G1特集 第76回 優駿牝馬(オークス)G1特集 第76回 優駿牝馬(オークス)

コース解説

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牝馬クラシック第2弾
東京芝2400mで華やかなる戦い

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昨年はヌーヴォレコルトがハープスターの猛追を封じる

ヴィクトリアマイルは前が止まらなかったが

今年も2回東京開催は全12日間の日程。コース区分は前半6日間がAコースで、7〜10日目がBコース、11〜12日目がCコースとなっている。よって10日目あたる今週はBコースが使用される。Bコースの幅員は28〜38m。Aコースから仮柵が3m外側に位置している。芝はイタリアンライグラスによるオーバーシードを使用。馬場は全体的に良好な状態だ。今開催は天候に恵まれ、良好な馬場状態でレースが行われている。先週のヴィクトリアマイルを見てもわかるように、基本的に内側の芝の根付きが良いため、前が止まりにくい馬場となっている。

スタート地点はホームストレッチのメモリアルスタンド前から。最初の1コーナーまでは約300mの距離がある。1〜2コーナー中間から向正面直線の残り約1300mまでは緩やかな下り坂で、そこから急な上り坂。約60m平坦を走り、3コーナー手前から3〜4コーナーの中間まで再び下り坂。平坦の4コーナーカーブを曲がり、ホームストレッチに入って間もなく約2mの勾配の、最後の坂。ゴール前の直線は525.9mとなっている。

近年は平均ペースが続く

コース解説図

東京コースをフルに使う広々とした条件下でのレース。最後の直線距離も長い。芝2400mという距離もほぼ全馬が未経験だろう。ただ、3歳牝馬同士の一戦なので、厳格な距離適性は問われない。阪神の外回りで行われている現在の桜花賞も十分タフなレースであり、同レースとの関連性は高い。桜花賞で勝ち負けになっていれば、距離の不安はさほどないだろう。

近年は12秒台のラップが平均的に続き、全体的には平均から速めの流れになっている。こうなるとスタミナと底力がより問われ、力がある馬とそうでない馬との差がハッキリと出やすい。ラスト2ハロンの時計も11秒台が記録されるため、速い脚も必要となる。引っ張る馬がいないと中盤が緩むため、13秒台のラップは自然と入る。この場合はペースの緩急に対応する能力が問われる。反応の鋭さが勝敗の分かれ目。エンジンのかかりが遅い馬は、苦しいだろう。

オークスの走破時計は年によってバラつきがある。過去10年、最も速かったのは12年のジェンティルドンナ。2分23秒6という破格の好時計で圧勝した。これは翌週の日本ダービーを上回る時計だった。馬場が渋った際には2分29秒台まで落ち込むことががある。通常の年ならば2分25秒前後となるだろう。

差し馬が優勢で連軸候補

過去10年の脚質別成績は逃げ馬が【0.1.0.9】、先行馬が【0.0.2.30】。冒頭に述べたこととは裏腹に、前々でレースを進めた馬は苦戦している。前週のマイルG1とは、距離が異なる点が要因だろう。一方、差し馬は【8.6.7.57】、追い込み馬は【2.0.1.39】。差し馬が好走馬の70%を占めている。連軸は差し馬が無難だ。ただ、一般的に東京芝2400mでは逃げ・先行馬の好走率はいい。逃げ〜先行で好走した3頭はすべて7〜8番人気。伏兵馬が残っており、全く軽視はできない。

枠順傾向だが、大きな偏りは見られない。最多勝の枠でも2勝止まり。2着、3着馬においても多くて2頭までしか入っていない。あえて好枠を探すとすれば勝率・連対率・複勝率がトップである5枠。ここが好相性だ。ただ、一般的にはフラットなコース。あまり気にしない方がいいだろう。