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第1168回 注目の頂上決戦、ジャパンCを占う!

2017/11/23(木)

今週は日曜日にジャパンCが行われる。連覇を狙うキタサンブラックとダービー馬レイデオロの初対決が大きな見どころだ。古馬王者の意地か、それとも世代交代か。現役最強の座をかけた大一番の行方をデータから占ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した

■表1 ジャパンC出走馬の所属別成績(過去10年)

調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
美浦 1-  0-  2- 31/ 34 2.9% 2.9% 8.8% 120 81
栗東 9- 10-  8- 68/ 95 9.5% 20.0% 28.4% 60 75
地方 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
外国 0-  0-  0- 42/ 42 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

まずは過去10年のジャパンC出走馬の所属別成績を記した。近年では日本馬が外国馬を圧倒。以前に比べて実績馬・目玉の馬の来日が少なくなったとはいえ、外国馬は【0.0.0.42】という成績だ。日本馬のレベル向上に加え、軽い馬場が欧州の馬にとってかなり大きな不利になっており、散々な結果となっている。良馬場で行われる限りは、ほぼ日本馬による戦いとみていいだろう。

■表2 ジャパンC出走馬の人気別成績(過去10年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1番人気 3-  3-  2-  2/ 10 30.0% 60.0% 80.0% 95 101
2番人気 1-  1-  2-  6/ 10 10.0% 20.0% 40.0% 34 58
3番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 66 49
4番人気 3-  1-  0-  6/ 10 30.0% 40.0% 40.0% 269 92
5番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 109 53
6番人気 0-  1-  3-  6/ 10 0.0% 10.0% 40.0% 0 143
7番人気 0-  2-  0-  8/ 10 0.0% 20.0% 20.0% 0 89
8番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 53
9番人気 1-  0-  0-  9/ 10 10.0% 10.0% 10.0% 410 71
10番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
11番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 122
12番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
13番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
14番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0 166
15番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
16番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
17番人気 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
18番人気 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

表2は人気別成績。比較的上位人気が強く、穴馬の激走は少ない。特に勝ち馬は1〜5番人気以内にほぼ収まる。2着馬も7番人気以内。3着馬だけは二けた人気の激走がある。日本馬だけの絡みなので、比較的力量関係はつかみやすいという事情もありそうだ。そして、展開の紛れが少ない東京芝2400mというコース設定でもある。こうした結果も納得がいくところだ。

■表3 ジャパンC出走馬の前走レース別成績(過去10年)

順位 前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 天皇賞秋G1 6- 6- 7-44/63 9.5% 19.0% 30.2% 60 101
2 京都大賞G2 1- 1- 0-11/13 7.7% 15.4% 15.4% 29 33
3 アルゼンHG2 1- 0- 1-11/13 7.7% 7.7% 15.4% 315 80
4 秋華賞G1 1- 0- 1- 2/ 4 25.0% 25.0% 50.0% 165 107
5 菊花賞G1 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 88 20
6 凱旋門G1 0- 2- 1-10/13 0.0% 15.4% 23.1% 0 74
7 エリザベG1 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0 102

表3はジャパンC出走馬の前走レース別成績(過去10年)。前走天皇賞(秋)出走馬が大きな主力。同時に好走馬を多く出している。勝率はさほど高くないが、複勝率は30%を超える。なおかつ複勝回収率が101%となっている。つまり人気馬だけでなく、伏兵馬の激走も十分あるというわけだ。

別路線組としては京都大賞典やアルゼンチン共和国杯組。秋に行われた芝2400〜2500mのG2だ。昨年のキタサンブラックのような例があるので一概に上がり馬とは言えないが、天皇賞(秋)組以外でも十分に勝機はある。あとは秋華賞や菊花賞、エリザベス女王杯といったこの秋のG1だ。特に回収率では秋華賞やエリザベス女王杯組が優秀。牝馬の激走が回収率の押し上げにつながっている。凱旋門賞組は、すべて日本馬だ。遠征明けはかなり厳しいローテーションに見えるが、ここに出てくる実力馬だけあって底力は一枚上だ。ただ、勝利している馬はいない。

■表4 前走天皇賞(秋)組の着順別成績(過去10年)

前入線順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
前走1着 0- 2- 4- 1/ 7 0.0% 28.6% 85.7% 0 190
前走2着 1- 0- 0- 5/ 6 16.7% 16.7% 16.7% 35 20
前走3着 1- 1- 1- 3/ 6 16.7% 33.3% 50.0% 60 68
前走4着 2- 2- 0- 2/ 6 33.3% 66.7% 66.7% 210 116
前走5着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走6〜9着 2- 0- 1-14/17 11.8% 11.8% 17.6% 116 130
前走10着〜 0- 1- 1-16/18 0.0% 5.6% 11.1% 0 88

