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第1140回 札幌記念を制して秋にはばたく馬は?

2017/8/17(木)

今週は札幌競馬場で、夏のローカル唯一のG2競走・札幌記念が行われる。昨年は断然人気のモーリスをネオリアリズムが下すという、ちょっとした波乱の決着だったが、そのネオリアリズムは今年、香港のクイーンエリザベス2世CでG1制覇。敗れたモーリスも続く2000mのG1を連勝と、ここでの距離経験を秋に繋げた。今年はどんな決着が待っているのか、過去の傾向を探ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 2-5-0-3/10 20.0% 70.0% 70.0% 54% 85%
2 2-0-2-6/10 20.0% 20.0% 40.0% 71% 69%
3 0-0-2-8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 38%
4 1-0-3-6/10 10.0% 10.0% 40.0% 124% 112%
5 4-2-0-4/10 40.0% 60.0% 60.0% 506% 180%
6 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7 1-0-2-7/10 10.0% 10.0% 30.0% 282% 159%
8 0-2-0-8/10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 145%
9〜 0-1-1-65/67 0.0% 1.5% 3.0% 0% 31%

2016/8/21 札幌11R 札幌記念(G2) 1着 13番 ネオリアリズム (5番人気)

過去10年、1番人気は【2.5.0.3】で連対率70.0%は優秀ながら、昨年のモーリスや、14年のゴールドシップなど、G1実績馬が小差で敗れるケースも目立つ。そのモーリスを下したネオリアリズムは5番人気。5番人気は一昨年のディサイファから連勝中で、過去10年でも【4.2.0.4】と好結果を残している。複数の好走馬を出すのは8番人気まで。9番人気以下の好走2頭は、12番人気2着(07年アグネスアーク)と14番人気3着(13年アンコイルド)。基本的には8番人気以内を目安としたい。

■表2 性齢別成績

性別 年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 4番人気以下
牡・セン 3歳 0-0-1-7/8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 33% 0-0-1-4/5
4歳 3-2-2-19/26 11.5% 19.2% 26.9% 169% 138% 2-2-1-14/19
5歳 3-4-3-21/31 9.7% 22.6% 32.3% 72% 54% 1-0-1-17/19
6歳 1-1-0-21/23 4.3% 8.7% 8.7% 48% 40% 1-1-0-19/21
7歳以上 0-2-2-31/35 0.0% 5.7% 11.4% 0% 49% 0-2-2-30/34
7-9-8-99/123 5.7% 13.0% 19.5% 63% 66% 4-5-5-84/98
牝馬 3歳 1-1-0-1/3 33.3% 66.7% 66.7% 123% 83% 0-0-0-1/1
4歳 1-0-0-3/4 25.0% 25.0% 25.0% 245% 92% 1-0-0-3/4
5歳 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 22% 0-0-0-7/7
6歳 1-0-1-4/6 16.7% 16.7% 33.3% 206% 151% 1-0-1-4/6
7歳以上 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-1/1
3-1-2-18/24 12.5% 16.7% 25.0% 107% 72% 2-0-1-16/19

今年は牝馬不在のメンバー構成。牡・セン馬の年齢別では、4、5歳が各3勝を挙げ、勝率では4歳、複勝率では5歳馬が優勢だ。ただ、5歳馬は好走した10頭中8頭が3番人気以内で、特に1番人気馬は【2.4.0.0】と連対を外していない。その他の年齢は4番人気以下が中心で、特に6歳以上は好走6頭すべてが4番人気以下だった。また、5歳以外で1番人気に推された牡馬3頭はすべて馬券圏外に敗退した(07年マツリダゴッホ7着、13年ロゴタイプ5着、15年トーホウジャッカル8着)。

■表3 枠番別成績(12年以降、函館除く)

