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第1172回 今年の阪神JFで買える2戦2勝馬は?

2017/12/7(木)

今週は阪神競馬場で、阪神ジュベナイルフィリーズが行われる。過去10年の優勝馬からは、アパパネやブエナビスタなど5頭が翌年のG1を制しており、2歳女王決定戦であると同時に、将来も占う重要な一戦だ。今年は無傷の2戦2勝馬が人気上位を占めそうだが、そんな中で買えるのはどの馬か、過去の傾向から分析してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 過去5年
1 4-1-1-4/10 40.0% 50.0% 60.0% 91% 80% 2-1-0-2
2 1-2-1-6/10 10.0% 30.0% 40.0% 46% 69% 0-2-0-3
3 1-1-2-6/10 10.0% 20.0% 40.0% 66% 89% 0-0-2-3
4 1-1-2-6/10 10.0% 20.0% 40.0% 68% 115% 0-0-1-4
5 3-1-0-6/10 30.0% 40.0% 40.0% 325% 116% 3-0-0-2
6 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 30% 0-0-0-5
7 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-5
8 0-2-2-6/10 0.0% 20.0% 40.0% 0% 202% 0-0-1-4
9 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-5
10 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 192% 0-1-1-3
11〜 0-1-0-79/80 0.0% 1.3% 1.3% 0% 30% 0-1-0-39

2016/12/11 阪神11R 阪神ジュベナイルF(G1) 1着 2番 ソウルスターリング (1番人気)

 

過去10年、優勝馬はすべて5番人気以内で、ここ5年にかぎると1番人気と5番人気しか勝っていない。また、2桁人気の好走馬3頭はすべて近5年から。近年の傾向としてはほぼ「5番人気以内か2桁人気」が狙いで、6〜9番人気で好走したのは13年のフォーエバーモアのみ。それも3着だったため、特に連対候補としては6〜9番人気は評価が下がる。

■表2 枠番別成績

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 6番人気以下
1枠 3-1-0-16/20 15.0% 20.0% 20.0% 67% 38% 0-0-0-12/12
2枠 0-1-2-17/20 0.0% 5.0% 15.0% 0% 36% 0-0-0-15/15
3枠 0-1-1-18/20 0.0% 5.0% 10.0% 0% 36% 0-0-1-17/18
4枠 1-1-0-18/20 5.0% 10.0% 10.0% 73% 138% 0-1-0-13/14
5枠 0-2-3-15/20 0.0% 10.0% 25.0% 0% 129% 0-1-1-14/16
6枠 1-2-1-16/20 5.0% 15.0% 20.0% 8% 42% 0-1-0-12/13
7枠 3-1-1-25/30 10.0% 13.3% 16.7% 52% 47% 0-1-1-20/22
8枠 2-1-2-25/30 6.7% 10.0% 16.7% 48% 50% 0-0-1-19/20

枠番別の成績では、1枠が3勝、6〜8枠が6勝を挙げ、間の2〜5枠は13年のレッドリヴェール1勝止まり。2〜3着馬は分散しているため2〜5枠でも消す必要はないが、特に勝ち馬候補は1枠か6〜8枠を重視したい。また、6番人気以下の人気薄を見ると、1〜3枠と8枠は連対なしで3着2回まで。穴馬に連対まで期待するなら4〜7枠から選びたい。

■表3 1着馬、2〜3着馬、4着以下馬の新馬〜前走までの成績

クラスほか 阪神JF1着馬 同2〜3着馬 同4着以下
新馬 6-2-2-0/10 10-5-3-2/20 85-21-10-32/148
未勝利 4-0-0-0/4 10-1-2-0/13 63-16-11-15/105
500万下 3-1-0-0/4 6-0-0-0/6 35-7-3-21/66
OPEN特別 1-0-0-0/1 2-1-0-0/3 34-4-2-18/58
格付なし重賞 0-0-0-0/0 0-0-0-0/0 2-1-0-5/8
G3 1-2-0-0/3 6-5-3-2/16 22-12-9-58/101
G2 1-0-0-0/1 0-2-0-1/3 2-0-0-12/14
1番人気 10-2-1-0/13 20-6-3-1/30 81-13-6-16/116
2番人気 3-2-0-0/5 7-1-1-0/9 54-12-4-17/87
3番人気 3-0-1-0/4 1-1-1-0/3 34-11-3-16/64
4番人気 0-1-0-0/1 1-2-0-1/4 14-3-7-14/38
5人気〜 該当なし 5-4-3-3/15 60-22-15-98/195
1200m 該当なし 10-3-2-2/17 83-19-12-33/147

