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第1624回 NHKマイルCのレース傾向と今開催の東京芝1600m戦の特徴は?

2022/5/5(木)

今週から東京競馬場を舞台に5週連続でG1が開催される。その第一弾は3歳マイル王決定戦、NHKマイルC。2012年以降の近10年で3連単の最低配当は昨年の2万1180円、10万円以上が過半数の7回と波乱傾向が強い一戦だ。今回はNHKマイルCのレース傾向ならびに今開催の東京芝1600m戦の特徴から馬券で狙える馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 NHKマイルカップ近10年の人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 3-  1-  1-  5/ 10 30.0% 40.0% 50.0% 79 77
2番人気 3-  2-  1-  4/ 10 30.0% 50.0% 60.0% 138 125
3番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 64 51
4番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0 26
5番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
6番人気 1-  1-  2-  6/ 10 10.0% 20.0% 40.0% 128 164
7番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0 107
8番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 77
9番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 296 133
10番人気 1-  0-  0-  9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 343 73
11番人気以下 0-  3-  3- 74/ 80 0.0% 3.8% 7.5% 0 100

まず表1は2012年以降・近10年の人気別成績。1番人気馬は16年メジャーエンブレムら3勝をあげ、連対率40.0%・複勝率50.0%。2番人気馬が昨年のシュネルマイスターら3勝で、連対率50.0%・複勝率60.0%はともにトップだ。以下、3・6・9・10番人気馬が1勝ずつ。10番人気馬の勝利は13年マイネルホウオウで、同年は10→6→8番人気の順で3連単123万5600円の大波乱となった。

2・3着馬も下位人気まで幅広く分布し、6番人気以下は2着が5頭、3着が8頭と激走している。3→4→2番人気の順で決まった15年を除いて、毎年1頭は7番人気以下の馬が3着以内に入っている。冒頭にも記したが、近10年で3連単の最低配当は昨年の2万1180円で、10万円以上は過半数の7回と多い。伏兵馬の激走が目立ち、波乱傾向が強い一戦といえる。

■表2 NHKマイルカップ近10年の前走距離別成績

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1200m 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1400m 1-  2-  1- 34/ 38 2.6% 7.9% 10.5% 77 89
1600m 6-  3-  5- 83/ 97 6.2% 9.3% 14.4% 62 60
1800m 0-  4-  1- 19/ 24 0.0% 16.7% 20.8% 0 95
2000m 3-  1-  3- 13/ 20 15.0% 20.0% 35.0% 72 239

表2は前走距離別成績。出走数の半数以上を占める前走1600m組が18年ケイアイノーテックら6勝をあげているが、連対率・複勝率は高くない。昨年は2着ソングライン(前走桜花賞15着)が該当しており、15年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。

黄色で強調した前走2000m組は昨年のシュネルマイスターら3勝をあげ、複勝率35.0%と優秀だ。この組の前走レース別では、皐月賞組【2.1.1.11】複勝率26.7%、弥生賞ディープインパクト記念組【1.0.1.1】同66.7%、京成杯組【0.0.1.0】同100.0%、若駒S組【0.0.0.1】となっている。

前走1800m組は勝ち星こそないものの、連対率・複勝率は前走2000m組に次いで高い。前走1400m組の勝利は一昨年のラウダシオン(前走ファルコンS2着)のみ。この組の3着以内馬4頭中3頭は前走ファルコンSで連対を果たしていた。

■表3 NHKマイルカップ近10年の前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
前走1人気 5-  3-  2- 14/ 24 20.8% 33.3% 41.7% 209 205
前走2人気 2-  4-  0- 22/ 28 7.1% 21.4% 21.4% 28 83
前走3人気 0-  0-  0- 22/ 22 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走4人気 1-  0-  3- 15/ 19 5.3% 5.3% 21.1% 180 123
前走5人気 0-  1-  1- 11/ 13 0.0% 7.7% 15.4% 0 40
前走6〜9番人気 1-  2-  2- 36/ 41 2.4% 7.3% 12.2% 14 68
前走10番人気以下 1-  0-  2- 29/ 32 3.1% 3.1% 9.4% 20 107

表3は前走人気別成績。前走1番人気馬が14年ミッキーアイルら5勝をあげ、連対率33.3%・複勝率41.7%と優秀だ。3着以内馬10頭中4頭は今回6番人気以下の伏兵で、単勝回収率・複勝回収率ともに200%を超えている。

前走2番人気馬は19年アドマイヤマーズら2勝をあげている。なお、前走3番人気馬からは3着以内馬が出ていないものの、4着は4回あるため、それほど気にしなくてよいのかもしれない。

■表4 ノーザンファーム生産馬の前走競馬場別成績(近10年)

前走場所 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
東京 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
中山 2- 1- 2-17/22 9.1% 13.6% 22.7% 36 95
中京 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0 35
京都 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
阪神 3- 3- 3-16/25 12.0% 24.0% 36.0% 40 159

ノーザンF生産馬は近10年【5.4.6.41】で、17年アエロリットら5勝をあげ、15年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。近3年では3着以内馬9頭中7頭をノーザンF生産馬が占めている

表4は、そのノーザンファーム生産馬の前走競馬場別成績。前走阪神組が16年メジャーエンブレムら3勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。なかでも前走阪神芝1600m組は【3.2.3.10】で複勝率44.4%と非常に高い。また、前走中山組は12年カレンブラックヒルら2勝。連対馬はすべて前走阪神か中山どちらかから出ている。

