第42回 エリザベス女王杯 血統分析｜G�T特集

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母父ノーザンダンサー系でスケール大きいルージュバックに注目！

1）ヘイルトゥリーズン系断然だが実状は？

過去10年の系統別成績を見ると、サンデーサイレンス系を含むヘイルトゥリーズン系が９勝と圧倒的な数字を残している。ただし勝率としては平均的だし、１番人気で勝ったのはダイワスカーレットとスノーフェアリーだけで計２勝６敗。全幅の信頼を置くわけにはいかず、有力馬をどう絞るかが重要なレースといえそうだ。

○プラス評価……父がヘイルトゥリーズン系／サンデーサイレンス系
　●マイナス評価…父がノーザンダンサー系／ミスタープロスペクター系

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【過去10年の連対馬の父と母父】

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2）勝ち馬の父に求められる資質は？

過去10年の勝ち馬（日本馬）の父と、その代表産駒を列挙してみよう。アグネスタキオン（ディープスカイ／ダイワスカーレット）、ジャングルポケット（ジャガーメイル／トールポピー）、ブライアンズタイム（ナリタブライアン／ファレノプシス）、スズカマンボ（メイショウマンボ／マルタカシクレノン）、ディープインパクト（ジェンティルドンナ／キズナ／リアルインパクト）、マンハッタンカフェ（ヒルノダムール／レッドディザイア／ジョーカプチーノ）だ。

各種牡馬の産駒には、格の高い2400〜3200ｍ戦を差し切った馬、ＧＩ級のマイラー、牝馬のＧＩ馬が揃っている。スタミナ、切れ、スピードを広く産駒に伝えるポテンシャルの高さを特徴とする種牡馬たちといえるだろう。

スノーフェアリーの父Intikhabの産駒にもマイルＧ１の勝ち馬がいて、スノーフェアリー自身が英愛オークス勝利。やはり2400ｍ級とマイル、双方への適性を示す血筋だ。

◎プラス評価……父の産駒に2400〜3200ｍのＧＩ馬／ＧＩ級のマイラー／牝馬のＧＩ馬がいる

　

3）カギを握るのはノーザンダンサーの血か

母の父の系統別成績を見ると、馬券に絡む回数では圧倒的に「母父ノーザンダンサー系」だ。連対率・複勝率ともに高くて無視できない。勝ち馬９頭のうち５頭が母父ノーザンダンサー系、１頭が母母父ノーザンダンサー系、残り３頭がノーザンダンサーの５×５インブリードありと、勝利のためには「母系に入ったノーザンダンサーの血」が必須といえる。

逆に軽視したいのが「母父サンデーサイレンス系」だ。

◎プラス評価……母父ノーザンダンサー系／ノーザンダンサーのインブリード
　●マイナス評価…母父サンデーサイレンス系

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4）母系の“確かさ”も重視したい

連対馬の母系からは漏れなく活躍馬が出ている。みな「１本芯の通った血統」といえる。

◎プラス評価……母系から重賞級が出ている

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結論

父がヘイルトゥリーズン系／サンデーサイレンス系×母父がノーザンダンサー系という配合がベスト。父の産駒に「格の高い2400〜3200ｍ戦を差し切った馬」「マイルＧＩ馬」「牝馬のＧＩ馬」がいて、母系からもＧＩ級が出ているることが求められる。

昨年の勝ち馬クイーンズリングは今年も当然有力。ルージュバックも同じく父マンハッタンカフェ×母父ノーザンダンサー系。母が米Ｇ１馬で、スケール感ではこちらが上か。

ディープインパクト産駒にも有力馬が多く、ミッキークイーンも母父ノーザンダンサー系Gold Awayで母が重賞３勝。ヴィブロスはノーザンダンサーの５×４インブリードを持っていて姉がヴィルシーナだ。

ディアドラとモズカッチャンは父がノーザンダンサー系ハービンジャー、リスグラシューは父がこのレースで勝ち馬を出していないハーツクライで、３歳勢には厳しい戦いが待っていそうだ。

【ルージュバックの血統表】

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