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競馬かわらVAN(リレーコラム)

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第71回 終わってから、わかること

2009/9/28(月)

秋競馬が始まった。そのオープニングを飾る9月12日と13日に行われた重賞3レースは、お互いが複雑に絡み合い、不思議な糸で結ばれたかのような結果となった。この複雑に絡み合った糸を解きほぐしてみたい。

キャプテントゥーレ2009年(平成21年)朝日チャレンジカップ

12日、阪神競馬場で行われたのは第60回朝日チャレンジカップ(芝2000メートル)だった。優勝したのは08年の皐月賞馬キャプテントゥーレ(牡4歳、栗東・森秀行厩舎)。この勝ち星が皐月賞以来1年5カ月ぶりの白星となった。

キャプテントゥーレは7番人気だった皐月賞でスタートから先手を奪うと、そのまま逃げ切って、クラシックのタイトルを手にした。しかし、レース後に左前脚の骨折が判明し、長い休養を余儀なくされた。

レースに復帰したのは今年8月に新潟競馬場で行われた第44回関屋記念(芝1600メートル)だった。1年4カ月ぶりというブランクはあったが、2、3番手を進む積極的なレース運びで見せ場十分の4着に健闘した。

朝日チャレンジカップでは、関屋記念から体重を6キロ落とし、休み明けをひとたたきした効果がはっきりと出ていた。レースはポンとスタートして先頭。コスモプラチナやマストビートゥルーなどが来ると先を譲って4番手に控えた。

最後の直線では川田将雅騎手の手綱に応えて、馬場の真ん中を伸びた。外から襲いかかってきたブレイクランアウトに一時は頭か首ほど先行されたが、並んでからはGT馬のしぶとさ。ゴールではブレイクランアウトに首差をつけていた。

このレースは別定戦にもかかわらず接戦となり、16頭立ての15着となったコスモプラチナと優勝したキャプテントゥーレとのタイム差がわずか1秒0。まるでハンデ戦並みの見応えあるレースとなった。そしてコスモプラチナに鼻差先着して14着になっていたのがマルカシェンク(牡6歳、栗東・河内洋厩舎)だった。このことを頭の片隅に置いていてほしい。

アルティマトゥーレ2009年(平成21年)セントウルステークス

朝日チャレンジカップの24時間後、9月13日に阪神競馬場で、第23回セントウルS(芝1200メートル)の幕が切って落とされた。春の短距離王者、高松宮記念を制したローレルゲレイロが果敢にハナを切った。コスモベルとアルティマトゥーレ(牝5歳、美浦・奥平雅士厩舎)がこれを追った。

直線を向いたところでコスモベルが先頭を奪うが、すぐ外から松岡正海騎手を背にしたアルティマトゥーレが勢いよく伸びた。残り200メートル付近で先頭に立つと、ゴールでは2着スリープレスナイトに2馬身半差をつける完勝劇を演じた。デビュー10戦目にして、うれしい重賞初制覇を果たした。

アルティマトゥーレは父フジキセキ、母エアトゥーレの血統。前日、朝日チャレンジカップを制したキャプテントゥーレ(父アグネスタキオン)の1つ年上の半姉にあたる。弟の頑張りに背中を押されたかのような力強い走りで「きょうだい」による2日連続の重賞制覇という快記録を作った。

同様の記録は94年に兄ビワハヤヒデが京都記念(2月13日)を勝った翌日、弟のナリタブライアンが共同通信杯4歳S(現共同通信杯)を制した例があるだけで、日本中央競馬会(JRA)が発足した1954年以降では2例となった。

またセントウルSは1着のアルティマトゥーレから2着スリープレスナイト、3着コスモベル、4着カノヤザクラまで、5頭出走した5歳牝馬のうち4頭が上位を独占した。

ザレマ2009年(平成21年)京成杯オータムハンデキャップ

朝日チャレンジカップ、セントウルSの2レースを終えたところで浮かび上がってきたのは「きょうだい」と「5歳牝馬」という二つのキーワードだった。ここでキーワードに気づいていれば、中山競馬場で行われた第54回京成杯オータムハンデ(芝1600メートル)の勝ち馬は簡単にわかったはずだ。しかし、セントウルSと京成杯AHの発走時刻の間には10分の時間しかなかった。僕は何にも感じることができないまま京成杯AHのスタートを迎えることになった。

今にして思えば、16頭が出走した京成杯AHの出走馬の中に5歳牝馬はただの1頭しかいなかった。ザレマ(牝5歳、栗東・音無秀孝厩舎)である。過去、重賞レースに13回出走して2着3回、3着2回、4着2回の「善戦ウーマン」。今回は初めて内田博幸騎手とのコンビを組んでの出走だった。

父ダンスインザダーク、母シェンクという血統で、1歳上の半兄はマルカシェンク(父サンデーサイレンス)である。05年デイリー杯2歳S、08年関屋記念と二つの重賞タイトルを持つ兄は、前日の朝日チャレンジカップに出走していた。

重賞ウイナーを「きょうだい」に持つ「5歳牝馬」が初めての重賞タイトルを手に入れる。キャプテントゥーレ、アルティマトゥーレ組がやり遂げたことが、京成杯AHでも再現されたのである。

ザレマは好スタートを切ると、2、3番手のインコースを進み、直線も力強い走りを見せ、2着アップドラフトに1馬身半差をつけて、待ちに待った重賞勝ちを果たした。

競馬の神様は時々、面白い「仕掛け」をしている。そう思えることがある。朝日チャレンジカップとセントウルS、朝日チャレンジカップと京成杯AHの二つの関係が何から何まで符合している。謎解きをしてみると、数学の公式のように美しい結果だから、よけいに驚く。

この秋は、出馬表の中に「5歳牝馬」と「きょうだいに重賞勝ち馬を持つ重賞未勝利馬」を必死になって探すことになりそうな気がする。

 

各馬のプロフィール

馬名
生年月
父母
競走成績※
主な勝ち鞍
キャプテントゥーレ
2005年4月生
父 アグネスタキオン
9戦4勝(重賞3勝)
07デイリー杯2歳S、08皐月賞、09朝日CC
母 エアトゥーレ
アルティマトゥーレ
2004年4月生
父 フジキセキ
10戦6勝(重賞1勝)
09セントウルS
母 エアトゥーレ
ザレマ
2004年3月生
父 ダンスインザダーク
27戦4勝(重賞1勝)
09京成杯AH
母 シェンク
マルカシェンク
2003年3月生
父 サンデーサイレンス
24戦5勝(重賞2勝)
05デイリー杯2歳S、08関屋記念
母 シェンク
※(2009年9月28日現在)

ライタープロフィール

有吉 正徳 (ありよし まさのり)

1957年1月生まれ、福岡県出身。1984年東京中日スポーツ入社、競馬を担当。92年朝日新聞社入社。東京本社運動部(現スポーツ部)、大阪本社スポーツ部で競馬、サッカー、アメリンカンフットボールなどを取材。02年10月から半年間、英国に留学、現在は東京本社スポーツグループに所属。

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