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第73回 優駿牝馬(オークス)特集 2012年5月20日(日)15時40分発走 東京競馬場 芝2400m

ジェンティルドンナ、2冠制覇なるか

1)サンデーサイレンスを過信するべからず

 過去10年のオークス連対馬を見ると、サンデーサイレンスおよび後継種牡馬の産駒がズラリ。だが「パっ」と見にごまかされてはいけない。

系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系
6回 6回 4回
96頭
6.3%
12.5%
16.7%
その他のヘイルトゥリーズン系
0回 0回 0回
18頭
0.0%
0.0%
0.0%
ナスルーラ系
2回 0回 3回
16頭
12.5%
12.5%
31.3%
ノーザンダンサー系
2回 0回 3回
27頭
7.4%
7.4%
18.5%
ミスタープロスペクター系
1回 1回 0回
15頭
6.7%
13.3%
13.3%
その他の系統
0回 2回 0回
6頭
0.0%
33.3%
33.3%

 サンデーサイレンス系は出走頭数そのものが多く、要するに「数で稼いだ」成績。率としては他の系統に比べて優秀なわけではない。

 また、この10年間の1番人気10頭のうち8頭がサンデーサイレンス系だったのだが、抜けた1番人気のシーザリオとブエナビスタは勝利したものの、シャイニンルビー、アドマイヤグルーヴ、ダンスインザムード、アドマイヤキッス、リトルアマポーラ、マルセリーナの6頭はそろって馬券から消えている。つまりサンデーサイレンス系は「人気でもアテにならず、勝ち切れていない」のが現実だ。

 オークスとサンデーサイレンス系は見た目ほど好相性とはいえない。数字のうえからは「どこからでも狙える」というのが実情だろう。

【過去10年の連対馬の父と母父】

過去10年の連対馬の父と母父

2)父×母父の配合イメージを考える

 オークス1〜3着の計30頭をサンデーサイレンス系とそれ以外に分けて考えてみよう。

 サンデーサイレンス系は16頭。このうち13頭(1着馬に限れば6頭すべて)が「母の父は欧州の重賞勝ち馬」だった。母父の系統別ではノーザンダンサー系が8頭と最多で、勝ち馬6頭のうち4頭が母父ノーザンダンサー系となっている。

 いっぽう非サンデーサイレンス系だが、14頭中9頭の父が2400〜2500mの重賞を勝っていて、スタミナを重視したいところ。母の父はノーザンダンサー系が7頭と最多で、1着馬5頭のうち4頭の母父が米ダートG1の勝ち馬となっている。

 こうして見ると、父がサンデーサイレンス系の場合は「母父がノーザンダンサー系で欧州の重賞勝ち馬」、非サンデーサイレンス系なら「父は2400〜2500mの重賞勝ち馬、母父は米ダートG1勝ち馬」という配合がベターといえそうだ。

3)母父の短距離適性がモノをいう

 桜花賞から一気に距離が伸びるオークス。そのため桜花賞で好走してもオークスでは大敗、という馬も多い。だが実は「オークスでもスピード能力がモノをいう」という傾向が出ている。以下は連対馬の母父のスプリント〜マイルにおける現役成績をまとめたものだ。

連対馬 母父のスプリント〜マイルにおける現役成績
スマイルトゥモロー
(母父サウスアトランティックは2400m重賞勝ち馬)
チャペルコンサート
母父SharpoはスプリントG1勝ち馬
スティルインラブ
母父Robertoは1400m重賞勝ち馬
チューニー
母父KrisはマイルG1勝ち馬
ダイワエルシエーロ
母父ドクターデヴィアスは1400mG1勝ち馬
スイープトウショウ
母父ダンシングブレーヴはマイルG1勝ち馬
シーザリオ
母父Sadler's WellsはマイルG1勝ち馬
エアメサイア
母父ノーザンテーストは1400mG1勝ち馬
カワカミプリンセス
母父Seattle SlewはマイルG1勝ち馬
フサイチパンドラ
母父NureyevはマイルG1で1位失格
ローブデコルテ
母父Seeking the Goldはマイル重賞2着
ベッラレイア
(母父Baldskiは9ハロンの重賞2着)
トールポピー
母父サンデーサイレンスは6.5ハロンの重賞勝ち馬
エフティマイア
母父ニホンピロウイナーはマイルG1勝ち馬
ブエナビスタ
母父Caerleonは6ハロン強の重賞勝ち馬
レッドディザイア
母父Caerleonは6ハロン強の重賞勝ち馬
アパパネ
母父Salt Lakeは1400m重賞勝ち馬
サンテミリオン
母父Last TycoonはマイルG1勝ち馬
エリンコート
母父Bluebirdは5ハロンのG1勝ち馬
ピュアブリーゼ
母父Peintre Celebreはマイル重賞3着

 ほとんどがスプリント〜マイル重賞で実績をあげている。母父のスピード能力の高さがオークスで勝ち負けするための絶対条件だ。

4)両親の若さも重要だ

 過去5年の連対馬10頭は、父(種牡馬)が6〜8歳の時の産駒が5頭、母(繁殖牝馬)が7〜8歳の時の産駒が5頭と、まだ繁殖入りして数年の馬から誕生した子どもが多い。

 例外は2頭だが、ブエナビスタ(父11歳×母13歳の時の産駒)は母ビワハイジがGI馬で、きょうだい・近親にも活躍馬がズラリ。エリンコート(父9歳×母17歳の時の産駒)はデュランダルの2年目の産駒で、母は伊2000ギニー勝ち馬、近親に米BCターフ2連覇のコンデュイットらがいる。よほどの良血でない限り、父か母に若さが欲しい。

結論

 オークス好走の条件は「父がサンデーサイレンス系なら、母父はノーザンダンサー系で欧州の重賞勝ち馬」、「父が非サンデーサイレンス系なら2400〜2500mの重賞勝ち馬で、母父は米ダートG1馬」という配合。

 また、母父のスピード能力と「父か母がフレッシュな馬」というファクターも重要だ。

 サンデーサイレンス系では、ジェンティルドンナが今回も有力。母はスプリントG1勝ち馬、母父もスプリント重賞で活躍したノーザンダンサー系で、父母とも若い。

 1番人気のサンデーサイレンス系が思ったほど信頼できないことは気がかりだが、非サンデーサイレンス系の馬に条件を完ぺきに満たす存在が見当たらず、桜花賞に続く2冠も十分に実現可能といえるだろう。

【ジェンティルドンナの血統表】

ジェンティルドンナの血統表

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