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第1163回 施行時期変更後4回目のデイリー杯2歳Sを考える

2017/11/6(月)

日曜にはエリザベス女王杯が控えている今週だが、この土日にはほかにも計4重賞がめじろ押し。月曜掲載分の今回は、その中から土曜に行われる2歳G2・デイリー杯2歳Sを取り上げたい。94年から10月に移動し、14年から再び11月に戻って今年で4回目。そろそろなにか特徴は出ていないか調べてみよう。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した

■表1 デイリー杯2歳Sの好走馬と配当

馬名 タイム・差 騎手 人気 通過順 上がり
14(良・9頭) 1 8 8 タガノエスプレッソ 1.35.1 岩田康誠 5 3-3 33.8
2 8 9 アッシュゴールド 1/2 池添謙一 2 6-6 33.6
3 2 2 ナヴィオン 1 1/2 福永祐一 1 6-6 33.8
単勝:790円 馬連:1770円 馬単:3630円 3連複:970円 3連単:9660円
15(稍・14頭) 1 8 13 エアスピネル 1.35.9 武豊 2 2-2 34.0
2 8 14 シュウジ 3 1/2 岩田康誠 1 1-1 34.8
3 6 10 ノーブルマーズ 1/2 高倉稜 7 2-2 34.9
単勝:260円 馬連:220円 馬単:480円 3連複:1280円 3連単:3930円
16(良・10頭) 1 6 6 ジューヌエコール 1.34.6 福永祐一 2 3-3 33.6
2 3 3 ボンセルヴィーソ クビ 松山弘平 8 1-1 34.1
3 7 8 サングレーザー 1/2 武豊 4 3-3 33.8
8 1 1 タイセイスターリー 1.35.5 川田将雅 1 6-7 34.3
単勝:360円 馬連:7580円 馬単:10680円 3連複:15710円 3連単:88490円

2016/11/12 デイリー杯2歳ステークス(G2) 1着 6番 ジューヌエコール

 

まずは過去3回の好走馬を見てみたい。まず目につくのは、外枠の馬に好走が多いことだ。昨年は1枠1番を引いたタイセイスターリーが10頭立てで8着に敗退しており、好走馬9頭中7頭が6〜8枠。頭数が少ない中であっても、外めの枠を引いた馬を重視したい。また、14年の2〜3着を除く7頭は、通過順が道中3番手以内の馬ばかり。15年は外枠決着だったが、すべて先行した馬だった。そして騎手では、岩田康誠騎手、福永祐一騎手、そして武豊騎手がそれぞれ好走2回ずつ。この3人で3着以内9回中6回を占めるため、今年も騎乗馬がいれば要注目だ。加えて3年とも、1、2番人気の少なくともどちらかは連対しており、穴馬同士のワンツーは少し狙いづらい印象がある。

■表2 デイリー杯2歳Sの好走馬と前走

馬名 人気 前走日 前走 コース 通過順 人気 着順
14 1 タガノエスプレッソ 5 10/11 未勝利 京都芝1800 3-4 1 1
2 アッシュゴールド 2 10/26 未勝利 京都芝1600 14-12 1 1
3 ナヴィオン 1 9/27 ききょうS 阪神芝1400 7-6 1 1
15 1 エアスピネル 2 9/12 新馬 阪神芝1600 3-2 1 1
2 シュウジ 1 9/6 小倉2歳S 小倉芝1200 4-2 1 1
3 ノーブルマーズ 7 10/31 萩S 京都芝1800 1-1 5 4
16 1 ジューヌエコール 2 9/24 ききょうS 阪神芝1400 8-7 1 1
2 ボンセルヴィーソ 8 10/10 未勝利 京都芝1400 4-4 3 1
3 サングレーザー 4 8/28 未勝利 札幌芝1800 7-7-3-2 2 1
8 タイセイスターリー 1 10/8 新馬 京都芝1400 3-3 1 1

続いて前走関係のデータを見ると、前走が夏のローカルだった馬は2頭のみ。ほかの7頭は秋の阪神か京都開催に出走し、その7頭はすべて芝1400m以上だった。また、表1では先行馬の好走が多かったが、昨年の1、3着馬は前走では差す形。ただ、ともに出遅れを喫していたため、単純に前走の通過順だけで今回の位置取りを決めてしまわないように注意したい。 前走クラスは、新馬・未勝利戦出走馬が9頭中5頭と、初勝利を挙げたばかりの馬が「通用する」にとどまらず、こちらの好走が多いほどである。また、9頭中8頭は前走3番人気以内の1着馬が占めている。

