G1特集 第75回 皐月賞G1特集 第75回 皐月賞

血統分析

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筋の通った母系が魅力のリアルスティール!

1)ヘイルトゥリーズン系に、なんとか対抗するノーザンダンサー系

過去10年の連対馬20頭うち、16頭がヘイルトゥリーズン系。とりわけサンデーサイレンス(SS)とその後継種牡馬の産駒が他を圧倒。10年のうち6回がSS系のワン・ツー・フィニッシュというのは、凄い。

ただし勝率や連対率が抜群に高いわけではなく、「数で稼いだ」というイメージもある。なにしろ出走馬の半数がSS系。勝ち馬を多数出していることから能力があることは確かだが、それ以前に、無事クラシック路線に乗る成長曲線、しっかりと権利をつかむ勝負センスや仕上げやすさなどが他の系統より秀でているのだろう。

ブライアンズタイムとシンボリクリスエス、すなわち「その他のヘイルトゥリーズン系」の産駒やオペラハウス、ローエングリンといったノーザンダンサー系も時おり上位をにぎわす。基本的には「SS系を中心とするヘイルトゥリーズン系に、なんとか対抗するノーザンダンサー系」という図式だと考えていいだろう。

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父馬の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 7回 7回 5回 90頭 7.8% 15.6% 21.1%
その他のヘイルトゥリーズン系 1回 1回 2回 20頭 5.0% 10.0% 20.0%
ノーザンダンサー系 2回 1回 0回 29頭 6.9% 10.3% 10.3%
ミスタープロスペクター系 0回 1回 2回 27頭 0.0% 3.7% 11.1%
ナスルーラ系 0回 0回 1回 14頭 0.0% 0.0% 7.1%
【過去10年の連対馬の父と母父】

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日付L 馬名 種牡馬 母父馬
2014.4.20 1 2 イスラボニータ フジキセキ Cozzene
2014.4.20 2 17 トゥザワールド キングカメハメハ サンデーサイレンス
2013.4.14 1 7 ロゴタイプ ローエングリン サンデーサイレンス
2013.4.14 2 14 エピファネイア シンボリクリスエス スペシャルウィーク
2012.4.15 1 14 ゴールドシップ ステイゴールド メジロマックイーン
2012.4.15 2 9 ワールドエース ディープインパクト Acatenango
2011.4.24 1 12 オルフェーヴル ステイゴールド メジロマックイーン
2011.4.24 2 4 サダムパテック フジキセキ エリシオ
2010.4.18 1 13 ヴィクトワールピサ ネオユニヴァース Machiavellian
2010.4.18 2 16 ヒルノダムール マンハッタンカフェ ラムタラ
2009.4.19 1 16 アンライバルド ネオユニヴァース Sadler's Wells
2009.4.19 2 4 トライアンフマーチ スペシャルウィーク ダンシングブレーヴ
2008.4.20 1 6 キャプテントゥーレ アグネスタキオン トニービン
2008.4.20 2 1 タケミカヅチ ゴールドアリュール マルゼンスキー
2007.4.15 1 17 ヴィクトリー ブライアンズタイム トニービン
2007.4.15 2 9 サンツェッペリン テンビー オジジアン
2006.4.16 1 5 メイショウサムソン オペラハウス ダンシングブレーヴ
2006.4.16 2 2 ドリームパスポート フジキセキ トニービン
2005.4.17 1 14 ディープインパクト サンデーサイレンス Alzao
2005.4.17 2 10 シックスセンス サンデーサイレンス Danehill
2)スピードよりスタミナ&パワーを重視

連対馬の父は15頭。このうちオペラハウス、ネオユニヴァース、スペシャルウィーク、マンハッタンカフェ、ステイゴールド、ディープインパクト、シンボリクリスエス、キングカメハメハの8頭は芝2400m以上のGI勝ち馬だ。この8頭の産駒で計5勝・2着5回となっている。

フジキセキとアグネスタキオンは2000mまでしか実績がないものの、ともに勝った弥生賞は道悪馬場でパワー負けしないタイプ。ブライアンズタイムとサンデーサイレンスは日本ダービー馬や名ステイヤーを数々輩出し、どちらも元はダートで活躍。ゴールドアリュールも2000mのダートGIを勝利し、テンビーは英2100m重賞の1着がある。

