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第1150回 ダービー馬に死角はないのか? 神戸新聞杯を分析する

2017/9/21(木)

阪神競馬場で菊花賞トライアルの神戸新聞杯が行われる。菊花賞へ向けて最重要の前哨戦であり、昨年はサトノダイヤモンドがここを勝利して本番も制している。今年は日本ダービーを制したレイデオロが出走予定。秋初戦を迎える同馬に死角はないのか。距離が現在の外回り芝2400mとなった2007年以降の過去10年のデータから探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 神戸新聞杯の人気別成績(過去10年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1番人気 6-  2-  0-  2/ 10 60.0% 80.0% 80.0% 102% 90%
2番人気 1-  1-  4-  4/ 10 10.0% 20.0% 60.0% 30% 82%
3番人気 2-  2-  1-  5/ 10 20.0% 40.0% 50.0% 122% 89%
4番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 24%
5番人気 0-  1-  2-  7/ 10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 105%
6番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 38%
7番人気 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0% 240% 136%
8番人気 0-  2-  0-  8/ 10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 104%
9番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 87%
10番人気以下 0-  0-  0- 59/ 59 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

まず表1は人気別成績。1番人気馬が昨年のサトノダイヤモンドら過半数の6勝をあげており、勝ち切る傾向が強い。10年エイシンフラッシュ以来、7年連続連対中で連対率も80%と高い。以下、3番人気馬が2勝、2・7番人気馬が1勝ずつ。7番人気馬の勝利は09年イコピコ。2着馬は8番人気まで、3着馬は9番人気までにおさまっており、10番人気以下の伏兵の激走はなかった。

複勝率でも2番人気馬60%、3番人気馬50%と上位人気馬が安定して馬券になっており、波乱要素が少ない一戦だ。菊花賞へ向けて上位人気に推された実力馬が力を発揮している様相となっている。

■表2 1番人気馬の結果と前走成績(過去10年)

年度 馬名 着順 前走成績
2016 サトノダイヤモンド 1 日本ダービー 2着
2015 リアルスティール 2 日本ダービー 4着
2014 ワンアンドオンリー 1 日本ダービー 1着
2013 エピファネイア 1 日本ダービー 2着
2012 ゴールドシップ 1 日本ダービー 5着
2011 オルフェーヴル 1 日本ダービー 1着
2010 エイシンフラッシュ 2 日本ダービー 1着
2009 アンライバルド 4 日本ダービー 12着
2008 ディープスカイ 1 日本ダービー 1着
2007 フサイチホウオー 12 日本ダービー 7着

続いて表2は1番人気馬の結果と前走成績をまとめたもの。これら10頭はすべて前走日本ダービー組となっており、そのダービーで5着以内だった1番人気馬はすべて連対を果たしている。逆に着外だったフサイチホウオウーとアンライバルドは今回4着以下に敗れており、ダービーで掲示板を確保できているかが連対への分かれ目となっているようだ。

なお、ダービー1着馬は4頭すべて1番人気に推されており、ディープスカイ・オルフェーヴル・ワンアンドオンリーが勝利、エイシンフラッシュは2着と連対を外していない

ただし、勝った3頭のうち、菊花賞で三冠を達成したオルフェーヴルのみ2着に2馬身半つける圧勝だったものの、ディープスカイはクビ差、ワンアンドオンリーはアタマ差の辛勝。三冠クラスの馬でないと秋初戦を楽に勝ち切るのは大変という内容ではあった。

■表3 神戸新聞杯の前走レース別成績(過去10年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
日本ダービー 8- 6- 3-28/45 17.8% 31.1% 37.8% 38% 67%
ラジオNIKKEI杯 1- 1- 1- 8/11 9.1% 18.2% 27.3% 218% 101%
マレーシアC(1600万下) 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 800% 240%
宝塚記念 0- 1- 1- 0/ 2 0.0% 50.0% 100.0% 0% 245%
HTB賞(1000万下) 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 190%
長久手特別(1000万下) 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 520%
白百合S 0- 0- 1- 6/ 7 0.0% 0.0% 14.3% 0% 52%
玄海特別(1000万下) 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 217%
信濃川特別(1000万下) 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 75%
玄海特別(1000万下) 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 110%
阿賀野川特別(1000万下) 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 70%
その他のレース 0- 0- 0-70/70 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は前走レース別成績。1番人気馬のみならず、前走ダービー組が8勝と大半を占め、連対率・複勝率も優秀だ。昨年は1・3着馬が該当しており、毎年連対馬を出している。ダービー出走を果たした春の実績馬が秋初戦でも勢力を保っている格好だ。

 その他ではラジオNIKKEI賞組からは09年イコピコ、マレーシアC組からは一昨年のリアファルが勝利している。2・3着には宝塚記念組・白百合S組を除いて、前走1000万下特別組が並んでいる。データからは、ダービー組>前走条件戦の上がり馬となっている。

■表4 日本ダービー組の前走着順別成績(過去10年)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
前走1着 3- 1- 0- 0/ 4 75.0% 100.0% 100.0% 132% 110%
前走2着 3- 2- 0- 1/ 6 50.0% 83.3% 83.3% 93% 108%
前走3着 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 70%
前走4着 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 60%
前走5着 2- 0- 0- 1/ 3 66.7% 66.7% 66.7% 216% 93%
前走6〜9着 0- 0- 2- 8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 40%
前走10着以下 0- 1- 1-15/17 0.0% 5.9% 11.8% 0% 60%