■表3 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 0-1-1-1/3 0.0% 33.3% 66.7% 0% 73%
2 2-1-0-0/3 66.7% 100.0% 100.0% 206% 136%
3 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
4 0-0-1-2/3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 63%
5 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 263% 53%
6 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7 0-0-1-2/3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 103%
8 0-1-0-2/3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 273%
9〜 0-0-0-9/9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

では、好走馬以外も含めた集計データも見ておきたい。人気別では、2番人気が連対率100%を記録するが、その他の好走馬は分散気味。今のところは、8番人気以内なら幅広くチャンスがあるという傾向だ。ただし、9番人気以下は【0.0.0.9】なので、あまり人気のないような馬では苦しい。

■表4 枠番別成績

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2枠 0-0-1-2/3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 36%
3枠 0-1-0-3/4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 205%
4枠 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5枠 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6枠 1-0-1-2/4 25.0% 25.0% 50.0% 90% 117%
7枠 0-0-1-4/5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 38%
8枠 2-2-0-2/6 33.3% 66.7% 66.7% 175% 86%

2015/11/14 デイリー杯2歳ステークス(G2) 1着 13番 エアスピネル

 

枠番別では、表1でも触れたように外枠優勢だが、成績を改めてまとめてみると、よりわかりやすい。枠連8−8が14年、15年と続くなど、連対馬6頭中5頭は6〜8枠のため、まずは外枠から狙うのが正解だ。

■表5 前走クラス・レース・キャリア別成績(レースは好走馬輩出レース)

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
新馬 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 37% 15%
未勝利 1-2-1-5/9 11.1% 33.3% 44.4% 87% 145%
500万下 0-0-0-3/3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
OPEN特別 1-0-2-7/10 10.0% 10.0% 30.0% 36% 58%
G3 0-1-0-2/3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 36%
G2 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
ききょうS 1-0-1-0/2 50.0% 50.0% 100.0% 180% 135%
小倉2歳S 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 110%
萩S 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 310%
1戦 1-0-0-6/7 14.3% 14.3% 14.3% 37% 15%
2戦 1-1-1-6/9 11.1% 22.2% 33.3% 40% 54%
3戦 1-2-1-7/11 9.1% 27.3% 36.4% 71% 109%
4戦 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5戦 0-0-1-3/4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 77%

表2にあったように、前走新馬・未勝利戦から5頭が馬券に絡んでいたが、そのうち未勝利戦出走馬は【1.2.1.5】で連対率33.3%、複勝率44.4%の好成績。新馬戦組は【1.0.0.6】で終わっており、同じ前走初勝利馬でも、狙いは未勝利戦組だ。ちなみに、好走4頭は5、2、8、4番人気と、そこそこ穴っぽい馬が食い込んでいる。オープン・重賞が悪いわけではないものの、こちらは好走4頭中3頭が1〜2番人気と、さすがに注目を集めやすい。また、キャリアは2〜3戦が理想だ。

■表6 前走着順・人気別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1着 3-3-2-15/23 13.0% 26.1% 34.8% 61% 78%
2着以下 0-0-1-8/9 0.0% 0.0% 11.1% 0% 34%
1人気 3-2-1-5/11 27.3% 45.5% 54.5% 128% 71%
2人気 0-0-1-4/5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 38%
3人気 0-1-0-1/2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 410%
4人気以下 0-0-1-13/14 0.0% 0.0% 7.1% 0% 22%

最後に、前走着順、前走人気別成績も見ておきたい。着順は1着馬の出走が多いものの、それでも複勝率は34.8%。前走で敗れていた馬の好走は一昨年3着のノーブルマーズのみだ。ただ、それ以上に注目したいのは前走人気で、前走1番人気馬はなんと連対率45.5%、複勝率54.5%を記録する。馬券圏外5頭のうち、2頭は前走ダート、2頭は前走新馬戦、残る1頭はキャリア5戦と、ほかにマイナス材料がある馬だったため、特に減点材料がない前走1番人気馬は極めて信頼性が高そうだ。

以上、現在の時期に移動してからのデイリー杯2歳Sの傾向をまとめてみた。さすがにまだまだデータ不足ではあるものの、外枠優勢の傾向や、前走未勝利組の健闘、そして前走1番人気馬や1着馬の好成績といったあたりは注目に値する。本稿執筆時は登録馬が発表されたばかりだが、登録10頭の中で、前走1番人気馬はカツジ、ケイアイノーテック、そしてメガリージョンの3頭。特に未勝利戦1番人気のメガリージョンは、秋競馬出走のキャリア2戦、先行型という点も好材料で、出走してくればチャンスがある。また岩田康誠、福永祐一、そして武豊騎手が騎乗した実績のある馬もそれぞれ登録しており、今回の騎乗馬も要チェックだ。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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