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第1157回 今年もあの産駒とあの騎手に注目! 富士Sを分析する

2017/10/16(月)

今週は土曜に東京競馬場でマイル重賞の富士S、日曜に京都競馬場で牡馬三冠の最終戦の菊花賞と2鞍の重賞が行われる。今回のデータde出〜たでは、約1か月後のマイルCSの前哨戦としても注目の富士Sをピックアップ。2012年以降の近5年のデータから好走馬の特徴を探り、馬券作戦に生かしていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した

■表1 富士S近5年の上位3着以内馬一覧

年/馬場 着順 馬名 勝ちタイム 性齢 人気 4角通過順 上がり3F 800m通過 レース上がり
2016
(良)
1 ヤングマンパワー 1分34秒0 牡4 3 3 33秒8 48秒1 34秒2
2 イスラボニータ 3/4馬身 牡5 4 6 33秒7
3 ダノンプラチナ 1/2馬身 牡4 2 3 34秒0
2015
(良)
1 ダノンプラチナ 1分32秒7 牡3 4 13 32秒8 47秒0 33秒7
2 サトノアラジン クビ 牡4 1 11 33秒0
3 ロゴタイプ 1馬身1/4 牡5 3 2 33秒8
2014
(良)
1 ステファノス 1分33秒2 牡3 2 10 32秒9 47秒6 33秒8
2 シャイニープリンス クビ 牡4 12 9 33秒2
3 レッドアリオン 3/4馬身 牡4 5 12 32秒8
2013
(良)
1 ダノンシャーク 1分33秒5 牡5 1 4 33秒5 47秒8 33秒8
2 リアルインパクト 3/4馬身 牡5 9 2 33秒8
3 シャイニープリンス ハナ 牡3 14 4 33秒6
2012
(良)
1 クラレント 1分32秒4 牡3 5 7 33秒9 45秒9 34秒8
2 ファイナルフォーム 1/2馬身 牡3 3 7 33秒9
3 ヒットジャポット ハナ 牡5 14 10 33秒8

2016/10/22 東京11R 富士ステークス(G3) 1着 3番 ヤングマンパワー

まず表1は富士S近5年の上位3着以内馬一覧。過去5年いずれも良馬場で行われているが、昨年はスローペースで勝ちタイムも1分34秒0と遅かった。平均ペースで流れた12年を除くと、13年以降は4年連続で前半800m47秒0以上のスローペース。勝ちタイムはいずれも1分32秒4以上掛かっており、高速決着とならないのが例年の傾向となっている。

好走馬はレース上がりを上回る32秒後半から33秒台の脚を使っており、中団や後方から差し込んでくる馬が多いのが特徴だ。また、スローペースにもかかわらず、逃げ馬が一頭も馬券に絡んでいない。昨年は直線で馬群の内目から戸崎騎手騎乗のヤングマンパワーが抜け出して1着。直線の進路取りが結果を大きく左右したレースとなった。

人気順を見ていくと、近2年は上位4番人気以内で堅めの決着となっているものの、12〜14年にかけて3年連続で10番人気以下の伏兵が激走。3連単ではいずれも20万円以上の波乱となっていた。1番人気馬は【1.1.0.3】で13年ダノンシャークの1勝のみで連対率・複勝率40%と低く、勝ち馬は1〜5番人気馬で1勝ずつと分散している。2・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、波乱の余地は大いにあるレースといえそうだ。

■表2 富士S近5年の年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
3歳 3- 1- 1-15/20 15.0% 20.0% 25.0% 135% 127%
4歳 1- 2- 2- 6/11 9.1% 27.3% 45.5% 50% 146%
5歳 1- 2- 2-15/20 5.0% 15.0% 25.0% 12% 123%
6歳 0- 0- 0-16/16 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7歳以上 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表2は年齢別成績。3歳馬が一昨年のダノンプラチナら過半数の3勝と勝ち切る傾向が強い。勝ち馬3頭のうち、14年ステファノス、一昨年のダノンプラチナは古馬との初対戦で勝利している。古馬に比べて斤量面で有利というメリットが大きいのだろう。

 出走数は少ないものの、4歳馬が連対率・複勝率でトップ。昨年のヤングマンパワーが勝利し、近3年で毎年1頭は3着以内に好走している。5歳馬は13年ダノンシャークが勝利。昨年はイスラボニータが2着に入っており、14年を除いて毎年1頭は3着以内に好走している。なお、6歳以上の馬はいずれも4着以下で、苦戦傾向にある。

