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第1160回 天皇賞(秋)初挑戦馬が狙い目か!?

2017/10/26(木)

今週は日曜日に東京競馬場で天皇賞(秋)が行われる。キタサンブラックを筆頭に、現役トップクラスの実力馬が集結しそうだ。いつものように過去10年のデータからレースの展望をしてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した

■表1 過去10年で天皇賞(秋)で好走した馬と年齢

馬名\年齢 3歳 4歳 5歳 6歳 7歳 8歳
カンパニー       3着 4着 1着
エイシンフラッシュ   6着 1着 3着    
ウオッカ   1着 3着      
ブエナビスタ   1着 4着      
トーセンジョーダン     1着 13着 11着 17着
ラブリーデイ     1着 9着    
スピルバーグ     1着 10着    
ジャスタウェイ 6着 1着        
モーリス     1着      
メイショウサムソン   1着        
ジェンティルドンナ   2着 2着      
ペルーサ 2着 3着     16着 7着
ステファノス   2着 3着      
ダークシャドウ   2着 4着   10着  
フェノーメノ 2着   14着      
リアルスティール   2着        
ダイワスカーレット   2着        
スクリーンヒーロー     2着      
アグネスアーク   2着        
イスラボニータ 3着 3着        
アーネストリー     3着 14着 11着  
ルーラーシップ     3着      
ディープスカイ 3着          

まずは過去10年の天皇賞(秋)で3着以内に好走した馬をすべてピックアップした(表1参照)。同じ馬が複数回好走した例もあるので、のべ23頭の馬が名を連ねている。それらの馬が何歳の時に好走したかを調べるため、年齢時ごとに着順を示した。例えばカンパニーは6歳時が3着、7歳時が4着、8歳時に優勝を飾った。8歳でのG1制覇自体が非常に異例なわけだが、年を重ねてから着順を上げてくるケースもかなりめずらしい例であることがわかる。

エイシンフラッシュやウオッカなども天皇賞(秋)を複数回好走しているが、優勝した翌年は着順を落としている。3着までにとどまっていればまだいい方がだが、トーセンジョーダンやラブリーデイなどは大きく着順を落とした。勝ち馬に限らず、前年2着だった馬も次は3着以下に落ちるケースがほとんどで、2回連対することも非常に困難だと言える。

また、勝ち馬は先ほどのカンパニーを除き、すべて4歳か5歳。3歳馬や6歳以上の馬の勝利は、過去10年ではほとんどみられていない。まずは単純に4歳や5歳の馬がかなり強いレースであることが言えるだろう。

そして、複数回の好走が難しい、前年の好走経験による着順の上昇がかなり見込みにくいという特性が見られるため、天皇賞(秋)初挑戦馬の取捨が非常に大事になりそうだ。初めて挑戦してくる馬の中から狙いを立てる必要があるだろう。

■表2 4歳時に天皇賞(秋)で好走した馬(過去10年)

着順 馬名 前走レース名 前着 備考
16年 2 リアルスティール 安田記念G1 11 ドバイターフ1着
15年 2 ステファノス 毎日王冠G2 7 クイーンエリザベス2世C2着
3 イスラボニータ 毎日王冠G2 3 前年天皇賞(秋)3着
13年 1 ジャスタウェイ 毎日王冠G2 2  
2 ジェンティルドンナ 宝塚記念G1 3 ドバイシーマC2着
11年 2 ダークシャドウ 毎日王冠G2 1  
3 ペルーサ 天皇賞春G1 8 前年天皇賞(秋)2着
10年 1 ブエナビスタ 宝塚記念G1 2 ヴィクトリアマイル1着
08年 1 ウオッカ 毎日王冠G2 2 安田記念1着
2 ダイワスカーレット 産経大阪G2 1  
07年 1 メイショウサムソン 宝塚記念G1 2 天皇賞(春)1着
2 アグネスアーク 毎日王冠G2 2  

例えば、4歳時に天皇賞(秋)で好走した馬を詳しく見ていこう。13年ジャスタウェイら勝ち馬を4頭出すなど、好走馬は多い。3歳馬と違い、それなりにキャリアと実績を重ねる機会があったため、好走馬はかなりの実力馬が揃っている。具体的には同年に芝1600mのG1で連対している馬となる。リアルスティールやステファノスは海外のレースだが、日本でもなじみがあるレベルが高いレース。ブエナビスタやウオッカは春に東京芝1600mのG1を勝っていた。あとは前年の天皇賞(秋)で好走していた馬。該当馬はイスラボニータやペルーサだが、3着だった点は注意。前述したように前年以上の着順を取るのはなかなか厳しい。