表4は表3で好成績を示した日本ダービー組の前走着順別成績。1着馬だけでなく、2着馬も昨年のサトノダイヤモンドら3勝をあげ、ほぼ崩れていない。黄色で強調したように、ダービー5着以内だった馬はすべて連対率50%以上とここでも力を示している

一方、6着以下となると勝ち馬は出ておらず、連対率・複勝率もガクンと下がっている。前走10着以下では14年サウンズオブアース(ダービー11着)がワンアンドオンリーとアタマ差の2着に食い込んでいる。

■表5 前走1000万下組の3着以内馬の前走成績(過去10年)

年度 馬名 人気 着順 前走成績
2016 ミッキーロケット 6 2 HTB賞 1着
2014 トーホウジャッカル 9 3 玄海特別 2着
2013 マジェスティハーツ 7 2 長久手特別 1着
サトノノブレス 2 3 信濃川特別 2着
2010 ビッグウィーク 5 3 玄海特別 1着
2008 オウケンブルースリ 2 3 阿賀野川特別 1着

表5は前走1000万下組の3着以内馬6頭の前走成績。これら6頭はすべて前走古馬相手の1000万下を連対して臨んでいた。また、6頭すべて今回距離延長で、4頭は前走上がり2位以内で好走していた。

1000万下組からは勝ち星こそないものの、オウケンブルースリ・ビッグウィーク・トーホウジャッカルの3頭が続く菊花賞を制している。素質馬が夏場に力をつけて、ダービー組との対戦で実力の間合いを試されるレースといえるかもしれない。昨年のミッキーロケットは直線で見せ場十分のクビ差2着と、1000万下組が勝利してもおかしくはない。

■表6 今秋の3歳トライアルの結果

レース名 勝ち馬 前走成績
紫苑S ディアドラ HTB賞 1着
ローズS ラビットラン 500万下 1着
セントライト記念 ミッキースワロー いわき特別 3着

最後に表6はこの秋の3歳トライアルの結果をまとめたもの。牡馬・牝馬合わせて3レースともに、前走条件戦を使ってきた馬が勝利している。ディアドラはオークス4着、ミッキースワローも京都新聞杯5着といったG1・重賞での実績はあったが、夏に古馬相手の条件戦を使われた強みが出ているのだろう。

賞金が足りている実績馬ではなく、夏に条件戦を使われた上がり馬が勝ち切る流れがこの秋にはあるようだ。

<結論>

■表7 今年の神戸新聞杯の出走予定馬(9/20現在)

馬名 前走成績
アダムバローズ 皐月賞 17着
アドマイヤウイナー 札幌日刊S杯(1000万下) 3着
エテレインミノル 弥彦特別(1000万下) 2着
カデナ 日本ダービー 11着
キセキ 信濃川特別(1000万下) 1着
サトノアーサー 日本ダービー 10着
タガノシャルドネ 500万下 1着
タガノヤグラ 未勝利 1着
ダンビュライト 日本ダービー 6着
ベストアプローチ 日本ダービー 9着
ホウオウドリーム 積丹特別(500万下) 3着
マイスタイル 日本ダービー 4着
メイショウテンシャ 日高特別(1000万下) 8着
メルヴィンカズマ 京都新聞杯 8着
ユラノト 500万下 1着
レイデオロ 日本ダービー 1着
※フルゲート18頭。除外対象はなし。

2017/2/12 京都9R こぶし賞 1着 8番 マイスタイル

今年の神戸新聞杯の出走予定馬は表7のとおり。

今回はダービー馬のレイデオロが参戦。休み明けだった皐月賞5着以外はすべて勝利しており、実際にかなり人気を集めそうだ。これまでのデータ的にもダービー1着馬【3.1.0.0】から鉄板とも見えるが、結論として今回は敗れるという方に張りたい。その理由としては、まずこれまでの5戦がすべて東京・中山で関西圏での出走がなく、初の長距離遠征になるということ。また休み明けだった皐月賞で敗れており、前走勝利したダービーにしてもスローペースで長距離適性が証明されたわけではないことが挙げられる。レース傾向から崩れることはないだろうが、馬券的な妙味から他馬に敗れるシーンを想定しておきたい。

2017/8/5 新潟10R 信濃川特別 1着 5番 キセキ

これまでのデータから推奨するのは、マイスタイルキセキの2頭。マイスタイルは皐月賞こそ16着と大敗したが、マイペースで逃げた前走のダービーは見せ場十分の4着。マイペースで行けるとしぶとく、前走のように速い上がりが使える。今回の有力馬は差し・追い込みタイプが多く、鞍上は先日のローズSでカワキタエンカで2着逃げ粘った横山典弘騎手が騎乗予定。主導権を取って、そのまま逃げ切ってしまうシーンは十分考えられる。

キセキは前走新潟の1000万下・信濃川特別を快勝。春の毎日杯でアルアイン、サトノアーサーの3着だった馬が、この夏500万下・1000万下と連勝してスケールを増している。表6で示した今秋の前哨戦で上がり馬が連勝している流れから、この馬が勝ち切っておかしくない。実際にここで上位に来るようだと菊花賞が相当期待できそうだ。今回はこの2頭が1着になる想定で馬券を組み立ててみたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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