G1特集 第62回 大阪杯G1特集 第62回 大阪杯

有力馬情報

競馬予想・競馬情報トップ > G1特集 > 大阪杯 > 2018 > 有力馬情報

スワーヴリチャード 臨戦過程は完璧も課題は右回り

スワーヴリチャード
金鯱賞を快勝したスワーヴリチャード

前走金鯱賞は単勝1.6倍の圧倒的支持を受けての出走。前半1000m通過が63秒0のスローペースとなり、逃げたサトノノブレスが残る展開だったので、前々でレース運びをしたのは正解だった。馬体重もプラス10キロ。トライアルとしては最高に近い内容と言えるだろう。問題は右回りの対応だ。もたれる癖があるため、課題とされている。過去、G1では皐月賞が6着、そして有馬記念が4着ともう一つ伸び切れない競馬となった。本質的には距離ももう少し欲しそうなタイプ。馬群の中でごちゃついて、捌きを要求される展開だと厳しくなりそうだ。

ペルシアンナイト 叩かれての上昇を期待

ペルシアンナイト
マイルCSを差し切ったペルシアンナイト

前走中山記念では1番人気だったが、5着に敗退。マルターズアポジーとアエロリットがやや離して引っ張る展開で、ペース自体は淀みないものとなった。だが、結果的には前々にいた馬たちがなだれ込むことになった。本馬は直線外から一瞬いい脚を見せるも、伸びを欠いた。馬場がボコボコしていた点が影響したか、マイルCS以来の実戦だったことが響いたか。昨秋は休み明けの富士Sは5着だったが、次走マイルCSを制した。今回も状態の上積みは見込めそうだ。阪神芝2000mの舞台は初めてだが、力は存分に出せるはず。

アルアイン 良馬場の時計勝負は望むところ

アルアイン
皐月賞に続くG1制覇を狙うアルアイン

前走京都記念は重馬場の中、2着という結果。昨年の菊花賞に比べれば全然マシだが、勝利したのがクリンチャーだったことからも、馬場は相当タフだったことがわかる。さらに、レイデオロが早仕掛けで止まるほど厳しい展開であった。得意でない条件である程度走っていることを評価すべきだろう。昨年、皐月賞ではペルシアンナイトを下し、コースレコードタイの時計で優勝。こちらも特殊な条件下でのレースだが、時計が速い決着の方が、本馬にとっては有利と考えられる。先週の高松宮記念の勝利で勢いにのる川田将雅騎手の手腕にも期待が集まる。

シュヴァルグラン 2000mへの対応が問われる

昨年末の有馬記念は10番ゲートという微妙なところからの出だし。そこまで悪い位置からのスタートではなかったが、ペースはこの馬にとって最悪なものだった。戦前からある程度予想はできたが、キタサンブラックが主導権を握りスローペース。東京芝2400mならばまた話は違うが、中山芝2500mではお手上げの展開だった。今回はそこまで枠順にはこだわる必要はなさそうだが、距離が短くなるのがどうか。芝2000mの競馬はオープンクラスに上がってからは使っていない。3200mを苦にしない分、2000mの距離はやや割り引きかもしれない。

サトノダイヤモンド 本来の力を取り戻せるか

昨年は当初の予定通り凱旋門賞へのプランが実行されたが、結果は散々たるものだった。前哨戦とはいえ、フォワで4着に敗退。本番の凱旋門賞でも良化は見せられず15着に終わった。上半期の天皇賞(春)のダメージか、それとも本質的な成長力の問題か、判断が難しいところだ。前走金鯱賞は展開が不向きの中、上がり最速の脚を使って3着までくるも、馬の迫力や雰囲気は物足りないようにも見えた。休み明けを叩かれて確実に良くなるとは断言できない。コース適性や相手云々の話ではなく、この馬本来の力がどこまで戻っているかがすべてだ。

ダンビュライト 高速決着にも対応できる意外性

降級しての自己条件となったサンタクロースSを勝利し、前走はAJC杯に挑んだ。離して逃げたマイネルミラノを追いかけ、4コーナーにかけて徐々に差を詰めると、残り200mで差し切り先頭。その後はミッキースワローの追撃を押さえ切り、重賞初制覇を飾った。菊花賞は案外距離が長かったので、2000m前後の距離がベストと言えそうだ。また、速い脚はないので、自分から動くのがパターンとなる。昨年の皐月賞はレコードタイの高速決着ながらも3着にきており、意外性も併せ持っている。今回も上位争いに食い込んできてもおかしくはない。

ウインブライト 中山記念を制するもG1では

前走中山記念では2番人気で優勝。ペルシアンナイトやアエロリットといった同年齢のG1馬を押さえての勝利で、明け4歳世代の層の厚さを見せつけた。G1に直結する重要なG2だけに、本馬の飛躍も可能性としては残る。ただ、馬の本質は簡単には変わらない。クラシック戦線では皐月賞8着、日本ダービーが15着。秋は毎日王冠で10着と、上のクラスでは明らかに足りない走りが続いていた。福島記念優勝、中山金杯2着という成績もこの馬の事実だ。勢いと状態の良さで善戦はできても、勝ち負けまでには至らない印象だ。

ミッキースワロー 良馬場で決め手を引き出す

昨年のセントライト記念では上がり33秒4の決め手でアルアインを差し切った。同レース3着のサトノクロニクルはその後チャレンジCを勝ち、先日の阪神大賞典では2着。本馬はその後勝利をしていないが、高い評価は変わらない。菊花賞は不良馬場がきつすぎた。鋭い瞬発力を生かしたいタイプで、良馬場でこそ持ち味が生きる。前走AJC杯はダンビュライトに対し、上がり最速で迫っての2着。馬の状態は悪くないし、ペースや馬場、コースが変わればという印象はある。相手はかなり手ごわくなるが、決め手を引き出す競馬を見てみたい。

トリオンフ 3連勝で勢いに乗るもここでは

前走小倉大賞典では外目で先団を見ながらの追走。4コーナーで、馬なりで前へ進出すると、先頭に並びながら最後の直線へ。残り100mでは完全に抜け出し、最後はクインズミラーグロに2馬身半の差をつける完勝で、重賞初制覇を飾った。3連勝と勢いに乗る上がり馬。今回はG1初挑戦で一気に相手が強くなる。前走は着差以上の内容だったが、さすがに今回は厳しいはず。小倉大賞典は近年、マルターズアポジーやアルバートドックらが勝っているレース。G2やG1との壁は確かに存在しそうだし、今回は力試し・経験を積む機会と割り切りたい。

サトノノブレス 鳴尾記念をレコード勝ちの実績

昨秋は同厩舎のサトノダイヤモンドのパートナーとしてフランスへ遠征。フォワ賞と凱旋門賞に出走した。帰国初戦も同馬と同じく、金鯱賞に出走。しかし、ここではエースを差し置き、2着と好走。スローペースに落として逃げ粘りを果たした。内容的には驚くことではなく、過去に同馬は鳴尾記念(16年)レコード勝ちしている。その時のクビ差2着はステファノス。同馬は昨年の大阪杯が2着で、天皇賞(秋)などでも2着と善戦している。本馬も軽視はできない存在と言えるだろう。無欲の走りで、あわやのシーンがあっても不思議はないか。