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ヘブンリーロマンス 極限の上がり勝負を制した牝馬[2005年]

天皇賞史上初の天覧競馬

 天皇賞は、天皇陛下から賞品を下賜されるレースとして1905年に初めておこなわれた「帝室御賞典」を起源としている。それから100年後の2005年、第132回天皇賞は「エンペラーズカップ100年記念」の副題とともにおこなわれることとなった。

 この日、東京競馬場には天皇皇后両陛下が御来場。両陛下は皇太子・皇太子妃時代の1987年にも第96回天皇賞を御観覧されているが、今上天皇による天覧競馬は天皇賞史上初めてのことだった。

 この歴史的一戦を制したのが、まさにこの日にふさわしい「天上の愛」という名を持つ馬、ヘヴンリーロマンスである。

超スローで上がり3ハロン32秒台に

ヘブンリーロマンス写真

 ストーミーカフェが先導したレースは、1000m通過62秒4という超スローで流れた。大一番特有の張り詰めた空気からか、どの馬もこの流れを無理に壊しにいこうとはしない。必然的に、勝敗の行方は直線での叩き合いに持ち込まれることになる。

 それは、極限の上がり勝負だった。出走馬18頭中、半数の9頭が上がり3ハロン推定32秒台をマーク。8頭が33秒台を計時し、もっとも上がりを要したストーミーカフェでさえ34秒1。例年、勝ち馬の上がりタイムが34秒台から35秒台である事実を考えれば、この一戦がどれほど特殊な闘いになったかがわかる。

 まずはダンスインザムードが抜け出す。アサクサデンエンが迫る。スイープトウショウやハーツクライ、ハットトリックも脚を伸ばす。その中から1番人気ゼンノロブロイが抜け出し、ダンスインザムードを捉えようとする。そこへ加わってきたのがヘヴンリーロマンスだった。

優雅な牝馬の上で気品あふれる最敬礼

 単勝オッズ75.8倍の14番人気に甘んじていたように、ヘヴンリーロマンスは、GIを勝つ能力を持つ馬だとは考えられていなかった。前年・4歳時に阪神牝馬Sの勝ち鞍があり、また前走・札幌記念では牡馬を降して重賞2勝目をマークしていたが、他の出走馬と比べて実績的には劣る存在だ。

 しかし、ここが競走馬としてのピーク、そして超スロー+極限の上がり勝負という展開がこの馬に向いていたということなのだろう。懸命に脚を伸ばしたヘヴンリーロマンスは、粘るダンスインザムードと追うゼンノロブロイの間に割って入り、遂にはアタマ差、この熾烈な争いを制して勝利を収めたのである。

 ノーマークの牝馬による優勝、ダンスインザムードも13番人気の穴馬だったため3連単は122万馬券の大荒れ。意外な結果に騒然となる場内。だが、スタンド前に戻ってきたヘヴンリーロマンスの優雅な立ち姿と、馬上から貴賓席の両陛下に最敬礼する松永幹夫騎手の気品あふれる姿を見て、誰もが納得と感動を得たレースとなったのであった。

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