G1特集 第75回 桜花賞G1特集 第75回 桜花賞

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ルージュバック 牡馬を一蹴した無敗の素質馬

ルージュバック
きさらぎ賞を快勝したルージュバック

前走きさらぎ賞ではスムーズに好位に取りついて追走すると、最後の直線では鋭い決め手で楽々と突き放して優勝。圧倒的1番人気に応え、無傷の3連勝で重賞初制覇を飾った。12年のジェンティルドンナは牡馬相手にシンザン記念を勝利していたわけだが、本馬の場合はそれ以上の価値がある。牡馬クラシックに直結する重賞を楽勝した能力は相当だ。その後は放牧に出されて美浦で調整。トライアルを使わない臨戦過程は気になるものの、遠征は経験できたし、関東に戻っても十分な時間的な余裕が生まれた。マイル戦は初だが、阪神コースならば問題ないだろう。04年ダンスインザムード以来となる、無敗による桜花賞制覇を狙う。

クイーンズリング 無敗で挑む西の大将格

クイーンズリング
フィリーズレビューを大外から差し切ったクイーンズリング

東のルージュバックと同じく、3戦無敗の実績を引っ提げた西の大将格。奇しくもともにマンハッタンカフェを父に持つ。前走フィリーズレビューはスタートで出遅れて後方からの追走となったが、じっくりと構えて最後の直線は大外へ。追い出されると素晴らしい伸び脚を見せて、鮮やかに差し切った。2着馬とはコース取りの差があり、着差以上に強い内容と言える。しかも、本質的には1400mの距離は忙しいはず。今回、距離が伸びるのはプラス材料だ。フィリーズレビューからの連勝は05年ラインクラフト以降途絶えているが、本馬にかかる期待は相当なもの。勝ち負けになるだろう。

キャットコイン 無傷の3連勝でクイーンCを制覇

キャットコイン
クイーンC制覇で素質の高さを見せたキャットコイン

阪神JFの翌週に行われたひいらぎ賞を、出遅れながら直線大外から差し切る強い内容で優勝。この時点で資質の高さは示していた。次走クイーンCでもスタートで少し後手を踏んだが、うまくなだめながら挽回すると、最後の直線の追い比べを制して重賞初制覇を飾った。その後はトライアルを使わずに、早めに栗東に入厩して調整を続けている。まだ気性面で幼さが残るタイプだけに、こうした調整は功を奏しそうだ。11年にホエールキャプチャがクイーンCからの直行で結果を出している。さらに強い相手との力関係がカギだが、本馬も3戦無敗。底を見せていない点が魅力だ。

ココロノアイ 道悪のチューリップ賞で重賞2勝目

ココロノアイ
重馬場のチューリップ賞を抜けたココロノアイ

前走チューリップ賞は5番人気に甘んじたが、見事に勝利して重賞2勝目を飾った。スタートで出遅れたものの、徐々に挽回し、4コーナーでは好位置。最後の直線では重馬場を苦にせずに、しっかりと伸び切った。血統的な影響もありそうで、おそらく道悪は上手なのだろう。2走前の阪神JFではうまく立ち回りながらも決め手で見劣った印象があった。アルテミスSも稍重だったし、パンパンの良馬場になった時が課題となりそうだ。ひとまず前走休み明けで馬体重が10キロ増えていたのは好印象。この大一番で成長力を見せられるか。

クルミナル 良馬場で巻き返しを期す素質馬

2戦2勝のキャリアで、チューリップ賞は1番人気に支持されたがまさかの11着に惨敗。序盤に少し揉まれたせいか、最後の直線での反応が悪かった。馬場もかなり悪かったので、それが大きく堪えたのかもしれない。2走前のエルフィンSでは好時計で快勝しており、前走は力負けではない。素質は一級品である可能性を秘める。ディープインパクト産駒らしい鋭い瞬発力が持ち味で、良馬場で競馬ができれば一変できるだろう。今回は大きく人気を落としてしまいそうだが、見限るのは早い。相手は強いが、能力的には通用するはず。

アンドリエッテ 直線勝負で怖い存在

前走チューリップ賞では最内枠発走から後方の内々で脚を溜めての追走。4コーナーで外に持ち出し、最後の直線は大外へ行った。先頭とはやや差があったものの、グイグイと末脚を伸ばすと、坂を駆け上がって一気に急追。レッツゴードンキを交わして2着に上がった。極端な競馬だったが、終いの脚はとにかく目立った。ディープインパクト産駒なので、良馬場ならばさらに切れ味が増しそう。未勝利勝ちは阪神芝1600mで、この時もメンバー中最速の脚で突き抜けた。今回も直線勝負にかければ怖い存在だ。

レッツゴードンキ 勝ち味に遅いが、相手なりか

チューリップ賞は予想外にハナへ行く展開。ペースが極端に遅いわけではなかったが、馬場のことを考えて判断したのだろう。ただ、目標になった分、終いの踏ん張りはひと息。結局、勝利を飾れず3着に終わった。賞金的には足りているものの、新馬以降勝ち鞍に恵まれていない。阪神JFではココロノアイに先着しての2着であり、高いレベルにはあるものの、ワンパンチ足りない課題が残る。ただ、好意的にとらえれば相手なりに走るとみることができ、ここでも侮れないことになる。どんな展開になっても対応はできそうで、今回は脚溜めていきたいところだ。

テンダリーヴォイス アネモネSで2勝目

前走アネモネSで2勝目をマーク。先団追走から外目を回って最後の直線へ入ると、横一線の叩き合いから抜け出した。2走前のフェアリーSで0.2秒差の3着と好走しており、順当勝ちといったところだろう。デビューから一貫してマイル戦を使われており、距離の経験は豊富。大きく崩れたのはアルテミスSだけだ。ただ、強い相手とのレベルの高い戦いをしたことがないため、今回のメンバーに入ると狙いにくい。前走並みのパフォーマンスでは通用するかは微妙なところだ。関西への長距離遠征も初。小柄な馬だけに大幅な馬体重減は避けたい。

ペルフィカ フィリーズレビューは好騎乗で2着

前走フィリーズレビューは7枠発走だったが、道中でうまく内目の馬群に潜り込み、4コーナーは経済コースを通って最後の直線へ。その後はラチ沿いの狭いスペースを突くと、ムーンエクスプレスとの追い比べを制して一旦は先頭。最後はクイーンズリングに差されての2着だったが、勝ち馬の強さをほめるべきだし、菱田騎手の好騎乗で優先出走権をもぎ取った。それだけにこれ以上の上積みがあるかどうかが問題だ。一応、2走前にこぶし賞を制しており、距離の1600mは問題なさそう。今回も混戦馬群をついて一瞬の切れを生かしたいところだ。

ムーンエクスプレス 阪神JFが僅差の4着

500万クラスの秋明菊賞をレコードで制しており、卓越したスピードが持ち味。次走の阪神JFは12番人気の低評価だったが、好位置追走から0.3秒差に踏ん張っての4着。レッツゴードンキやココロノアイと差がない競馬をした。前走フィリーズレビューは2番手追走から3着。勝ちたいところではあったが、休み明けを考えればまずまずといったところか。ベストの距離は1400mで、1ハロンの延長はマイナス材料だが、マイル戦でも折り合いはつく。展開次第ではゴール前まで際どく余すことは可能だろう。叩かれての上積みも期待される。