表3は、過去10年の優勝馬10頭、2〜3着馬20頭、そして4着以下だった150頭についてそれぞれ、新馬戦から前走までの成績をまとめたものだ。まず一番左の優勝馬10頭を見ると、共通するのは「新馬戦3着以内」「新馬戦2〜3着馬は未勝利の初戦勝ち」「初勝利後は3着以下なし」「5番人気以下の経験なし」「芝1200mの経験なし」。まず1着候補はこのすべてを満たす馬から選択したい。 そして本競走2〜3着馬20頭にも着外敗退経験馬は少なく、4着以下は5回だけ。その5回中4回は掲示板を確保しており、掲示板外は12年の2着馬・クロフネサプライズの小倉2歳S9着のみだった。また、そのクロフネサプライズは1〜3番人気で唯一馬券圏内を外した(新馬戦1番人気4着)馬のため、例外的な存在と考えたい。2〜3着候補をまとめると、「6着以下の経験なし(馬券圏外なしが理想)」「500万、オープン特別は3着以下なし」「1〜3番人気で馬券圏外なし」といったあたりになる。

■表4 キャリア別成績

キャリア 着別度数 勝率 連対率 複勝率 5番人気以下
1戦 1-1-2-12/16 6.3% 12.5% 25.0% 0-1-1-11/13
2戦 5-1-2-23/31 16.1% 19.4% 25.8% 2-0-1-18/21
3戦 4-3-3-56/66 6.1% 10.6% 15.2% 1-0-0-44/45
4戦 0-4-2-30/36 0.0% 11.1% 16.7% 0-3-2-26/31
5戦 0-1-1-14/16 0.0% 6.3% 12.5% 0-1-0-14/15
6戦〜 0-0-0-15/15 0.0% 0.0% 0.0% 0-0-0-15/15

キャリア別で優勝馬を出しているのは3戦までで、6戦以上の馬で馬券に絡んだ馬はいない。ただ、キャリア4戦馬は好走した6頭中5頭が5番人気以下。勝ち馬候補としては厳しいながらも、穴の2〜3着候補としては注目を欠かせない。

■表5 2戦2勝で阪神JFに出走した馬

馬名 阪神JF 前走 新馬
人気 着順 レース 距離 人気 距離 人気
10 レーヴディソール 1 1 デイリー杯2歳S 16 1 15 1
11 サウンドオブハート 1 3 芙蓉S 16 1 14 1
13 レッドリヴェール 5 1 札幌2歳S 18 2 16 3
ハープスター 1 2 新潟2歳S 16 1 14 1
フォーエバーモア 8 3 サフラン賞(500) 14 4 16 2
16 ソウルスターリング 1 1 アイビーS 18 2 18 1
07 ラルケット 5 10 サフラン賞(500) 14 1 14 6
08 ショウナンカッサイ 10 4 ききょうS 14 9 14 6
10 ダンスファンタジア 2 9 赤松賞(500) 16 1 14 1
ピュアオパール 9 15 カンナS 12 2 12 3
11 イチオクノホシ 5 4 サフラン賞(500) 14 4 12 2
アラフネ 12 14 すずらん賞 12 5 12 5
14 オーミアリス 8 9 小倉2歳S 12 15 12 4
コートシャルマン 3 10 りんどう賞(500) 14 1 14 1
15 アットザシーサイド 4 5 秋明菊賞(500) 14 1 14 1
16 ヴゼットジョリー 6 5 新潟2歳S 16 3 14 3

冒頭にも触れたように、今年の阪神JFは2戦2勝馬が注目を集めそうだ。表5は、過去10年の阪神JFに出走した2戦2勝馬で、上6頭が馬券に絡んだ馬、7頭目からは馬券圏外に敗退した馬である。馬券に絡んだ6頭に共通するのは、新馬戦が1400m以上で3番人気以内だったこと。そして6頭中5頭は、前走芝1600m以上のオープン・重賞を1〜2番人気で勝っていた。残る1頭・フォーエバーモアは、前記条件を満たしたレッドリヴェール、ハープスターには先着を許す3着のため、まずはこれを満たす馬を優先したい。また、前走オープン・重賞1〜2番人気だった馬はほかに10年15着のピュアオパールがいるが、同馬は芝1200mでの2連勝。2戦2勝馬のうち、この「前走芝1600m以上のオープン・重賞を1〜2番人気」で勝った馬は複勝率100%だ。

■表6 前走クラス・レース別成績(レースは優勝馬輩出レース)

