G1特集 第151回 天皇賞(春)G1特集 第151回 天皇賞(春)

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キズナ 前年4着の雪辱を期す

キズナ
ダービー以来のG1制覇を果たしたいキズナ

連覇を狙った前走産経大阪杯は、いつも通り後方で待機して最後の直線にかけたが、ラキシスとの追い比べに敗れて2着に終わった。切れ味が身上なだけに不良馬場の影響は少なからずあっただろう。休み明けの京都記念も3着に敗れたが前の2頭が残る展開を、上がり33秒3の脚で追いつめており、昨年に近いデキにはありそうだ。前年の天皇賞(春)は1番人気で4着。本質的にステイヤーではない点と、終い一手のタイプであることから取りこぼしは考えられた。それでも勝ち馬からは0.1秒差だし、上がり3ハロンも最速タイをマーク。京都外回りの適性はある。改めて期待がかかる。

アドマイヤデウス 3連勝で一気に頂点へ

アドマイヤデウス
日経賞も快勝し、勢い十分のアドマイヤデウス

前走日経賞は4番人気止まりだったが、日経新春杯に続く勝利で、重賞を連覇。勝負どころから外を回って動き、最後の直線では力強く伸びて後続を振り切った。斤量は勝ち馬よりも1キロ軽かったものの、そのアドバンテージがなくても勝利を果たしていたと思わせる強い内容だった。父アドマイヤドンはダート王者ながら、二冠馬ベガの血を引く良血馬。祖母のアドマイヤラピスは、97年ステイヤーズSで2着に入るなど、芝長距離で実績を残した。京都芝3200mの舞台でさらに良さが出るかもしれない。勢いはメンバー中ナンバー1。一気のG1制覇を狙う。

ウインバリアシオン 京都の長丁場は堅実

ウインバリアシオン
悲願のG1制覇に挑むウインバリアシオン

昨秋の2戦は二けた着順に終わったが、前走日経賞で一変。いつもより前目の先団位置で仕掛け、最後の直線でしぶとく脚を伸ばして2着に入った。豪快にまくり切った前年の日経賞と比較するとパフォーマンスは見劣るが、ラチ沿いから強襲してきたホッコーブレーヴを差し返したあたりはさすがと思わせる内容だった。天皇賞(春)は過去2度の挑戦で、3着、2着の成績。加えて菊花賞では2着。元々堅実なタイプではあるが、京都の長丁場での安定感は光る。G1制覇のチャンスは、年齢的に少なくなりつつある。すべてがかみ合えば、悲願達成も夢ではないだろう。

サウンズオブアース 日経賞は敗れるも期待大

前走日経賞は菊花賞2着以来となる久々ながら1番人気での出走。フェノーメノら実績馬はかなり揃った中、期待が集まった。結果は4着と人気は裏切ることとなったが、内容的には悪くなかった。有力馬の中では外目の枠順となり、スタートでは出遅れ。それでも最後の直線は大外から追い上げて、勢いよく迫った。上がり3ハロンはメンバー中最速であり、2着馬とはタイム差なしだった。叩かれての上積みもあると考えると、今回はかなり期待が持てる。昨年の菊花賞ではトーホウジャッカルの2着。京都芝3200mでの勝負は望むところだ。

ゴールドシップ 3度目の挑戦で秘策はあるか

過去2年は前哨戦の阪神大賞典を連覇しながらも、本番の天皇賞(春)では5着、7着と期待を裏切ってる。メンタル的に難しいタイプではあるが、根本的は敗因は京都の馬場が合わないことに尽きる。速い脚がないため、東京や京都での上がりの速い展開では対応しきれない弱点を抱えている。今年も阪神大賞典を制し、状態・臨戦過程は申し分ないが、かなり難しい戦いになることが予想される。道悪馬場で時計がかかるか、逃げに出るといった奇策をとならないと、過去の二の舞になる可能性が高い。騎乗予定の横山典弘騎手の作戦に注目だ。

ホッコーブレーヴ 昨年の3着馬が復調

昨年のこのレースでは強烈な伸びを見せて、キズナに先着しての3着と好走。12番人気と評価は低かったが、前走日経賞2着の内容が良かったため、これぐらい走っても全く不思議はなかった。ただ、その後は調子を崩してしまった。昨秋はG1戦線ではなく、アルゼンチン共和国杯、ステイヤーズSと相手が軽いところに進みながら結果が出せなかった。ただ、前走日経賞でようやく復調気配。後方追走から最後の直線は内ラチ沿いを強襲する形で3着に追い上げた。迫力ある一瞬の決め手が戻ってきた。7歳馬で重賞未勝利ながら侮れない。展開が向けば上位争いになるだろう。

デニムアンドルビー 終いを生かし、長距離にもメドが立つ

昨年秋は牡馬に混じり、古馬王道路線を選択。天皇賞(秋)→JC→有馬記念と厳しい戦いに挑み続けた。結果は出なかったものの、天皇賞(秋)は勝ち馬と0.2秒差で、有馬記念も9着ながら勝ち馬とは0.4秒差だった。前走阪神大賞典ではゴールドシップに完敗だったものの、2着と好走できたのはフロックではないだろう。初の3000mでも折り合いはついたし、終いの脚にもつながった。13年2着のジャパンカップのような極端なスローペースは望めないだろうが、もし横一線の追い比べになれば、あわやと思わせるシーンが出てくるかもしれない。

フェイムゲーム 前年以上の強さでダイヤモンドSを制覇

2月のダイヤモンドSで連覇を果たし、重賞4勝目をマーク。トップハンデの58キロを背負い、出遅れながらも最後の直線では豪快に脚を伸ばして2馬身突き抜けた。内容的には前年以上ものがあったと判断したい。今年も同レースからの直行で天皇賞(春)に挑戦。昨年は有力馬とほぼ同じ位置からのスパートだったが、決め手で見劣り6着だった。もし前年よりパワーアップしているとすれば、上位争いに加わってもおかしくないことになる。ただ、シビアな戦いなだけに、出遅れは厳禁。展開・コース取りも完璧なものが求められるだろう。

ラブリーデイ 阪神大賞典は不可解な失速

今年に入り、中山金杯をレコードで制し、重賞初制覇。続く京都記念では、2番手追走から逃げ馬を交わし、キズナとハープスターを完封。重賞2連勝を果たした。しかし、前走阪神大賞典は好位追走から直線入り口で手応えが怪しくなり、そのまま失速。大きく離されて6着に終わった。道中の折り合いはついていたし、明確な敗因がわからない。距離の3000mが長すぎるとしたら今回も厳しいが、1回の敗戦で決めつけるのも早計か。京都記念は天皇賞(春)につながる傾向があるだけに、好材料は持っている。騎乗予定のルメール騎手の手腕にも期待だ。

クリールカイザー 長距離をこなし、G2では安定

今年のAJC杯を押し切り重賞初制覇。前走日経賞は3番人気での出走となったが、結果は10着。フラガラッハが逃げる意外な展開も、道中は単独の2番手でスムーズに見えた。しかし、最後の直線でアドマイヤデウスに一気に交わされてからは、ズルズルと後退。案外な内容に終わってしまった。上位勢とは決め手の差があるのは間違いないものの、それまではG2で安定していた。3000m以上の距離もこなせるし、前々でレースを運んでスパートできる強みがある。初となる京都芝コースの適性は未知数ながら、展開次第では見せ場を作ってもおかしくない。