ロゴタイプの父ローエングリンはマイラー色の強い馬だったが、2200m、ダート、重馬場での勝ち鞍があり、ジャパンC勝ち馬シングスピールと仏オークス馬カーリングの血を引いている。

全体としてスピードよりスタミナ&パワーの気配が強く漂っているのが特徴。単純・軽快なスピード血統では勝ち負けできそうにない。

3)母父は混戦も「マイル向き」か「長距離向き」がカギ

母父の系統別成績は以下の通りだ。

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母父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
ノーザンダンサー系 3回 5回 1回 50頭 6.0% 16.0% 18.0%
ナスルーラ系 3回 1回 2回 36頭 8.3% 11.1% 16.7%
その他の系統 2回 2回 2回 21頭 9.5% 19.0% 28.6%
サンデーサイレンス系 1回 2回 3回 37頭 2.7% 8.1% 16.2%
ミスタープロスペクター系 1回 0回 2回 28頭 3.6% 3.6% 10.7%
その他のヘイルトゥリーズン系 0回 0回 0回 8頭 0.0% 0.0% 0.0%

安定しているのがノーザンダンサー系やナスルーラ系で、4大血統以外の「その他」もオルフェーヴルやゴールドシップの母父メジロマックイーン(マイバブ系)が頑張った。SS系も2013年に1・2・3フィニッシュを決めている。「その他のヘイルトゥリーズン系」以外なら、どの系統でも勝ち負けできそうだ。

1着馬の母父について現役時の重賞成績を見ると、Sadler's Wells、Machiavellian、Cozzeneは欧米の1400m〜マイルG1勝ち馬で、Alzao、トニービン、メジロマックイーンは2400m以上の重賞ウィナー。ダンシングブレーヴは両カテゴリーで勝っていて、サンデーサイレンスは自身はダート中距離タイプだったが産駒はマイルも長距離もOKというタイプだ。母父は「マイルか長距離か」といったイメージで捉えたい。

4)母の母の父まで見据えた配合チェックを

連対馬20頭のうち、父ヘイルトゥリーズン系(SS系含む)について「母の母の父」も見てみよう。

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父の系統 母母父の系統 頭数
父ヘイルトゥリーズン系× 母母父ノーザンダンサー系 8頭
母母父ナスルーラ系 1頭
母母父ミスタープロスペクター系 2頭
母母父その他の系統 5頭

父ヘイルトゥリーズン系(特にSS系)×母母父ノーザンダンサー系という配合は、1〜3番人気のときに未勝利、4番人気以下で4勝・2着2回と穴タイプ。母母父ナスルーラ系/ミスタープロスペクター系/その他の系統という配合は逆に、1〜3番人気のときに4勝、4番人気以下で未勝利と、人気サイドで結果を残すタイプといえる。

5)2歳〜3歳春の活躍馬を出した母系がいい

下表の通り、連対馬の母系からは必ずといっていいほど2歳重賞〜3歳春のクラシックで上位に食い込んだ馬が出ている。血統的に“筋の通った”母系であること、2歳戦、皐月賞戦線、桜花賞やオークスなどで活躍した近親がいることが必須条件となりそうだ。