前走クラス・レース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 14年〜
新馬 1-1-2-12/16 6.3% 12.5% 25.0% 42% 158% 0-0-0-4
未勝利 1-0-0-10/11 9.1% 9.1% 9.1% 20% 10% 0-0-0-3
500万下 3-2-1-46/52 5.8% 9.6% 11.5% 40% 73% 1-0-0-13
OPEN特別 1-0-1-12/14 7.1% 7.1% 14.3% 20% 23% 1-0-0-0
格付なし重賞 0-0-0-7/7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 該当なし
G3 3-6-4-52/65 4.6% 13.8% 20.0% 38% 50% 1-3-2-21
G2 1-1-2-8/12 8.3% 16.7% 33.3% 13% 106% 0-0-1-2
地方 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-2
アルテミスS 1-3-1-12/17 5.9% 23.5% 29.4% 14% 64% 1-3-1-5
ファンタジーS 1-2-3-37/43 2.3% 7.0% 14.0% 18% 39% 0-0-1-12
赤松賞(〜11年) 1-1-0-4/6 16.7% 33.3% 33.3% 76% 68%
デイリー杯2歳S 1-0-0-4/5 20.0% 20.0% 20.0% 32% 22% 0-0-0-2
札幌2歳S 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 486% 113% 該当なし
黄菊賞 1-0-0-3/4 25.0% 25.0% 25.0% 165% 65% 該当なし
からまつ賞 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 490% 130% 1-0-0-0
アイビーS 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 280% 120% 1-0-0-0

表6は、2戦2勝馬以外も含めた全馬の前走クラス・レース別成績である。優勝馬10頭はすべて別のレースと傾向は掴みづらい。ただ、アルテミスSがG3の格付けを得た14年以降は、好走馬9頭中5頭を同レースが占め、近年は重要度が高まっている。また、アルテミスSは11年までの500万特別・赤松賞が重賞に昇格(14年に同レースも500万条件で復活)した形だったが、同レースからは09年アパパネ1着、08年ダノンベルベール2着と2頭が好走。近年ファンタジーS組が苦戦している傾向からも、アルテミスS組で他のデータをクリアする馬は重視したい。

■表7 前走着順別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 前走OP・重賞 同複勝率 前走その他
1着 7-6-5-77/95 7.4% 13.7% 18.9% 44% 82% 3-3-2-26/34 23.5% 4-3-3-51/61
2着 3-2-3-12/20 15.0% 25.0% 40.0% 86% 89% 2-2-3-9/16 43.8% 1-0-0-3/4
3着 0-1-1-6/8 0.0% 12.5% 25.0% 0% 71% 0-1-1-4/6 33.3% 0-0-0-14/14
4着 0-0-1-12/13 0.0% 0.0% 7.7% 0% 56% 0-0-1-10/11 9.1%
5着 0-1-0-9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 46% 0-1-0-6/7 14.3%
6着〜 0-0-0-34/34 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-27/27 0.0%

最後に、前走着順別の成績も見ておきたい。優勝馬はすべて前走1〜2着馬だが、好走確率が高いのは前走2着馬。単複の回収率も85%を超え、注目されがちな前走1着馬より、配当妙味は高い。特に前走オープン・重賞で2着だった馬は複勝率43.8%を記録するため、該当馬がいれば穴候補としてぜひ加えたい。

【結論】

阪神JFの優勝馬は5番人気以内、近年は1番人気か5番人気しか勝利を挙げていない。また、2〜3着候補には2桁人気馬にも要注意。馬券圏外敗退のある馬は減点が必要で、特に1着候補は、新馬戦では3着以内、それ以外なら連対を外すと苦しい。また、2戦2勝馬のうち、前走芝1600m以上のオープン・重賞1〜2番人気馬は複勝率100%。敗退経験のある馬なら、前走オープン・重賞2着馬やキャリア4戦馬に妙味がある。

2017/9/2 札幌11R 札幌2歳ステークス(G3) 1着 11番 ロックディスタウン

 

注目を集める2戦2勝馬のうち、表5の条件を満たすのはアルテミスSを2番人気で勝ったラッキーライラック、札幌2歳Sを1番人気で制したロックディスタウンの、オルフェーヴル産駒2頭だ。2頭の比較では、前走からはアルテミスSのラッキーライラックだが、人気(表1)になるのは恐らくロックディスタウンだろう。14年から関東馬3連勝、そして一昨年からルメール騎手2連勝という流れも踏まえればロックディスタウン上位にも思えるが、最終的には人気はもちろん、枠(表2、1着候補は1枠か6〜8枠)も踏まえて判断したい。いずれにしても、今年はまずこの2頭の対決が一番の注目になりそうだ。

他の2戦2勝馬も「消し」にまでは至らないが、上記2頭が人気だけに、馬券にはできれば穴っぽいところを組み込みたい。そこで注目したいのは、キャリア4戦(表4)で前走重賞・ファンタジーS2着(表7)のコーディエライト。馬券圏内を外していないことも表3の条件に合致する。もう1頭、やはり重賞・アルテミスS(表6)で2着(表7)のサヤカチャンのほうは、キャリア6戦や前々走の500万5着など減点は多い。ただ、まったく人気がなさそうな上、近年2桁人気の好走も見られるだけに、前走重賞2着の好材料重視で拾う価値はありそうだ。ほかに、抽選対象の1勝馬で出走がかなえば、キャリア4戦のスカーレットカラー、そしてアルテミスS3着のラテュロスも穴候補になる。このあたりは、穴馬の好走が多い4〜7枠(表2)を引き当てた馬はより重視したい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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