G1特集 第36回 ジャパンカップG1特集 第36回 ジャパンカップ

コース解説

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最高の戦いを世界に示す舞台
東京芝2400m〔Cコース〕

コース解説

昨年はショウナンパンドラが差し切り優勝

過去10年は良馬場でのレースが続く

5回東京開催最終日に行われる国内最大の国際レース。今年の今開催は8日間の日程で、前半4日間がBコース、後半4日間ではCコースが使用される。過去2年よりも1日少ない開催となっており、13年以前と同じとなっている。仮柵はAコースから6m外に設置されている。芝は野芝にオーバーシード(イタリアンライグラス)した状態。

5回東京開催は先週、先々週で道悪となり、ダートではかなり速い時計が出た。レース当日までの天候によって馬場状態が変わりそうなので、必ずチェックしておきたい。ジャパンC自体は過去10年、一貫して良馬場で行われている。平均的には2分24秒台の決着で、速ければ23秒台の時計が出る。

高次元の瞬発力と持続力が問われる

コース解説図

東京芝2400mのスタート地点は正面スタンド前直線。スタート後、平坦のホームストレッチを走り、ゴール板を一度通過。そこからグルリとコースを一周する。最初の1コーナーまでの距離は約313m。1コーナーから2コーナーにかけてはほぼ平坦。その後、約450mある長いバックストレッチを通り、3コーナー手前にさしかかるところで緩い上り坂。3〜4コーナーにかけては下り坂になっている。最後の直線に入ると、途中からなだらかな上り坂(高低差2.1m)。最後の直線距離は525.9m。広く雄大なコースとなっている。全馬がフルに力を発揮するには格好の舞台と言える。

スタートから1コーナーまでは先行争いのため、ある程度のペースでレースは流れる。総じて日本馬の方が外国馬よりもスタートは速く、ダッシュも鋭い。ペースはほぼ平均〜スローで流れる。前半600m通過後からペースが落ち着き、向正面直線ではゆったりと流れる。とはいえ、スピードが出やすいコース構造ということもあり、道中で13秒台のラップが入るのはまれだ。後半は残り800mあたりからペースアップする。最後の直線に入るまで悠長に構えられるような競馬にはならない。それでいて最後は11秒台のラップが連続する流れになる。この流れに対応する鋭い瞬発力に加え、なおかつ末脚の持続力も問われる。

極めて高いレベルの能力が要求される舞台であり、並の実力では通用しない。トップクラスの実績馬でも、高次元の瞬発力が必要なため、そこに対応できるかどうかがカギとなる。東京芝の適性・実績が重要だ。

枠順はフラット、狙いは差し馬

過去10年の脚質別成績は逃げ馬が【0.0.0.10】。全く好走例がないが、強くて人気がある馬が逃げていないという点も事実としてある。先行馬は【3.3.4.30】で複勝率は25.0%と高め。一方、差し馬は【7.4.4.59】。勝ち馬の70%を占めており、勝率もやや高い。やはり単勝を狙うならば、決め手がある差し馬がベスト。連対率も先行馬とほぼ互角となっている。追い込み馬は【0.2.2.38】。勝ち切るのは苦しく、2・3着候補となる。そしてまくりが【0.1.0.1】。ただ、好走例は12年2着のオルフェーヴルのみ。東京でまくり切るのは現実的ではない。

過去10年の枠順成績による傾向は、勝率は2枠と3枠が高め。連対率は8枠がトップ。複勝率は1枠と3枠が30%台。有馬記念と違って、内と外の差はほとんどない。基本的に枠順の有利・不利はないコースだけに、フラットと考えていいだろう。