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競馬かわらVAN(リレーコラム)

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第55回 春のクラシックを振り返る

2009/6/8(月)

ダービーが終わった。前半のクラシック戦線を振り返り、秋を展望する。

牝馬戦線はブエナビスタ(栗東・松田博資厩舎)が2冠に輝いた。桜花賞、オークスの2冠に輝いたのは、牝馬3冠のメジロラモーヌ(86年)、スティルインラブ(03年)を含め史上11頭目だった。ブエナビスタは昨年12月の阪神ジュベナイルフィリーズ(JF)を制して2歳女王に輝いている。阪神JFが牝馬限定になった91年以降、阪神JF、桜花賞、オークスとGT競走を3つとも制したのは史上初めての快挙だった。

ブエナビスタ 2009年(平成21年)オークス(優駿牝馬)

ブエナビスタは父スペシャルウィーク、母ビワハイジと、両親ともGT勝ちの実績を持つ。スペシャルウィーク(父サンデーサイレンス)はダービー、天皇賞春・秋、ジャパンカップとGT競走4勝。ビワハイジ(父カーリアン)はGTの阪神3歳牝馬S(現阪神JF)など重賞3勝を含む通算10戦4勝の成績を残して引退した。

ビワハイジはこれまでも優秀な産駒を産んでいる。02年に産んだアドマイヤジャパンは05年の弥生賞でディープインパクトに首差まで迫った。04年生まれのアドマイヤオーラも重賞3勝を含む4勝を挙げている。

こうした血統背景を持つブエナビスタは当然のようにデビュー前から評判を集めた。昨年10月のデビュー戦は3着に敗れたが、1着はのちの皐月賞馬アンライバルド、2着はダービー2着馬リーチザクラウンという「伝説の新馬戦」だった。3着に敗れはしたが、このメンバーで1番人気になったことが素晴らしい。

敗戦はこの1戦だけだった。その後の未勝利戦以降、オークスまで5連勝。これまでの6戦でともに走った牝馬、のべ76頭には1頭も先着を許していない。爆発的な末脚は「牝馬版ディープインパクト」の異名をもらうほど鋭く、6戦すべてでメンバー中最速の上がりタイムを記録している。

すでに凱旋門賞(10月4日、パリ・ロンシャン競馬場)の登録を済ませており、オークスを勝ったことで関係者も遠征に前向きな姿勢を見せている。

凱旋門賞は69年のスピードシンボリから昨年のメイショウサムソンまで過去8頭の日本調教馬が挑み、99年にエルコンドルパサーが2着になったのが最高だ。ブエナビスタの遠征が実現すれば、日本の牝馬では初めての挑戦。この秋最大の話題になりそうだ。

春は桜花賞、オークスとも2着に終わったレッドディザイア(栗東・松永幹夫厩舎、父マンハッタンカフェ)が秋はブエナビスタ不在の穴を埋めてくれるはずだ。スケールの大きさはブエナビスタに匹敵する。

上位陣が安定していた牝馬路線に比べ、牡馬路線は目まぐるしい動きを見せた。皐月賞を迎えた時点でこの路線をリードしていたのはロジユニヴァース(美浦・萩原清厩舎)だった。これをリーチザクラウン(栗東・橋口弘次郎厩舎)、アンライバルド(栗東・友道康夫厩舎)が追う「3強」の構図が形成されていた。

ロジユニヴァース(父ネオユニヴァース)は皐月賞まで4戦4勝の負け知らず。昨年7月に阪神で白星デビューを飾ると、その後は札幌2歳S、ラジオNIKKEI杯2歳S、弥生賞と重賞3連勝。先行して抜け出すセンスのいいレース運びで他をリードしていた。

リーチザクラウン(父スペシャルウィーク)は未勝利戦で2着に2秒1もの大差をつける圧倒的なパフォーマンスを見せた。逃げ・先行力は群を抜いているが、前向きすぎる性格や減り続ける体重などの弱点を抱えていた。

アンライバルド 2009年(平成21年)皐月賞

アンライバルド(父ネオユニヴァース)は瞬発力の塊のような馬だった。父、兄フサイチコンコルドともにダービー馬という血統も注目を集めた。

皐月賞はロジユニヴァースが単勝1.7倍の1番人気、リーチザクラウンが5.3倍の2番人気、アンライバルドが6.1倍の3番人気で続いた。4番人気のセイウンワンダーのオッズは3頭から大きく引き離された21.2倍を示していた。

レースは予想を上回る一方的な結果になった。先行集団にいたリーチザクラウン、ロジユニヴァースはハイペースに巻き込まれる形で後半失速。リーチザクラウンは13着、ロジユニヴァースは14着と予想外の大敗を喫した。これに対し、じっくりと中団を進んでいたアンライバルドは驚異的な末脚を爆発させ、2着トライアンフマーチ以下に決定的な差をつけて優勝した。

勝ちタイムの1分58秒7は皐月賞史上3番目の速さ。皐月賞前の「3強」の構図はわずか2分足らずの1戦で崩れ、皐月賞後はアンライバルド「1強」の様相へと変化していった。

ロジユニヴァース 2009年(平成21年)日本ダービー(東京優駿)

ダービーは天候が勝敗を大きく左右した。西から厚い雨雲が東京競馬場に近づいてきたのは午後になってから。第8レース青嵐賞は雨の中で行われたが、JRAの発表はまだ芝コース重馬場というものだった。しかし第9レースのむらさき賞の前に不良馬場へと変わった。

ダービーが不良馬場で行われるのは69年以来40年ぶりだった。この馬場状態が勝負の分かれ目になった。

道中3番手を進んだロジユニヴァースが直線でリーチザクラウンを内からかわし、4馬身もの差をつけてゴールインした。横山典弘騎手(41)はダービー出場15度目での初優勝となった。美浦に所属する関東馬がダービーを制したのはサニーブライアン以来12年ぶり。勝ちタイムの2分33秒7は70年以降でのワースト記録だった。

振り返ってみれば、皐月賞の1、2番人気がダービーで1、2着になった。また皐月賞の1、2着馬はダービーで12、14着という惨敗を喫した。まだ競走馬として完成途上の3歳馬が激しく変化するレース展開や馬場状態に翻弄された。ダービーが終わり、また「3強」の構図が戻ってきた。牡馬戦線は振り出しに戻ったといっていい。

秋の注目馬として2頭を挙げておきたい。ダービー出走組では3着に健闘したアントニオバローズ(栗東・武田博厩舎、父マンハッタンカフェ)だ。経験を積むごとにレースぶりが安定してきた。不出走組ではアドマイヤショット(栗東・松田博資厩舎、父ネオユニヴァース)が面白い。2戦2勝(6月1日現在)。もしアドマイヤショットが菊花賞を制すると、父ネオユニヴァースは違う3頭で皐月賞、ダービー、菊花賞に勝つという史上初の記録を達成することになる。

ライタープロフィール

有吉 正徳 (ありよし まさのり)

1957年1月生まれ、福岡県出身。1984年東京中日スポーツ入社、競馬を担当。92年朝日新聞社入社。東京本社運動部(現スポーツ部)、大阪本社スポーツ部で競馬、サッカー、アメリンカンフットボールなどを取材。02年10月から半年間、英国に留学、現在は東京本社スポーツグループに所属。

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