■表5 東京芝1600m戦の脚質別成績(2回開催・5/1まで)

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
逃げ 2- 1- 0- 2/ 5 40.0% 60.0% 60.0% 212 162
先行 2- 2- 3- 9/16 12.5% 25.0% 43.8% 31 102
差し 1- 1- 1-18/21 4.8% 9.5% 14.3% 20 39
追い込み 0- 0- 1-19/20 0.0% 0.0% 5.0% 0 43
マクリ 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0 130

表5、表6は4/23から先週まで近2週に行われた東京芝1600m戦5鞍(未勝利戦2鞍、1勝クラス2鞍、2勝クラス1鞍)について分析したものだ。表5は脚質別成績。逃げ馬は2勝で、連対率・複勝率60.0%と好成績をあげている。連対した3レースはいずれも1勝クラス以上で、逃げ馬が残りやすい馬場状況にあることが読み取れる。

また、先行馬も2勝をあげ、複勝率43.8%と高い。5レースすべてで1頭は3着以内に入っている。近2週は勝ち時計が最速でも1分33秒5とそれほど高速化しておらず、逃げ・先行馬に有利な馬場状態だった。今週から高速化する可能性はあるが、先週までと同様の馬場状態なら前に行く馬を中心に考えたい。

■表6 東京芝1600m戦の枠順別成績(2回開催・5/1まで)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1枠 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7% 71 21
2枠 0- 1- 0- 5/ 6 0.0% 16.7% 16.7% 0 18
3枠 0- 1- 0- 5/ 6 0.0% 16.7% 16.7% 0 21
4枠 1- 0- 0- 6/ 7 14.3% 14.3% 14.3% 35 17
5枠 1- 0- 0- 7/ 8 12.5% 12.5% 12.5% 31 17
6枠 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0% 0 156
7枠 2- 1- 2- 6/11 18.2% 27.3% 45.5% 96 76
8枠 0- 1- 2- 8/11 0.0% 9.1% 27.3% 0 140

表6は東京芝1600m戦の枠順別成績。勝ち馬は内・中・外とバラけているが、複勝率では黄色で強調した外の6〜8枠が高い。1〜5枠の複勝率が10%台なのに対して、6〜8枠はいずれも25.0%以上。7番人気以下で好走した4頭は6枠、8枠から出ており、6枠と8枠の複勝回収率は100%を超えている。今週土曜の傾向も要注目だが、外枠有利のコース傾向だったことは頭に入れておきたい

<結論>

■表7 今年のNHKマイルカップの出走予定馬(5/4時点)

馬名 前走成績
ダノンスコーピオン アーリントンC 1着
タイセイディバイン アーリントンC 2着
キングエルメス アーリントンC 3着
ジャングロ ニュージーランドT 1着
マテンロウオリオン ニュージーランドT 2着
セリフォス 朝日杯FS 2着
プルパレイ ファルコンS 1着
トウシンマカオ ファルコンS 5着
ソリタリオ スプリングS 10着
アルーリングウェイ 桜花賞 8着
インダストリア 弥生賞ディープインパクト記念 5着
フォラブリューテ 桜花賞 14着
ダンテスヴュー 皐月賞 10着
ソネットフレーズ デイリー杯2歳S 2着
ステルナティーア チューリップ賞 11着
ドーブネ スプリングS 6着
オタルエバー ファルコンS 3着
カワキタレブリー アーリントンC 11着
セイクリッド 未勝利(ダ1400m)1着
ディオ アーリントンC 5着
デルマグレムリン ニュージーランドT 7着

※フルゲート18頭。セイクリッド以下は除外対象。

2022/1/5 中山10R ジュニアカップ 1着 4番 インダストリア 2022/1/5 中山10R ジュニアカップ
1着 4番 インダストリア

2022/4/9 中山11R ニュージーランドT(G2) 1着 6番 ジャングロ 2022/4/9 中山11R ニュージーランドT(G2)
1着 6番 ジャングロ

今年の出走予定馬は表7のとおり。
1番人気に推されそうなのは前走朝日杯FSで2着だったセリフォス。これまで4戦すべて芝1600m戦で3勝、2着1回と安定しているが、気になるのは東京コースの経験がないこと。中内田厩舎で福永騎手騎乗と人気になるのはわかるが、人気先行の感は否めない。

ダノンスコーピオンは阪神芝1600mに良績が集中しており、唯一馬券圏外に敗れたのが東京の共同通信杯。東京コースが合わない可能性もありそうだ。

NHKマイルC近10年のレース傾向から推したいのがインダストリア。好成績をあげている前走2000m組、なかでも相性が良い前走弥生賞ディープインパクト記念組。前走は4コーナーで外に振られる不利がありながらも上がり最速の脚で5着。マイルの勝ち星があり、巻き返す可能性も十分だ。

近2週の東京芝1600m戦の傾向からはジャングロ。今回の出走予定馬で前走逃げた馬はこの馬のみ。逃げ得意の武豊騎手騎乗で、スムーズに逃げられれば押し切っておかしくない。他ではノーザンF生産馬で能力高いソネットフレーズ、穴で京王杯2歳S勝ちがあるキングエルメス、距離短縮で変わり身がありそうなダンテスヴューを挙げておきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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