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第91回 サラブレッドの挑戦

2010/2/15(月)

今年初めてのJRAのGⅠレース、第27回フェブラリーステークス(2月21日、東京競馬場)は見どころの多いレースになりそうだ。

僕が注目しているのは、これまで一度もダートを走ったことのない4頭、ローレルゲレイロ、スーパーホーネット、レッドスパーダ、リーチザクラウンの挑戦である。

レッドスパーダ2010年(平成22年)東京新聞杯
リーチザクラウン2009年(平成21年)きさらぎ賞
ローレルゲレイロ2009年(平成21年)高松宮記念
スーパーホーネット2008年(平成20年)京王杯スプリングC

1月30日、レッドスパーダ(牡4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が東京新聞杯を制し、初めての重賞タイトルを手にした直後、藤沢調教師はフェブラリーS挑戦を口にした。レッドスパーダの父親タイキシャトルも育てていた藤沢調教師は「お父さんもダートで走ったし、こなせるんじゃないかな」と話した。

タイキシャトルはフランスのジャックルマロワ賞やマイルチャンピオンシップ、安田記念など国内外の芝のGⅠレースで5勝の実績を持つが、実はダート3戦3勝という「隠れダート巧者」でもあった。

当時3歳の10月に行われていたダートの重賞ユニコーンSでは最速の末脚で快勝している。2着だったワシントンカラー、3着だったオースミジェットは2頭とも後にダート重賞を制するほどの強豪だった。タイキシャトルのダート適性の高さを示すレースとなった。

日本軽種馬協会が提供するデータベース、JBIS・サーチ(一般ファンも閲覧可能なホームページ)によると、2月7日現在、タイキシャトル産駒はJRAのダート競走で、種牡馬別11位の成績を残している。実際にタイキシャトル産駒メイショウボーラーはフェブラリーSで優勝している。ダート未経験ではあるが、レッドスパーダの血統の背後にはダート適性という下地がある。

リーチザクラウン(牡4歳、栗東・橋口弘次郎厩舎)は昨年の3冠路線をわかせた。皐月賞は13着、ダービーは2着、菊花賞は5着と3冠レースを「完走」し、ダービーでは2着に食い込む健闘も見せた。

1着アンライバルド、3着ブエナビスタ、4着スリーロールスという「伝説の新馬戦」で2着デビュー。2戦目の未勝利戦ではスタートから先手を奪って逃げ切り、2着に2秒1という大差をつけた。芝(1800メートル)の良馬場で2着に大差をつけるというのは非常にまれなケースだ。きさらぎ賞で重賞タイトルを手にして、3冠レースに臨み、菊花賞後はジャパンカップ、有馬記念に出走し、年上の強豪とも対戦した。

リーチザクラウンは、とてつもない身体能力を持っている半面、武豊騎手がいくら抑えようとしても先頭に立ってしまうという前向きすぎる性格があり、実力が結果に結びついていない。この有り余るスピードをうまく調節できるようになれば、自然と結果はついてくるようになる。そのきっかけにしたいと考えられたのがダートの1600メートルで争うフェブラリーSへの出走というわけだ。

不良馬場のダービー、2400メートルの距離でも2着に踏ん張ったスタミナを考えれば、ダートの1600メートルで必要とされるエネルギーは十分に持っているはずだ。フェブラリーSはリーチザクラウンの新たな一面を引き出すターニングポイントになる。

サラブレッドはスペシャリストが多い。短距離が得意。ダートがうまい。長距離はお任せ。左回りはどんと来い。キャリアを重ねていく中で「得意種目」を絞り込んでいく。レースを選びながら、適性を見極める。馬に携わる関係者が、そうやってスペシャリストへと仕立てていく側面もある。

その一方で例外もある。万能型のサラブレッドだ。中央競馬の芝とダートの両方のGⅠレースを制した馬が4頭存在する。古い順に並べるとクロフネ(01年NHKマイルカップ、同年ジャパンカップダート)、アグネスデジタル(01年天皇賞・秋ほか、02年フェブラリーS)、イーグルカフェ(00年NHKマイルC、02年JCダート)、アドマイヤドン(01年朝日杯フューチュリティステークス、04年フェブラリーS)となる。

01年秋、クロフネとアグネスデジタルの間に起きた出来事はそれぞれの競走生活に大きな影響を残した。

神戸新聞杯(3着)で秋のスタートを切ったクロフネの次の目標は天皇賞・秋だった。このころ、外国産馬に対しては出走制限があった。天皇賞・秋で外国産馬に与えられた出走枠は2頭だった。賞金順でメイショウドトウ、アグネスデジタルが出走権を得、アグネスデジタルの登録によってクロフネは除外されることになった。アグネスデジタルはこの天皇賞・秋を制した。

クロフネの松田国英調教師は天皇賞・秋を除外されることがわかると、すぐに方針転換し、天皇賞・秋の前日にあったダートの重賞・武蔵野Sへと登録した。

武蔵野Sのクロフネは競馬ファンに衝撃をもたらした。スタート直後は中団にいたクロフネだが3コーナー手前からスパート。馬なりで先行勢をかわしていき、直線でも差は開く一方。武豊騎手がターフビジョンで後方を確認するほどの余裕を見せて大楽勝。勝ちタイムはダートの1600メートル1分33秒3という芝並みのものになった。この勝利によって、ダート路線を進むことが決定。JCダートでも豪快にまくって圧勝劇を演じた。つまりアグネスデジタルがいなければ、武蔵野S、JCダートのクロフネは存在してなかったことになる。

一流のサラブレッドほど様々な可能性を秘めているような気がする。固定観念にとらわれることなく、新境地に挑むチャレンジ精神は時に新しい才能を開花させる。そういう意味でも、レッドスパーダ、リーチザクラウン、ローレルゲレイロ、スーパーホーネットのフェブラリーS挑戦は注意深く見守っていきたい。

ライタープロフィール

有吉 正徳 (ありよし まさのり)

1957年1月生まれ、福岡県出身。1984年東京中日スポーツ入社、競馬を担当。92年朝日新聞社入社。東京本社運動部(現スポーツ部)、大阪本社スポーツ部で競馬、サッカー、アメリンカンフットボールなどを取材。02年10月から半年間、英国に留学、現在は東京本社スポーツグループに所属。

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