それならばむしろ前走毎日王冠で3着以内に入っていた馬の方が狙いやすい。天皇賞(秋)初挑戦の上がり馬に注目してみたい。

■表3 5歳時に天皇賞(秋)で好走した馬(過去10年)

着順 馬名 前走レース名 前着 備考
16年 1 モーリス 札幌記念G2 2 15年安田記念1着ほか
3 ステファノス 毎日王冠G2 5 15年天皇賞(秋)2着
15年 1 ラブリーデイ 京都大賞G2 1 14年メトロポリタンS1着
14年 1 スピルバーグ 毎日王冠G2 3 メイS1着
2 ジェンティルドンナ 宝塚記念G1 9 13年JC1着
12年 1 エイシンフラッシュ 毎日王冠G2 9 10年日本ダービー1着
3 ルーラーシップ 宝塚記念G1 2 10年プリンシパルS1着
11年 1 トーセンジョーダン 札幌記念G2 1 10年アル共杯1着
10年 3 アーネストリー 札幌記念G2 1 09年アル共杯2着
09年 2 スクリーンヒーロー 宝塚記念G1 5 08年JC1着
3 ウオッカ 毎日王冠G2 2 安田記念1着ほか

同じように5歳時に天皇賞(秋)で好走した馬を見ていく。昨年優勝のモーリスをはじめ、こちらも好走馬がかなり多い。ジェンティルドンナやウオッカなど、G1実績がかなり豊富な馬が目立つが、特に東京コースを得意としていた馬が多いように感じる。JCや日本ダービー、アルゼンチン共和国杯といった重賞だけでなく、メトロポリタンSやメイSといったオープン特別(ただし、古馬戦)の実績にも注目してみたい。表3の該当馬すべてがそうした実績を持っていた。前走で好走しているかどうかも気になる点ではあるが、東京芝コースの実績がより大事になる。8歳で好走したカンパニーも、毎日王冠など東京コースの実績は豊富。3歳で好走したディープスカイやフェノーメノは日本ダービーで連対していた。年齢を問わず、東京芝コースの実績の有無は気になる。

【結論】

それでは今年の天皇賞(秋)を展望してみよう。出走予定馬は表4の通り。

■表4 今年の天皇賞(秋)出走予定馬

馬名 年齢 前走レース 前着 備考
カデナ 3 神戸新聞G2 9  
ソウルスターリング 3 毎日王冠G2 8  
シャケトラ 4 宝塚記念G1 4  
マカヒキ 4 毎日王冠G2 6  
ミッキーロケット 4 京都大賞G2 4  
レインボーライン 4 宝塚記念G1 5  
ロードヴァンドール 4 札幌記念G2 6  
キタサンブラック 5 宝塚記念G1 9 16年JC1着
グレーターロンドン 5 毎日王冠G2 3  
サトノクラウン 5 宝塚記念G1 1  
ヤマカツエース 5 札幌記念G2 3  
リアルスティール 5 毎日王冠G2 1 16年天皇賞(秋)2着
サクラアンプルール 6 札幌記念G2 1  
サトノアラジン 6 毎日王冠G2 2 安田記念1着
ステファノス 6 オールカG2 2  
ネオリアリズム 6 QE2G1 1  
ワンアンドオンリー 6 毎日王冠G2 7  
ディサイファ 8 オールカG2 6  

2016/11/27 東京11R ジャパンカップ(G1) 1着 1番 キタサンブラック

 

年齢的には3歳のソウルスターリングから8歳のディサイファまでという構成。頭数で見ると4歳と5歳馬が多く、今年もここから好走馬が出てくる可能性が高い予感がする。まず4歳馬だが、かなり心もとないメンバー。なぜならば春にG1で好走した馬がいない。また、毎日王冠で3着以内に好走した馬もいない。そしてすべてが天皇賞(秋)は初挑戦なので、当然同レースでの好走実績馬もいない。

一方、5歳馬はどうか。注目となる東京芝コースの実績馬は、昨年のJCを勝っているキタサンブラックと昨年の天皇賞(秋)2着のリアルスティール。G1実績でなくてもいいのだが、意外と少なくこの2頭。まずはこの2頭が有力となる。サトノクラウンは3歳時にダービー3着、2歳時に東スポ杯2歳Sを勝っているが、天皇賞(秋)は二度目の挑戦になる。この点はリアルスティールにとってもやや割り引きと考える。キタサンブラックは天皇賞(秋)初挑戦。宝塚記念9着以来の休み明けだが、むしろ狙い目でリアルスティールより上の評価としてみる。

2017/6/4 東京11R 安田記念(G1) 1着 14番 サトノアラジン

 

あとは時点で前走毎日王冠3着のグレーターロンドン。6歳馬だが今年の安田記念を制しているサトノアラジンに注目。ともに天皇賞(秋)は初挑戦だ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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