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第1153回 重賞を勝った6歳以上馬の次走を考える

2017/10/2(月)

9月30日のシリウスSはメイショウスミトモ、10月1日のスプリンターズSはレッドファルクスと、先週土日の重賞はいずれも6歳馬が勝利した。競走寿命が伸びている現在でも、6歳といえば高齢馬の範疇に入る。では、6歳以上の馬が重賞を勝った場合、その次走成績はどうなっているのか。今回のテーマはこれだ。集計対象は、2010年以降に平地重賞を勝った6歳以上の馬。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 全体成績と芝ダート別成績

芝ダート別 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全体 8- 12- 14- 87/121 6.6% 16.5% 28.1% 57% 104%
8- 11- 12- 79/110 7.3% 17.3% 28.2% 63% 105%
ダート 0-  1-  2-  8/ 11 0.0% 9.1% 27.3% 0% 95%

表1は、重賞を勝った6歳以上馬の次走成績を、全体と芝ダート別で示したもの。まずは全体成績から見ていくと、1着の数が少なめで、やや勝ち切れない傾向があるようだ。このあたりは高齢馬だけあって、重賞を勝った反動のようなものが多少なりとも残っているのかもしれない。とはいえ、複勝率は悪い数字ではなく、複勝回収率104%は優秀。本命は打ちづらくても、買い目に加える価値は十分にある。

次いで芝ダート別成績を見ると、全8勝を芝で挙げている点に目が行く。ダートはそもそも全部で11走しかなく、複勝率は大差ないため、出走例が増えれば勝ち馬が出る可能性は大いにありそうだが、多少は気に留めておいてもいいだろう。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
6歳 5-  7- 12- 49/ 73 6.8% 16.4% 32.9% 59% 111%
7歳 2-  4-  2- 29/ 37 5.4% 16.2% 21.6% 49% 108%
8歳 1-  1-  0-  7/  9 11.1% 22.2% 22.2% 84% 48%
9歳以上 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表2は年齢別成績。複勝率ベースではもっとも若い6歳の数字が頭ひとつ抜け出しており、これは妥当な傾向といったところ。もっとも、勝率や連対率では7歳や8歳も負けていない。さすがに9歳以上となると苦しそうだが、8歳までならあまり気にしなくていいだろう。

■表3 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 2-  0-  0-  4/  6 33.3% 33.3% 33.3% 85% 45%
2番人気 2-  3-  2- 10/ 17 11.8% 29.4% 41.2% 43% 72%
3番人気 0-  2-  5- 12/ 19 0.0% 10.5% 36.8% 0% 86%
4番人気 1-  3-  3-  5/ 12 8.3% 33.3% 58.3% 63% 178%
5番人気 0-  0-  2- 11/ 13 0.0% 0.0% 15.4% 0% 64%
6番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 147% 91%
7番人気 1-  1-  1-  8/ 11 9.1% 18.2% 27.3% 133% 210%
8番人気 0-  1-  0-  6/  7 0.0% 14.3% 14.3% 0% 115%
9番人気 1-  0-  0-  3/  4 25.0% 25.0% 25.0% 505% 132%
10番人気〜 0-  1-  1- 20/ 22 0.0% 4.5% 9.1% 0% 88%

表3は人気別成績。まず指摘すべき点は、1〜3番人気の成績の悪さだ。このデータを見る限り、重賞を勝った6歳以上馬が次走で人気を背負っている場合は、いつも以上に厳しい視線を投げかけたほうがいいかもしれない。反面、4番人気以下の成績は優秀で、5番人気を除いて軒並み高い回収率を残している。重賞を勝った6歳以上の馬がダークホース扱いされているようなら、積極的に買い目に入れる価値がある

■表4 クラス別成績

クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
オープン特別 1-  0-  0-  2/  3 33.3% 33.3% 33.3% 490% 146%
G3 3-  1-  5- 23/ 32 9.4% 12.5% 28.1% 132% 78%
G2 2-  6-  3- 28/ 39 5.1% 20.5% 28.2% 10% 118%
G1 2-  5-  6- 34/ 47 4.3% 14.9% 27.7% 17% 107%

表4はクラス別成績。ここでは「オープン特別とG3」と「G2とG1」で分けるとデータを読み取りやすい。この両者を比べると、複勝率や複勝回収率はそれほどの差がないものの、勝率や単勝回収率だと明確な差が出ている。重賞を勝った6歳以上の馬が、次走のG2やG1で連勝を飾るのは容易なことではない。そんな傾向が出ている。

■表5 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 2- 0- 1- 8/11 18.2% 18.2% 27.3% 175% 88%
2枠 2- 1- 1- 5/ 9 22.2% 33.3% 44.4% 308% 215%
3枠 1- 1- 4-10/16 6.3% 12.5% 37.5% 23% 123%
4枠 0- 3- 0- 8/11 0.0% 27.3% 27.3% 0% 155%
5枠 1- 1- 2-15/19 5.3% 10.5% 21.1% 14% 72%
6枠 1- 3- 2- 9/15 6.7% 26.7% 40.0% 98% 106%
7枠 1- 2- 2-17/22 4.5% 13.6% 22.7% 6% 107%
8枠 0- 1- 2-15/18 0.0% 5.6% 16.7% 0% 39%

表5は枠番別成績。これも興味深い傾向が出ており、内枠、特に1、2枠の成績が非常に優秀だ。経験豊富な6歳以上馬だけあって、内枠で揉まれるような展開は苦にしないのだろう。重賞を勝った高齢馬は、次走で内枠に入ったときに格好の狙い目となるようだ。

■表6 出走間隔別成績

間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
連闘 0-  0-  0-  0/  0          
中1週 0-  0-  0-  0/  0          
中2週 1-  1-  2- 11/ 15 6.7% 13.3% 26.7% 24% 87%
中3週 0-  1-  4- 11/ 16 0.0% 6.3% 31.3% 0% 92%
中4〜8週 5-  5-  4- 36/ 50 10.0% 20.0% 28.0% 88% 96%
中9〜24週 2-  5-  3- 26/ 36 5.6% 19.4% 27.8% 60% 131%
中25週以上 0-  0-  1-  3/  4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 65%

2015/5/3 京都11R 天皇賞(春)(G1) 1着 1番 ゴールドシップ

表6は前走からの出走間隔別成績。これも高齢馬ならではの傾向が出ていて、実に面白い。このケースの8勝のうち7勝までを、中4週以上で出走したときに挙げているのだ。複勝率ベースなら中2週や中3週といった詰まった間隔でも変わらない数値だが、こちらは勝ち切れない。1着で狙うのであれば、中5週で出走した15年天皇賞・春を勝った6歳時のゴールドシップのように、十分な間隔をとった場合に限ったほうが馬券の的中につながりやすいだろう。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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