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第1599回 3歳牝馬G1シリーズへ注目の前哨戦! クイーンCを分析

2022/2/7(月)

今週は土曜に東京でクイーンC、日曜に東京で共同通信杯、阪神で京都記念と3鞍の重賞が組まれている。今回のデータde出〜たでは、土曜東京のメインとして行われる3歳牝馬重賞のクイーンCをピックアップ。昨年は後に秋華賞を制するアカイトリノムスメが優勝。桜花賞を始めとする3歳牝馬G1シリーズに向けて注目の一戦だ。2012年以降・過去10年のクイーンCのデータからレース傾向ならびに今年馬券で狙えそうなタイプを探っていく。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 クイーンCの人気別成績(過去10年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1番人気 4-  1-  2-  3/ 10 40.0% 50.0% 70.0% 81 89
2番人気 4-  1-  2-  3/ 10 40.0% 50.0% 70.0% 178 105
3番人気 1-  3-  0-  6/ 10 10.0% 40.0% 40.0% 56 78
4番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 83 37
5番人気 0-  3-  1-  6/ 10 0.0% 30.0% 40.0% 0 107
6番人気 0-  0-  2-  8/ 10 0.0% 0.0% 20.0% 0 86
7番人気 0-  1-  2-  7/ 10 0.0% 10.0% 30.0% 0 113
8番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 41
9番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
10番人気以下 0-  0-  1- 58/ 59 0.0% 0.0% 1.7% 0 44

※2013年は3着同着。

まず表1は過去10年の人気別成績。1番人気馬は【4.1.2.3】で2019年クロノジェネシスら4勝をあげ、連対率50%・複勝率70%。2番人気馬も1番人気馬と同じ【4.1.2.3】で、近2年の勝ち馬を含む4勝。3・4番人気馬が1勝ずつあげており、勝ち馬はすべて上位4番人気以内におさまっている

2着馬はすべて7番人気以内だが、3着馬は5番人気以下が過半数の7頭と多い。ただ、9番人気以下の激走は一昨年12番人気3着のセイウンヴィーナスのみ。

配当面では馬連はすべて5000円以下と堅めの決着が続いている。3連単で10万円以上が出たのも一昨年の1回だけで順当から小波乱の範囲でおさまっている。

■表2 クイーンC出走馬の所属別成績(過去10年)

調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
美浦 6-  6-  8- 89/109 5.5% 11.0% 18.3% 24 63
栗東 4-  4-  3- 23/ 34 11.8% 23.5% 32.4% 39 66
地方 0-  0-  0-  6/  6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

表2は出走馬の所属別成績。美浦所属の関東馬の出走が多いものの、栗東所属の関西馬が勝率・連対率・複勝率いずれも大きく上回っている。関西馬は一昨年のミヤマザクラら4勝をあげ、複勝率32.4%と優秀だ。昨年は5番人気アールドヴィーヴルが2着に好走しており、14年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。

関東馬は18年テトラドラクマら過半数の6勝をあげている。なお、地方所属馬からは好走馬が出ていない。

■表3 クイーンCのキャリア別成績(過去10年)

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
1戦 0-  2-  2- 13/ 17 0.0% 11.8% 23.5% 0 88
2戦 2-  1-  3- 23/ 29 6.9% 10.3% 20.7% 43 45
3戦 6-  5-  1- 20/ 32 18.8% 34.4% 37.5% 63 54
4戦 2-  1-  3- 28/ 34 5.9% 8.8% 17.6% 20 107
5戦 0-  1-  2- 10/ 13 0.0% 7.7% 23.1% 0 73
6戦以上 0-  0-  0- 24/ 24 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

表3はキャリア別成績。3戦の馬が近3年続けて勝利しており、過半数の6勝をあげている。勝率・連対率・複勝率いずれもトップ。3着以内馬12頭はすべて5番人気以内に支持されていた。2戦の馬は15年キャットコインら2勝、4戦の馬は16年メジャーエンブレムら2勝。勝ち馬はすべて2〜4戦におさまっている

他では1戦と5戦の馬は勝ち馬こそ出ていないが、複勝率23%台と高い。なお、6戦以上の馬からは3着以内馬が出ていない。

■表4 クイーンCの前走クラス別成績(過去10年)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
新馬 0- 2- 2-13/17 0.0% 11.8% 23.5% 0 88
未勝利 0- 1- 1-20/22 0.0% 4.5% 9.1% 0 30
1勝クラス 4- 1- 1-40/46 8.7% 10.9% 13.0% 36 30
OPEN特別 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G3 3- 3- 5-19/30 10.0% 20.0% 36.7% 59 143
G2 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
G1 3- 3- 2-13/21 14.3% 28.6% 38.1% 24 60

