。

瞬発力と底力が要求される

コース解説図

スタート地点は4コーナーを曲がり終えたホームストレッチの右端。一度ゴール板前を通過して、内回りコースを1周する。最初の1コーナーまでの距離は約400m。1〜2コーナーの中間までは上り坂。向正面の直線は平坦。3〜4コーナーはスパイラルカーブで、緩い下り坂になっている。最後の直線距離は310m。これは中央場所の直線距離としては最も短く、ローカルに近いコース形態だ。4コーナーを回り終えてから、ギアを上げて追い出したのではとうてい間に合わない。残り600m地点が3コーナー過ぎとなるので、カーブで加速する必要がある。コーナーリングのうまさを伴う瞬発力、そして最後の急坂を駆け上がる底力が要求される。

中山開催時に限る過去10年の脚質傾向は、逃げ馬が【2.0.1.7】、先行馬が【2.3.1.26】、差し馬が【5.3.6.61】、追い込み馬が【0.3.1.41】となっている。コース形態上、追い込み馬が勝ち切るのは相当厳しい。逃げ切り勝ちを果たしたのは07年ヴィクトリーと08年キャプテントゥーレで、ともに7番人気。そして昨年は8番人気のウインフルブルームが3着に残った。人気を背負う馬が逃げるケースは少ないものの、伏兵馬の好走が目立っている。

外からの差しが決まるか

勝ち馬は差しが多いものの、勝率は先行馬とほぼ互角。連対率と複勝率は先行馬が若干優勢だ。総合的には先行・差しが互角と言える。ただ、今開催の芝は外からの差しが良く届いており、勝利をたぐり寄せるには瞬発力がよりポイントとなるかもしれない。

中山芝2000mは一般的に内枠有利だが、皐月賞ではその傾向があてはまらない。過去10年(中山開催のみ)の枠順傾向は、7枠が【3.1.1.22】で4頭の連対馬を輩出。8枠も【2.2.1.21】で、同じく4頭の連対馬が出ている。ほかでは3枠が【2.0.2.14】で勝率は7枠と同じ。1枠が【1.2.1.14】で複勝率は8枠と同じ。つまり、内と外の比較では有利・不利がない印象。基本的にはフラットと考えていいだろう。