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第23回 ダービー馬の対決

2008/10/27(月)

メイショウサムソンが19日に締め切られた第138回天皇賞・秋の最終登録を行った。この原稿を書いている時点で、まだ正式な出走表明はしていない。5日にパリ・ロンシャン競馬場で凱旋門賞を走ったばかり。長距離輸送を挟んでの日程だけに、陣営も最後の最後まで体調と相談する方針だ。

2007年 東京優駿 ウオッカ 2008年 東京優駿 ディープスカイ

もしメイショウサムソンがこの天皇賞に出走するようなことになると、日本競馬史上初めてのことが実現する。5歳メイショウサムソン、4歳ウオッカ、3歳ディープスカイと3世代のダービー馬が一堂に会するのだ。第1回ダービーが行われたのは1932年である。第2次世界大戦による中断を挟み、今年まで75頭のダービー馬が誕生しているが、3頭のダービー馬が同じレースで顔を合わせたことは、ただの一度もない。

競走馬の、それもトップホースの「選手寿命」がどれほど短いのかがよくわかる。ダービー馬ともなれば、生産界からのラブコールも強烈だ。「早く種馬になって」「早く牧場に帰ってきて」と引く手あまただ。ふつうの馬以上に早く引退するケースが多い。

メイショウサムソンには一日も早く体調を整えてもらい、ぜひ史上初のダービー馬3頭のそろい踏みをかなえてほしいと願うばかりだ。

仮にメイショウサムソンが天皇賞・秋の出走をあきらめたとしても、ウオッカ対ディープスカイという2頭の初対決は実現性が高い。これはディープスカイの異例のローテーションによって実現することになった。


天皇賞・秋は長い間、3歳馬に開放されていなかった。第1回にあたる37年の帝室御賞典では出走可能だったが、翌38年から86年までは出走することができなかった。この第1回天皇賞(帝室御賞典)では3歳のハツピーマイトが優勝している。再び3歳馬にも門戸が開かれたのは87年からだ。この年、ダービー6着だったスーパーファントムが初めて古馬に挑み、ニッポーテイオーの7着に入っている。

翌88年にはオグリキャップが出走した。地方・笠松競馬出身のオグリキャップには3冠レースの登録がなかった。当時は追加登録という制度がなかったため、菊花賞に出走できないオグリキャップの矛先は自然と天皇賞に向かった。オグリキャップは懸命の力走を見せたが、一つ年上のタマモクロスをかわすことができず、2着に敗れた。中央移籍後、勝ち続けていたオグリキャップの連勝は6で止まった。

1996年 天皇賞(秋) バブルガムフェロー 2002年 天皇賞(秋) シンボリクリスエス

95年には皐月賞馬ジェニュインが出走してサクラチトセオーと接戦を演じ、鼻差の2着に健闘した。そして翌96年、バブルガムフェローが戦後初めて3歳馬による制覇を達成した。そして東京競馬場の工事によって中山競馬場に舞台を移して行われた02年にシンボリクリスエスが3歳馬による戦後2度目の天皇賞優勝を成し遂げた。3歳馬の天皇賞制覇はこのバブルガムフェローとシンボリクリスエスの2頭だけ。いずれも藤沢和雄調教師の管理馬という共通点を持つ。

04年には桜花賞馬ダンスインザムードが秋華賞(4着)から中1週のローテーションで臨み、ゼンノロブロイの2着に食い込んでみせた。06年にアドマイヤムーンがダイワメジャーの3着になるなど、87年から昨年までに3歳馬は【2・3・1・12】という成績を残している。トップクラスの3歳馬ならば、十分に通用することは、この実績を見てもわかる。

しかし、天皇賞・秋に挑んだ、この18頭の3歳馬の中にダービー馬は1頭もいなかった。順調なら菊花賞に向かうのがふつうだった。結果次第では、ディープスカイの挑戦が今後のダービー馬のローテーションに大きな影響を与えることになるかもしれない。


さて2頭のダービー馬対決だが、過去に24回の記録が残っている。もっとも古いのは34年のカブトヤマ(4歳)対フレーモア(3歳)だった。この時はカブトヤマが1着でフレーモアが2着。ともにダービー馬らしい実力を発揮した。

戦後は60年の有馬記念でコマツヒカリ(4歳)とコダマ(3歳)が顔を合わせたのがはじめだ。ところがコマツヒカリは3着でコダマは6着という不振に終わっている。優勝したのは3歳のオークス馬スターロツチだった。

有馬記念はその後も、よくダービー馬対決の舞台になっている。84年はシンボリルドルフ(3歳、1着)とミスターシービー(4歳、3着)、87年はダイナガリバー(4歳、14着)とメリーナイス(3歳、競走中止)、93年はトウカイテイオー(5歳、1着)とウイニングチケット(3歳、11着)、06年はディープインパクト(4歳、1着)とメイショウサムソン(3歳、5着)、07年はメイショウサムソン(4歳、8着)とウオッカ(3歳、11着)と合わせて6度もダービー馬対決が繰り広げられた。

この24回のダービー馬対決を分析してみると面白い傾向がわかる。両雄並び立たずという諺があるように、2頭で1、2着を占めたケースがわずかに2度しかないということだ。またどちらかが優勝したのは13回。勝率・542はダービー馬の成績としてはほめられない。

どちらが先着しているかを調べてみると、年上のダービー馬が先輩の意地を見せつけている。24回の対決で年上が17回も先着しており、先輩のディープインパクトに2度対戦して先着できなかったメイショウサムソンも、年下のウオッカとの対決では3戦とも先着している。

どんなスポーツでも、ファンはライバル物語を楽しみにする。大リーグならイチロー対松坂、プロ野球ではダルビッシュと岩隈の投げ合い、テニスならフェデラーとナダル。思いつくだけでも、すぐにいくつかの例を挙げることができる。スポーツにライバル物語は必要なのだ。

競馬では、ダービー馬対決が最高のライバル物語だろう。11月2日は何があっても東京競馬場に行こうと思っている。


 

第138回天皇賞(秋)に出走予定の3頭のダービー馬

馬名
生年月
父母
競走成績※
GT(JpnT)勝ち鞍※
メイショウサムソン
2003年3月生
父 オペラハウス
25戦9勝
(重賞6勝)
06東京優駿、06皐月賞、07天皇賞(春)、07天皇賞(秋)
母 マイヴィヴィアン
ウオッカ
2004年4月生
父 タニノギムレット
16戦6勝
(重賞4勝)
07東京優駿、06阪神JF、08安田記念
母 タニノシスター
ディープスカイ
2005年4月生
父 アグネスタキオン
12戦5勝
(重賞4勝)
08東京優駿、08NHKマイルC
母 アビ
※2008年10月27日現在

ライタープロフィール

有吉 正徳 (ありよし まさのり)

1957年1月生まれ、福岡県出身。1984年東京中日スポーツ入社、競馬を担当。92年朝日新聞社入社。東京本社運動部(現スポーツ部)、大阪本社スポーツ部で競馬、サッカー、アメリンカンフットボールなどを取材。02年10月から半年間、英国に留学、現在は東京本社スポーツグループに所属。

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