表4は前走クラス別成績。前走G1組が14年フォーエバーモアら3勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。3着以内馬8頭中7頭は上位3番人気以内の馬だった。

前走G3組は13年ウキヨノカゼら3勝をあげ、複勝率も前走G1組に次ぐ36.7%と高い。一昨年12番人気3着のセイウンヴィーナス(前走フェアリーS9着)も含まれており、複勝回収率は100%を大きく超えている。これら前走重賞組の好走が目立つのが特徴だ

1勝クラス組は昨年のアカイトリノムスメら4勝。この組の前走1着馬はのべ【4.0.0.8】で、勝ち馬4頭は前走で勝利をおさめていた。なお、新馬戦組、未勝利戦組、オープン特別組(格付け前のアルテミスSを含む)、G2組からは勝ち馬が出ていない。

■表5 前走重賞組の前走着順別成績(過去10年)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
前走1着 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 65 55
前走2着 3- 2- 2- 2/ 9 33.3% 55.6% 77.8% 157 131
前走3着 1- 1- 0- 4/ 6 16.7% 33.3% 33.3% 30 38
前走4着 0- 1- 2- 4/ 7 0.0% 14.3% 42.9% 0 58
前走5着 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0 30
前走6〜9着 1- 1- 2-13/17 5.9% 11.8% 23.5% 32 185
前走10着以下 0- 0- 1- 7/ 8 0.0% 0.0% 12.5% 0 42

2019/2/11 東京11R クイーンカップ(G3) 1着 9番 クロノジェネシス

表5は前走重賞組の前走着順別成績。この組の6勝中5勝は前走3着以内だった馬があげており、中でも前走2着馬は19年クロノジェネシスら3勝をあげ、連対率55.6%・複勝率77.8%と非常に高い。19年クイーンCは前走阪神JF2着のクロノジェネシスが勝利、阪神JF3着のビーチサンバが2着、阪神JF16着大敗のジョディーが3着、後に古馬G1でも活躍するカレンブーケドールが4着と、メンバーレベルが非常に高い年だった。

前走重賞で4着以内だった馬は【5.4.4.11】で、複勝率54.2%。前走重賞上位組は素直に評価したいところだ。

■表6 クイーンCの生産者別成績(過去10年)

生産者 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
ノーザンファーム 7- 6- 6-22/41 17.1% 31.7% 46.3% 61 97
社台コーポレーション白老F 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 88 60
追分ファーム 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 90 55
ファニーフレンズファーム 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 830 180
社台ファーム 0- 2- 1-22/25 0.0% 8.0% 12.0% 0 32
その他の生産者 0- 2- 3-70/75 0.0% 2.7% 6.7% 0 50

2021/2/13 東京11R クイーンカップ(G3) 1着 6番 アカイトリノムスメ

表6は生産者別成績。黄色で強調したノーザンファーム生産馬が近6年続けて勝利しており、複勝率46.3%と高い。アカイトリノムスメが勝利した昨年は1〜3着を独占。他にも17〜19年で3着以内を占めており、相性の良さというより狙った臨戦といえそうだ。中でも上位3番人気以内に支持された馬は【7.3.3.2】で複勝率86.7%と非常に高い

他では白老ファーム、追分ファームからは優勝馬が出ているが、出走数が多い社台ファーム生産馬が未勝利だということは覚えておきたい。

■表7 クイーンCの前走からの間隔別成績(過去10年)

間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
連闘 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
中1週 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
中2週 0-  0-  1- 14/ 15 0.0% 0.0% 6.7% 0 27
中3週 1-  2-  1- 15/ 19 5.3% 15.8% 21.1% 43 43
中4〜 8週 5-  4-  8- 53/ 70 7.1% 12.9% 24.3% 25 89
中9〜24週 4-  4-  1- 24/ 33 12.1% 24.2% 27.3% 40 50
半年以上 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

最後に表7は前走からの間隔別成績。前走から中4週以上空いた馬が大半の9勝をあげている。特に中9〜24週の馬は一昨年のミヤマザクラら4勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。

一方、中2週以内の馬はのべ【0.0.1.25】で3着1回のみ。前走から間隔が詰まった馬よりも中4週以上空いている馬を狙っていきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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