■表3 富士S近5年の所属別成績

調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
美浦 2- 4- 3-22/31 6.5% 19.4% 29.0% 50% 138%
栗東 3- 1- 2-39/45 6.7% 8.9% 13.3% 43% 52%

表3は出走馬の所属別成績。出走数が多い栗東所属の関西馬が14年ステファノスら3勝をあげるも、連対率8.9%・複勝率13.3%と低い。関西馬の3着以内馬6頭中5頭は富士Sで5番人気以内に支持されていた。

対して、美浦所属の関東馬は一昨年のダノンプラチナ、昨年のヤングマンパワーと近2年続けて勝利。昨年は1〜3着を独占し、毎年連対馬を輩出している。連対率・複勝率ともに関西馬の2倍以上の数値を残しており、関東馬有利の状況となっている。

■表4 富士S近5年の種牡馬別成績

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ディープインパクト 3- 3- 1- 5/12 25.0% 50.0% 58.3% 153% 173%
ダンスインザダーク 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 220% 84%
スニッツェル 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 280% 95%
フジキセキ 0- 1- 1- 2/ 4 0.0% 25.0% 50.0% 0% 322%
キングヘイロー 0- 1- 1- 1/ 3 0.0% 33.3% 66.7% 0% 673%
アグネスタキオン 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 87%
ローエングリン 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 280%
ダイワメジャー 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
ステイゴールド 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
サクラバクシンオー 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
タニノギムレット 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
Redoute's Choice 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
キングカメハメハ 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
マンハッタンカフェ 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
クロフネ 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
マツリダゴッホ 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
アドマイヤムーン 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
その他の種牡馬 0- 0- 0-15/15 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

2015/10/24 東京11R 富士ステークス(G3) 1着 3番 ダノンプラチナ

表4は種牡馬別成績。表の黄色で強調したようにディープインパクト産駒が一昨年のダノンプラチナら最多の3勝をあげており、連対率・複勝率ともに非常に高い。昨年もダノンプラチナが3着に入り、毎年1頭は好走。単勝回収率・複勝回収率ともに100%を大きく超えている。今開催の東京競馬でも毎日王冠で同産駒が上位3着までを独占、府中牝馬Sでヴィブロスが僅差2着と好調が続いている。今年もディープインパクト産駒に注目だ。

他ではダンスインザダーク産駒、スニッツェル産駒が1勝ずつ。好走馬を輩出しているのはサンデーサイレンスの後継種牡馬もしくはノーザンダンサー系の種牡馬だった。サンデー後継種牡馬でもダイワメジャー産駒やマンハッタンカフェ産駒からは好走馬が出ておらず、またキングカメハメハ産駒やアドマイヤムーン産駒といったミスプロ系種牡馬からも好走馬が出ていない。

■表5 富士S近5年の騎手別成績

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
戸崎圭太 2- 1- 0- 1/ 4 50.0% 75.0% 75.0% 292% 297%
蛯名正義 1- 0- 1- 3/ 5 20.0% 20.0% 40.0% 198% 94%
内田博幸 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 80% 50%
岩田康誠 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 550% 210%
ルメール 0- 2- 0- 0/ 2 0.0% 100.0% 100.0% 0% 185%
柴田大知 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 190%
福永祐一 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 82%
松岡正海 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 350%
北村宏司 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 420%
M.デムーロ 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 140%
小牧太 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 350%
その他の騎手 0- 0- 0-43/43 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

最後に表5は騎手別成績。戸崎圭太騎手は14年ステファノス、昨年のヤングマンパワーで2勝。その他も13年9番人気リアルインパクトで2着、一昨年12番人気シェルビーで4着とほぼ完璧な成績を残している。これは単なる相性の良さではなく、15年以降の東京芝マイルの成績でも【19-18-12-67】で勝利数2位、連対率31.9%・複勝率42.2%と優秀だ。

また、ルメール騎手が昨年のイスラボニータら2戦2連対と好成績。ルメール騎手は15年以降の東京芝マイルの成績では【23-15-9-35】で勝利数1位、連対率46.3%・複勝率57.3%でトップだった。今年のヴィクトリアMでアドマイヤリードを勝利に導いたのも記憶に新しい。今回の富士Sでもこの両騎手が騎乗していれば、ぜひとも注目していただきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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