G1特集 第79回 桜花賞G1特集 第79回 桜花賞

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ダノンファンタジー 力の違いを見せたい2歳女王

ダノンファンタジー
5連勝でクラシック制覇を目指すダノンファンタジー

前走チューリップ賞では最後の直線で前が壁になり、外に持ち出すロスがあった。追い出されたのは残り200mからとなったが、抜群の反応から鋭い伸びでアッサリと差し切ってみせた。阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神JF)を制した2歳女王が、順調な仕上がりを見せている。今回も圧倒的1番人気に支持されることになるだろう。ただ、簡単に勝てるとは思わない方がいいだろう。近年ではソウルスターリングやメジャーエンブレムなど、かなり力があった馬でもここでは敗れている。多頭数でもあり、思わぬ展開・流れになることも十分考えられる。

クロノジェネシス G1初制覇の鞍上の勢いで

クロノジェネシス
ダノンファンタジーとの逆転を狙うクロノジェネシス

前走クイーンCは前半800m通過が48秒4のスローペース。レースの後半600mが33秒8という流れを、中団から追走して上がり33秒1の決め手で突き抜けた。桜花賞で想定されるペースではなかったが、1分34秒2という勝ち時計そのものは速くて優秀。雪の影響で開催が2日延びたアクシデントを感じさせないパフォーマンスだった。気になるのは右回りコースになる点。阪神JFでは2着に入ったが、ジョッキーが追いづらそうな印象を受けた。鞍上の北村友一騎手は先週、大阪杯でG1初制覇を飾った。その勢いに乗り、本馬を勝利に導くことができるか。

グランアレグリア 今度は牝馬同士のG1

グランアレグリア
サウジアラビアロイヤルCの勝利が強烈なグランアレグリア

紅一点の中で挑んだ朝日杯フューチュリティS(朝日杯FS)では圧倒的1番人気に支持されるも3着に終わった。しかし、自身は1分34秒3の時計で駆けており、勝利したアドマイヤマーズが強かったと見るべきだろう。力は出しており、仮に阪神JFに出走していれば勝ち負けになっていたかもしれない。スピードを持続させる力に長けている一方、おそらく瞬発力勝負にはあまり向いていないタイプ。気性的にもいきなり脚を溜める競馬は難しそうで、今回も先行することになりそうだ。ダノンファンタジーら決め手がある馬をうまく封じる展開に持ち込むことができるかがカギだろう。

シゲルピンクダイヤ チューリップ賞で見せた鋭い決め手

繋靱帯炎明けながらチューリップ賞では4番人気の支持を受けた。馬体重は前走からマイナス10キロ。スタートで出遅れてかなり後ろからの競馬になってしまったが、直線大外から素晴らしい伸びを見せて2着に入った。上がり3ハロンはメンバー中最速となる33秒6をマークしており、内容も濃かった。減った馬体重は戻したいところで、激走の反動は気になるものの、状態面は上積みがあってもおかしくない。京都芝1600mでの未勝利勝ちの内容も強く、やはりマイラーとしての資質は高い。鋭い決め手を武器に、上位争いに食い込みたい。

ノーブルスコア セレクトセールの高額馬

2016年のセレクトセール当歳にて1億6740万円(税込み)の高額で落札された期待馬。前走チューリップ賞ではシゲルピンクダイヤと同じく、大きく馬体重を減らした(マイナス12キロ)が、レースでは悪影響は感じさせなかった。インの中団で折り合い、最後の直線でしっかりと伸びて3着に入線した。1勝馬だったので、この優先出走権獲得は大きかった。瞬間的な動きはやや欠くが、トップスピードに乗ってからの動きがいい。そういう意味では直線が長いコースの方が向いてるだろう。G1でも大崩れなく、走ることができるか。

アクアミラビリス エルフィンSを大外一気で勝利

2016年のエリザベス女王杯を勝ったクイーンズリングの半妹という血統背景もあり、持っている能力はかなり高いものがある。前走エルフィンSではスローペースの中、最後方追走から大外一気の末脚で差し切り勝ち。上がり3ハロンはメンバー中断トツの33秒3。勝ち時計もかなり優秀だった。ただ、このような極端なレースになったのはフェアリーSで折り合いを欠いたことが背景にありそうだ。陣営も気性面で課題があることを匂わせている。強い相手との戦いも今回が初めてとなる。まずは当日の馬の気配に注目したいところだ。

ビーチサンバ 桜花賞に縁がある血統

母は1999年の桜花賞でプリモディーネの2着と好走。全兄には05年の朝日杯FSを制したフサイチリシャールがおり、今回ライバルとなるクロノジェネシスとは近親にあたる。ここまでの成績も同馬とかなり近い。前走クイーンCでは2着、阪神JFでは3着。いずれもクロノジェネシスに敗れているが、着差としてはわずかであり、展開一つで逆転があってもおかしくない。鞍上は引き続き福永祐一騎手が予定されている。この血統のことをよく知っており、桜花賞でも実績がある騎手だ。上位争いができても不思議ではない。

プールヴィル 阪神JFでも5着と善戦

父Le Havreはブラッシンググルーム系の種牡馬で、現役時代は2009年にフランスダービーを制している。牝系もフランス産馬で、血統面ではやや重厚な印象を受ける。本馬はここまで芝1400mで【3.1.0.0】という成績。前走フィリーズレビューは稍重馬場の中、しぶとく外から脚を伸ばして1着。ノーワンとの同着という結果だったが、本馬の方が最後の直線で外に持ち出した分、ややロスがあった。芝1600mの成績は【0.0.0.2】だが、阪神JFでは勝ち馬から0.4秒差の5着に入線している。マイル戦が長いというわけではなく、速い上がりの競馬に対応できるかが課題とみる。

ノーワン 決め手に磨きがかかり連勝中

前走フィリーズレビューは12番人気という低評価。レースもややスタートが甘かったが、1枠が幸いしすぐに挽回。そのまま経済コースを通ると、最後の直線も内を捌いて勝利。プールヴィルと同着ながら重賞初制覇を飾った。展開がはまったことと、鞍上の坂井瑠星騎手のうまい騎乗とが相まった印象だが、上がり3ハロンは本馬が最速だった。2走前の未勝利戦(京都芝1600m)もメンバー中最速の上がりを使って勝利しており、ここにきて馬が競馬を覚えてきた印象だ。さらに相手が強くなるが、今回もうまく立ち回ってチャンスをうかがいたい。

ルガールカルム アネモネSを制するも

半兄に15年のチャレンジCを制したフルーキー(父Redoute's Choice)がいる血統。本馬は父がロードカナロアに替わり、スケール感と日本の芝適性がさらに増した印象を受ける。しかし、実際のキャリアを考えるとまだまだこれからの馬。前走アネモネSは好位から抜け出して完勝だったとはいえ、相手に恵まれた。例年、桜花賞にはつながりにくいレースでもあり、素直に評価はしにくい。2走前のクロッカスSで本馬を2着に下したディキシーナイトは次走スプリングSで3着と好走。本馬もそこそこのレベルにあると判断できるが、阪神芝1600mへの対応などが課題になってくるだろう。