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第7回 変わる種牡馬の勢力図

2008/7/7(月)

6月29日の宝塚記念で2008年上半期の中央競馬が終了した。

昨年までと大きく様変わりしたのが、種牡馬の勢力図だ。6月30日現在の産駒の獲得賞金による種牡馬ランキングの上位10頭は以下のようになっている。馬名の右にあるカッコ内の数字は、昨年の年間順位である。

[1]アグネスタキオン(2)
[2]フジキセキ(5)
[3]フレンチデピュティ(6)
[4]ブライアンズタイム(4)
[5]サンデーサイレンス(1)
[6]クロフネ(11)
[7]ダンスインザダーク(3)
[8]マンハッタンカフェ(25)
[9]アドマイヤベガ(10)
[10]サクラバクシンオー(7)

1995年から昨年まで、13年連続で首位を守ってきたサンデーサイレンス(1986年生まれ)がついに王座を息子のアグネスタキオン(1998年生まれ)に譲った。2002年にこの世を去ったサンデーサイレンスは現5歳が最後の世代であり、現役馬の数は減るばかり。およそ100頭しか残っていないので、260頭以上もいるアグネスタキオン産駒とは数の上でも不利な状況だ。

キャプテントゥーレ 2008年(平成20年) 皐月賞1着ディープスカイ 2008年(平成20年) 東京優駿1着

それを差し引いても、アグネスタキオン産駒の活躍は見事だった。特に3歳世代は粒がそろった。ダービー馬ディープスカイはNHKマイルカップとの変則2冠を達成し、皐月賞もキャプテントゥーレが優勝。ほかにもアドマイヤコマンド(青葉賞)、リトルアマポーラ(クイーンC)、レインボーペガサス(きさらぎ賞)が重賞勝ち馬になった。4歳世代もダイワスカーレット(大阪杯)、アドマイヤオーラ(京都記念)、マイネカンナ(福島牝馬S)が重賞を制した。

2008年の上半期は、GT3勝を含め、73勝。獲得賞金は18億5700万円に上り、2位以下に大きな差をつけている。この調子を続けていけば、初めての年間トップの座も夢ではない。アグネスタキオン産駒の特長は1番人気で強いことだ。今年は97戦して27勝、2着13回の成績を残している。勝率は2割7分、連対率は4割1分に達する。これは馬券戦術の上でも覚えておきたいデータだ。

ファイングレイン 2008年(平成20年) 高松宮記念1着アグネスタキオンに続いて2位となったのがフジキセキ(1992年生まれ)である。GTタイトルは2つ。ファイングレインが高松宮記念に勝ち、エイジアンウインズがヴィクトリアマイルを制した。惜しくもGTに手が届かなかったものの、エフティマイアが桜花賞、オークスでともに2着に健闘したのも光った。

フジキセキ産駒の活躍は国内にとどまることがなかった。3月にアラブ首長国連邦ドバイで行われたドバイシーマクラシック(芝2400メートル)では南アフリカ調教馬のサンクラシークが優勝した。サンクラシークはフジキセキがシャトル種牡馬としてオーストラリアへ渡り、現地で種付けを行っていた時期に生まれた牝の4歳馬。日本では長距離戦に弱点を抱えるフジキセキ産駒だが、2400メートルの国際GT競走を制したことの意味は大きい。

中央競馬におけるフジキセキ産駒の特長は短距離向きであること。今年の51勝のうち2000メートル以上のレースでは7勝しかしていない。馬券を買うなら1800メートル以下のレースに絞りたい。芝とダートは26勝対25勝でまったく五分。ダートで2勝、芝で4勝のエイジアンウインズのようにどちらもこなすといっていい。

昨年の年間6位から一気に3位に上昇してきたのがフレンチデピュティ(1992年生まれ)だ。1位のアグネスタキオン、2位のフジキセキはともにサンデーサイレンス産駒。上位10頭のうち6頭をサンデー系種牡馬が占める中、ノーザンダンサーの流れをくむ非サンデー系として異彩を放った。

アドマイヤジュピタ 2008年(平成20年) 天皇賞・春1着レジネッタの桜花賞、アドマイヤジュピタの天皇賞・春、そしてエイシンデピュティの宝塚記念とGT3勝はアグネスタキオンと並んだ。しかしアグネスタキオン産駒は2頭で3勝を挙げたのに対し、こちらは3頭で3勝。しかも1600メートルから3200メートルまで距離の守備範囲も広かった。

米国生まれのフレンチデピュティはデビューから4連勝。4戦目のGUジェロームHを4馬身差で快勝した。続くレースで2着に敗れ、現役最後のレースとなったブリーダーズCクラシックでは9着に終わった。

父はカナダの年度代表馬になったこともあるデピュティミニスター、母がGTラカナダSを制したミッテラン。その血統の良さを買われて種牡馬入りした。

米国で生まれ、輸入された産駒のノボジャック(JBCスプリントなど通算11勝)やクロフネ(NHKマイルカップ、ジャパンカップダートなど6勝)などが大活躍したことが認められ、フレンチデピュティも日本に輸入された。2001年から北海道・社台スタリオンステーションで種付けを開始、5年目の今年、花開いた。

レジネッタが小牧太騎手、アドマイヤジュピタが岩田康誠騎手、エイシンデピュティが内田博幸騎手とのコンビでGTを制したように、地方出身の騎手と抜群の相性の良さがフレンチデピュティ産駒の特長でもある。大別すると、騎手は剛と柔に分けられる。ステッキをいっぱいに使って追う「剛」のタイプが地方出身騎手には多い。

全49勝のうち東京競馬場で12勝、京都競馬場で11勝している。直線の長いコースで真価を発揮するようだ。

トップ3のアグネスタキオン、フジキセキ、フレンチデピュティに共通していることがある。現役時代のキャリアが少ないことだ。アグネスタキオンとフジキセキはともに4戦4勝で現役生活を終えた。フレンチデピュティもわずか6戦のキャリアだった。アグネスタキオンとフジキセキは現役を続行したくてもできないケガが原因で引退を余儀なくされた。サラブレッドを擬人化するのは非科学的だが、競馬場に残してきた無念の思いが子どもたちに伝わっているのかもしれない。


馬名
生年月
父母 競走成績 GT(JpnT)勝ち鞍
ディープスカイ
2005年4月生
父 アグネスタキオン 11戦4勝(重賞3勝)※ 08NHKマイルC、08東京優駿※
母 アビ
キャプテントゥーレ
2005年4月生
父 アグネスタキオン 7戦3勝(重賞2勝)※ 08皐月賞※
母 エアトゥーレ
ファイングレイン
2003年3月生
父 フジキセキ 15戦5勝(重賞2勝)※ 08高松宮記念※
母 ミルグレイン
アドマイヤジュピタ
2003年3月生
父 フレンチデピュティ 13戦7勝(重賞3勝)※ 08天皇賞(春)※
母 ジェイズジュエリー
※は2008年7月現在

ライタープロフィール

有吉 正徳 (ありよし まさのり)

1957年1月生まれ、福岡県出身。1984年東京中日スポーツ入社、競馬を担当。92年朝日新聞社入社。東京本社運動部(現スポーツ部)、大阪本社スポーツ部で競馬、サッカー、アメリンカンフットボールなどを取材。02年10月から半年間、英国に留学、現在は東京本社スポーツグループに所属。

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