着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1枠 0-0-1-4/5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 54%
2枠 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
3枠 0-2-2-4/8 0.0% 25.0% 50.0% 0% 175%
4枠 1-1-0-6/8 12.5% 25.0% 25.0% 155% 41%
5枠 1-0-0-7/8 12.5% 12.5% 12.5% 46% 17%
6枠 1-0-1-6/8 12.5% 12.5% 25.0% 138% 122%
7枠 1-0-0-7/8 12.5% 12.5% 12.5% 215% 40%
8枠 0-1-0-7/8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 13%

表3は、2回札幌2日目(開催8日目、または10日目)になった12年以降のうち、13年の函館を除いた枠番別の成績である。この4回の勝ち馬は4〜7枠から出ており、3枠も2〜3着に計4頭と悪くない。しかし、内の1〜2枠を引いた馬は計【0.0.1.10】。15年にはラキシスが5着、昨年はヌーヴォレコルトが4着と、ここ2年はともに1枠を引いた2番人気馬が馬券対象から外れてしまった。

■表4 前走クラス・レース別成績(レースは好走馬複数輩出レース)

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1000万下 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600万下 0-1-0-5/6 0.0% 16.7% 16.7% 0% 205%
OPEN特別 0-0-0-15/15 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G3 7-2-5-61/75 9.3% 12.0% 18.7% 126% 64%
G2 0-1-0-11/12 0.0% 8.3% 8.3% 0% 67%
G1 3-4-5-17/29 10.3% 24.1% 41.4% 31% 99%
地方 0-0-0-1/1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
海外 0-2-0-5/7 0.0% 28.6% 28.6% 0% 34%
函館記念 3-2-5-37/47 6.4% 10.6% 21.3% 70% 73%
宝塚記念 2-2-1-5/10 20.0% 40.0% 50.0% 54% 120%
クイーンS 2-0-0-11/13 15.4% 15.4% 15.4% 170% 45%
オークス 1-1-0-1/3 33.3% 66.7% 66.7% 123% 83%
安田記念 0-1-1-1/3 0.0% 33.3% 66.7% 0% 266%

前走クラス別では、G3組とG1組が中心。ただ、今年はG1組の中でも好走馬の多い宝塚記念組が不在。また、G3では勝ち馬2頭を輩出するクイーンS出走馬も登録がなかった。かわって、G1に昇格した大阪杯以来の馬が2頭登録している。

■表5 前走宝塚記念以外のG1からの好走馬(海外含む)

馬名 性齢 人気 着順 前走 人気 着順 G1最高成績
08 マツリダゴッホ 牡5 1 2 QE2世C 6 有馬記念1着
09 ブエナビスタ 牝3 1 2 オークス 1 1 オークス1着ほか
11 レッドディザイア 牝5 2 3 有馬記念 11 14 秋華賞1着
12 ダークシャドウ 牡5 1 2 ドバイDF 9 天皇賞(秋)2着
ヒルノダムール 牡5 2 3 天皇賞(春) 5 11 天皇賞(春)1着
14 ハープスター 牝3 2 1 オークス 1 2 桜花賞1着
ホエールキャプチャ 牝6 7 3 安田記念 7 15 ヴィクトリアM1着
16 モーリス 牡5 1 2 安田記念 1 2 安田記念1着ほか
レインボーライン 牡3 4 3 ダービー 12 8 NHKマイルC3着

そこでまずは、前走で宝塚記念以外のG1(海外含む)に出走していた好走馬を見てみたい。まず性齢に偏りがあり、5歳馬が5頭、牝馬が4頭、そして3歳馬が3頭(重複あり)。これ以外の馬は1頭も好走していない。また、G1で馬券に絡んだ実績を持つことが最低条件で、できればG1勝ちが欲しい、という傾向だ。