天皇賞(秋)組の取捨がかなり大きなポイントである点は明らかだ。だが、単純に同レースの好走馬だけを買っているわけにはいかない。その理由は表4からわかる。前走1着の成績が【0.2.4.1】という成績。複勝率は85.7%と非常に優秀なのだが、勝ち馬が出ていない点が気になる。10年はブエナビスタが1位入線からの2位降着なので、実質は勝利しているのだが、案外苦しんでいる馬が多い印象だ。連対という面で見ると、前走2〜4着あたりの馬と成績はさほど変わらない。前走6〜9着の馬でも巻き返しが十分あり、勝ち馬も2頭出ている。前走10着以下でようやく厳しくなる印象。前走天皇賞(秋)の成績をそのまま信用しすぎるのは、よくないと言えるだろう。

■表5 前走天皇賞(秋)組で好走した馬(過去10年)

馬名 性別 年齢 人気 着順 前走着順
15年 ショウナンパンドラ 4 4 1 4
ラストインパクト 5 7 2 12
ラブリーデイ 5 1 3 1
14年 エピファネイア 4 4 1 6
スピルバーグ 5 6 3 1
ジェンティルドンナ 4 1 1 2
13年 トーセンジョーダン 7 11 3 11
ルーラーシップ 5 2 3 3
12年 ブエナビスタ 5 2 1 4
11年 トーセンジョーダン 5 6 2 1
ジャガーメイル 7 14 3 9
10年 ブエナビスタ 4 1 2 1
09年 ウオッカ 5 1 1 3
オウケンブルースリ 4 2 2 4
08年 ディープスカイ 3 1 2 3
ウオッカ 4 2 3 1
07年 アドマイヤムーン 4 5 1 6
ポップロック 6 4 2 4
メイショウサムソン 4 1 3 1

実際に前走天皇賞(秋)組で好走した馬を詳しく見てみることにする(表5参照)。15年は天皇賞(秋)で4着だったショウナンパンドラが1着。ラブリーデイが1番人気で3着に敗れた。こうした着順の逆転がほかの年でも起きている。着順を上げてきている馬はエピファネイアやアドマイヤムーンといったG1勝ち馬が多く、また牝馬も目立つ。ショウナンパンドラに加え、ジェンティルドンナやブエナビスタ、ウオッカなど、歴史的な名牝が名を連ねている。天皇賞(秋)からの変わり身を見抜くことが、かなり重要だと思われる。

【結論】

それでは今年のジャパンCを展望してみよう。出走予定馬は表6の通りだ。

■表6 今年のジャパンC出走予定馬

馬名 前走レース 前着
アイダホ 4 カナデG1 4
イキートス 5 バイエG1 2
キタサンブラック 5 天皇賞秋G1 1
ギニョール 5 バイエG1 1
サウンズオブアース 6 京都大賞G2 13
サトノクラウン 5 天皇賞秋G1 2
シャケトラ 4 天皇賞秋G1 15
シュヴァルグラン 5 京都大賞G2 3
ソウルスターリング 3 天皇賞秋G1 6
ディサイファ 8 天皇賞秋G1 7
トーセンバジル 5 京都大賞G2 2
ブームタイム 6 メルボG1 15
マカヒキ 4 天皇賞秋G1 5
ヤマカツエース 5 天皇賞秋G1 11
ラストインパクト 7 京都大賞G2 6
レイデオロ 3 神戸新聞G2 1
レインボーライン 4 天皇賞秋G1 3
ワンアンドオンリー 6 天皇賞秋G1 17

2017/5/21 東京11R 優駿牝馬(G1) 1着 2番 ソウルスターリング

 

外国馬の出走は4頭いるが、実績的には地味と言わざるを得ない。なかなか適性やレース展開・ジョッキーの腕でカバーしきれるレースではないので、今年も厳しいと見たい。よって日本馬同士の戦いになるだろう。

今年の天皇賞(秋)は周知の通りキタサンブラックが勝利した。大変な不良馬場で行われたため、着順イコール能力と言い難い面は多々あるが、好走した馬たちの地力を疑う余地はない。ただ、ここで勝利したことでここでの勝利が遠のいた可能性はある。データ的には天皇賞(秋)からの連勝は容易ではないからだ。連軸としては信頼できても、勝ち切るのは簡単ではないとみたい。

2017/5/28 東京10R 東京優駿(G1) 1着 12番 レイデオロ

 

天皇賞(秋)で惜敗の2着で、今年の宝塚記念を制しているサトノクラウンの逆転も、データからでは十分考えられる。あと、敗れた馬の中では紅一点のソウルスターリング。この秋は苦しいレースが続いているが、人気を落とすようならば見限れない。このレースは牝馬が回収率を押し上げているので、巻き返しを警戒したい。

あとはレイデオロ。前走神戸新聞杯を快勝し、菊花賞ではなくここに照準を合わせてきた。芝2400mのG2をステップレースにして挑むという臨戦過程として考えれば、成功例はあると言える。勢いある3歳馬の中でもダービー馬の称号を持つ特別な存在。古馬を撃破し、一気の頂点も狙えそうだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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