G1特集 第78回 優駿牝馬(オークス)G1特集 第78回 優駿牝馬(オークス)

コース解説

競馬予想・競馬情報トップ > G1特集 > 優駿牝馬(オークス) > 2017 > コース解説

牝馬クラシック第2弾 未知なる距離で女王決定戦
東京芝2400m〔Bコース〕

コース解説

昨年はシンハライトが鋭く抜けて優勝

先週は道悪で時計もかかった

今年も2回東京開催は全12日間の日程になっている。コース区分は前半6日間がAコースで、7〜10日目がBコース、11〜12日目がCコースとなっている。よって10日目あたる今週はBコースが使用される。Bコースの幅員は28〜38m。Aコース時より、仮柵が3m外側に位置している。芝はイタリアンライグラスによるオーバーシードを使用している。先週は土曜日に激しい雨に見舞われた。日曜日に雨は上がり、馬場は稍重まで回復したが、雨の影響は残った。ヴィクトリアマイルの勝ち時計は1分33秒9(稍重)だった。

スタート地点はホームストレッチのメモリアルスタンド前から。最初の1コーナーまでは約300mの距離がある。1〜2コーナー中間から向正面直線の残り約1300mまでは緩やかな下り坂で、そこから急な上り坂。約60m平坦を走り、3コーナー手前から3〜4コーナーの中間まで再び下り坂。平坦の4コーナーカーブを曲がり、ホームストレッチに入って間もなく約2mの勾配の、最後の坂。ゴール前の直線は525.9mとなっている。

距離適性よりも決め手が重要

コース解説図

広々とした東京コースをフルに使い、最後の直線距離も長い。芝2400mという距離は、ほぼ全馬が未経験となる。ただ、3歳牝馬同士の一戦なので、厳格な距離適性は問われない。阪神の外回りで行われている現在の桜花賞も十分タフなレースであり、同レースとの関連性は高い。桜花賞で勝ち負けになっており、なおかつ折り合いに課題がなければ、距離の不安はさほど心配しなくていい。

展開としてはスローペースが多く、たまに平均ペースとなる。どんな流れになっても、ラスト3ハロンで11秒台のラップが2回は入ることになるのが特徴。東京芝コース特有の速い末脚が要求される。過去10年の脚質別成績は逃げ馬が【0.1.0.9】で厳しい傾向。11年にピュアブリーゼが2着に残っているだけだ。先行馬も【0.1.1.34】という成績であり、前々でレースを進めて押し切るのは非常に困難だ。

枠はフラット、馬場は直前まで注意

一方、差し馬は【8.5.9.62】と、好走馬の多数を占めている。ペースにかかわらず決め手を生かせるタイプが有利であるという傾向を示している。追い込み馬も【3.2.0.43】で、ジェンティルドンナやブエナビスタ、そして昨年のシンハライトが勝利を飾っている。一般的に東京芝2400mでは、逃げ・先行馬の好走率も悪くないのだが、オークスにおいてはあてはまらない。

走破時計は良馬場ならば2分25秒台の決着となりやすい。過去10年では稍重で2回行われ、10年が2分29秒台、08年が2分28秒台とかなり時計がかかった。また、先週のヴィクトリアマイルを見てもわかるように、馬場が渋ったことで、最後の直線で内を開けて馬場の4分どころよりも外へ隊列が動いた。馬場が悪くなれば、コース取りも普段とは異なってくる場合がある。枠順傾向には、大きな偏りは見られない。一般的にはフラットなコース。あまり気にしない方がいいだろう。