■表6 前走函館記念からの好走馬

馬名 性齢 人気 着順 前走 ハンデ 人気 着順 芝20重賞
07 サクラメガワンダー 牡4 3 3 函館記念 57 2 3 たんぱ杯1着
08 タスカータソルテ 牡4 5 1 57 8 7 中京記念1着
フィールドベアー 牡5 3 3 57 1 2 函館記念2着
09 サクラオリオン 牡7 4 3 56 4 1 中京記念1着
11 アクシオン 牡8 5 2 57 7 3 中山金杯1着
13 トウケイヘイロー 牡4 2 1 57.5 3 1 鳴尾記念1着
アスカクリチャン 牡6 8 2 56 8 3 七夕賞1着
アンコイルド 牡4 14 3 55 7 2 函館記念2着
15 ダービーフィズ 牡5 4 3 54 3 1 函館記念1着
16 ネオリアリズム 牡5 5 1 55 4 6 函館記念6着

続いて表6は、函館記念組の好走馬10頭である。この組の多くに共通するのは、今回5番人気以内、函館記念のハンデ55キロ以上で3着以内、そして芝2000mの重賞勝ち、といったあたり。芝2000mの重賞勝ち鞍がなければ、前走の函館記念で2着になっていることが条件だ。昨年のネオリアリズムだけはこのうち2項目を満たせなかったが、同馬は札幌芝2戦2勝の巧者で、例外的な存在と考えたい。

■表7 その他のレースからの好走馬

馬名 性齢 人気 着順 前走 人気 着順 芝20重賞
07 フサイチパンドラ 牝4 5 1 クイーンS 3 5 秋華賞3着
アグネスアーク 牡4 12 2 漁火S 5 3 未経験
09 ヤマニンキングリー 牡4 7 1 中京記念(芝20) 1 2 中日新聞杯1着
12 フミノイマージン 牝6 4 1 クイーンS 5 8 愛知杯1着
15 ディサイファ 牡6 5 1 エプソムC 4 3 中日新聞杯1着
ヒットザターゲット 牡7 8 2 目黒記念 11 1 新潟大賞典1着

そして最後に、その他のレースからの好走馬。こちらは前走がクイーンS以外なら馬券に絡んでいることが条件で、芝2000mの重賞勝ちか、G1で3着以内の実績も欲しい。

【結論】

実力馬が集う一戦だけに、G1実績や芝2000mの重賞実績がカギを握る札幌記念。人気別では1番人気と5番人気が好成績で、特に牡・セン馬の1番人気は5歳馬なら連対率100%、5歳以外はすべて圏外に敗退している。逆に4番人気以下なら5歳以外に注目。また、枠順発表後には1〜2枠を引いた馬は少々割り引きたい。

2017/3/11 中京11R 金鯱賞(G2) 1着 6番 ヤマカツエース

表2本文で触れたように、何歳馬が1番人気に推されるかで、その信頼性に大きな違いが出る。今年なら、5歳のヤマカツエースが1番人気なら連軸としての信頼性は高そうで、4歳のエアスピネルや6歳のサウンズオブアースなら危険だ。 この3頭はともに「前走宝塚記念以外のG1」組(表5)。この組の好走馬は5歳か3歳か牝馬(同本文)しかいないため、こちらのデータからもヤマカツエースが有力になる。G1勝ち鞍がないことは減点が必要だが、これは他の2頭・エアスピネルとサウンズオブアースも同様だ。

一方、函館記念組(表6)では、函館記念のハンデが55キロ以上で馬券に絡んだタマモベストプレイ。芝2000mの重賞勝ちこそないが、表6本文で触れたように、前走の函館記念2着で相殺できる。その重賞実績のほうを重視するなら、中山金杯勝ちのツクバアズマオー、昨年の函館記念を制したマイネルミラノ。すべて6〜7歳だが、表2に記したように、6歳以上の好走馬はすべて4番人気以下から出ており、穴としては楽しみがある3頭だ。

その他の組(表7)では、前走を勝ってきたマウントロブソン。今年はマイナス材料を抱える馬が多いため、芝2000mの重賞実績を欠く点には目をつむってもいいだろう。そして、締め切り前に5番人気馬を入れられるようならぜひ付け加えたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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