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年度 馬名 母馬 母系から出た主な活躍馬
2005 ディープインパクト ウインドインハーヘア スプリングS1着のブラックタイド
シックスセンス   デインスカヤ   イタリア2歳王者のウィルダンサー
2006 メイショウサムソン マイヴィヴィアン 桜花賞6着のノーザンプリンセス
ドリームパスポート グレースランド  弥生賞1着のバランスオブゲーム
2007 ヴィクトリー    グレースアドマイヤ 日本ダービー1着のフサイチコンコルド
サンツェッペリン  プラントオジジアン サウスウエストS3着のキングオヴスキャット
2008 キャプテントゥーレ エアトゥーレ   朝日杯3歳S2着のスキーキャプテン
タケミカヅチ    カズミハルコマ  オークス1着のシャダイターキン
2009 アンライバルド   バレークイーン  日本ダービー1着のフサイチコンコルド
トライアンフマーチ キョウエイマーチ 母馬自身が桜花賞1着
2010 ヴィクトワールピサ ホワイトウォーターアフェア 青葉賞4着のスウィフトカレント
ヒルノダムール  シェアエレガンス 祖母が仏2歳G1勝ち馬
2011 オルフェーヴル  オリエンタルアート 朝日杯勝ち馬ドリームジャーニー
サダムパテック  サマーナイトシティ 四代母はCCAオークス2着
2012 ゴールドシップ  ポイントフラッグ 青葉賞1着のガクエンツービート
ワールドエース  マンデラ     母馬自身が独オークス3着
2013 ロゴタイプ    ステレオタイプ  オークス3着のオリーブクラウン
エピファネイア  シーザリオ    母馬自身がオークス馬
2014 イスラボニータ  イスラコジーン  独ダービー2着のEarl of Tinsdal
トゥザワールド  トゥザヴィクトリー 母馬自身がオークス2着
結論

中心は「ヘイルトゥリーズン系(特にサンデーサイレンス系)のスタミナ&パワー型」を父に持つ馬。「母父はマイルまたは長距離のGI馬」、「近親に2歳〜3歳春のクラシック路線(とりわけオークス)好走馬がいる」ことが望ましい。また母母父がノーザンダンサー系なら4番人気以下、母母父がナスルーラ系/ミスタープロスペクター系/その他の系統なら1〜3番人気のときが狙いどころとなる。

逆転があるとするなら「父ノーザンダンサー系のスタミナ&パワー型」で、この場合も「母父はマイルまたは長距離のGI馬」、「近親に2歳〜3歳春のクラシック路線(とりわけオークス)好走馬がいる」ことが条件となる。

トライアルや前哨戦の上位馬では、キタサンブラックは父ブラックタイドに長距離重賞の実績がなく、母父サクラバクシンオーはマイルでも長かったタイプ。四代母Tiznaは南米・北米で大活躍したが、距離適性に難がある。サトノクラウンも、父Marjuは英ダービー2着ながら母父Rossiniはスプリンターだ。

ならばディープインパクト産駒の2頭に期待。リアルスティールは母父Storm Catが米8.5ハロンG1勝ち馬、近親に愛オークス2着馬、母母父ミスタープロスペクター系だ。ダノンプラチナは母父Unbridled's Songが米8.5ハロンG1勝ち馬、近親にナリタトップロード、母母父ナスルーラ系。ともに1〜3番人気なら中心視したい。

面白いのはスピリッツミノル。父ディープスカイは日本ダービー馬、母父ラムタラは凱旋門賞馬、三代母Mint CoolerはCCAオークス2着、母母父ノーザンダンサー系で、穴ならこの馬だ。

【リアルスティール血統表】

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ディープインパクト
 Deep Impact
 2002年 鹿毛(早来町)
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
 1986年 青鹿(米)
Halo
1969年(米)
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well
1975年
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss
*ウインドインハーヘア
Wind In Her Hair
 1991年 鹿毛(愛)
Alzao
1980年
Lyphard Northern Dancer
Goofed
リアルスティール
 Real Steel(JPN)
 牡 3歳 父10歳・母6歳時産駒
 2012年 鹿毛(安平町)
Lady Rebecca Sir Ivor
Pocahontas
Burghclere
1977年
Busted Crepello
Sans Le Sou
Highclere Queen's Hussar
Highlight
Storm Cat
1983年(米)
Storm Bird
1978年(加)
Northern Dancer Nearctic
Natalma
South Ocean New Providence
Shining Sun
Terlingua
1976年
Secretariat Bold Ruler
Somethingroyal
*ラヴズオンリーミー
 Loves Only Me
 2006年 鹿毛(米)
Crimson Saint Crimson Satan
Bolero Rose
Monevassia
1994年
Mr.prospector
1970年(米)
Raise a Native Native Dancer
Raise You
Gold Digger Nashua
Sequence
Miesque
1984年
Nureyev Northern Dancer
Special
Pasadoble Prove Out
Santa Quilla