第1137回 今週末に8鞍もある札幌ダート1700mを調査|競馬情報ならJRA-VAN

JRA公式データ配信サービス JRA-VAN

データde出〜た

データde出〜たバックナンバー

第1137回 今週末に8鞍もある札幌ダート1700mを調査

2017/8/7(月)

今週日曜の札幌ではメインレースに重賞のエルムSが行なわれ、最終レースも同条件のダート1700m戦となっている。番組表を確認すると、この土日には同条件のレースが合計8鞍も組まれている。それでなくとも札幌で最多のレースが組まれるコースだから、これを機にデータを知っておいても損はないだろう。2014年7月26日〜17年8月6日に行なわれたレースを集計対象に、札幌ダート1700mの傾向を確認してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 47-  32-  20-  45/ 144 32.6% 54.9% 68.8% 71% 88%
2番人気 21-  27-  16-  80/ 144 14.6% 33.3% 44.4% 56% 75%
3番人気 18-  15-  18-  93/ 144 12.5% 22.9% 35.4% 78% 73%
4番人気 20-  19-  14-  92/ 145 13.8% 26.9% 36.6% 111% 85%
5番人気 9-  22-  21-  91/ 143 6.3% 21.7% 36.4% 83% 99%
6番人気 9-   3-  15- 117/ 144 6.3% 8.3% 18.8% 90% 69%
7番人気 6-   7-  12- 119/ 144 4.2% 9.0% 17.4% 87% 78%
8番人気 6-   6-   5- 127/ 144 4.2% 8.3% 11.8% 94% 61%
9番人気 2-   6-   5- 131/ 144 1.4% 5.6% 9.0% 51% 53%
10番人気〜 6-   7-  20- 484/ 517 1.2% 2.5% 6.4% 54% 77%

表1は人気別成績。上位から見てくと、1番人気の好走率は標準的だが、2番人気の好走率が水準を下回っている点には注意が必要だ。また、3番人気と4番人気の好走率が逆転している点にも気をつけなければならない。これは3番人気の成績が悪いのではなく、4番人気の成績が素晴らしいことが理由となっている。さらに、その下の5〜8番人気も基準となる80%以上の単勝回収率を残しており、中穴ゾーンに注意すべきコースでもある。

■表2 枠番・馬番別成績

項目 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
枠番 1枠 14-  8- 16-106/144 9.7% 15.3% 26.4% 122% 102%
2枠 8- 10- 12-114/144 5.6% 12.5% 20.8% 73% 71%
3枠 16- 16-  8-110/150 10.7% 21.3% 26.7% 72% 69%
4枠 19- 20- 27-192/258 7.4% 15.1% 25.6% 106% 103%
5枠 18- 27- 20-204/269 6.7% 16.7% 24.2% 52% 63%
6枠 32- 15- 19-211/277 11.6% 17.0% 23.8% 98% 81%
7枠 18- 27- 20-220/285 6.3% 15.8% 22.8% 37% 69%
8枠 19- 21- 24-222/286 6.6% 14.0% 22.4% 50% 60%
馬番 1番 14-  8- 16-106/144 9.7% 15.3% 26.4% 122% 102%
2番 8- 10- 12-114/144 5.6% 12.5% 20.8% 73% 71%
3番 15- 16-  8-105/144 10.4% 21.5% 27.1% 73% 70%
4番 10- 13- 12-109/144 6.9% 16.0% 24.3% 116% 101%
5番 10- 10- 17-107/144 6.9% 13.9% 25.7% 56% 90%
6番 8- 13- 12-110/143 5.6% 14.7% 23.1% 64% 57%
7番 17- 16- 13- 98/144 11.8% 22.9% 31.9% 93% 89%
8番 12- 10- 12-110/144 8.3% 15.3% 23.6% 53% 106%
9番 18-  8-  4-113/143 12.6% 18.2% 21.0% 124% 54%
10番 11- 13-  6-111/141 7.8% 17.0% 21.3% 56% 49%
11番 5-  8- 15-106/134 3.7% 9.7% 20.9% 32% 75%
12番 9- 10-  9- 97/125 7.2% 15.2% 22.4% 46% 53%
13番 7-  7-  9- 90/113 6.2% 12.4% 20.4% 24% 64%
14番 0-  2-  1-  3/  6 0.0% 33.3% 50.0% 0% 93%

表2は枠番別と馬番別の成績をそれぞれ示したもの。なお、今年から札幌ダート1700mのフルゲートは従来の13頭から1頭増えて14頭となったが、今回のデータではフルゲート13頭時代のものが集計対象の大半を占めていることをあらかじめ示しておく。

枠番別成績から見ていくと、勝率は多少のバラつきがあるものの、複勝率ベースでは明確な傾向は見られない。つまり、極端な枠の有利不利はなさそうだ。ただし、回収率に関しては、1枠や4枠が単複ともに100%以上なのに対して、外の7枠や8枠は低い水準にとどまっている。馬番別成績でもほぼ同様の傾向が出ており、内の1番や4番が高い回収率を記録している一方、ふたケタ馬番の10〜14番は総じて回収率が振るわない。以上から、札幌ダート1700mでは、上位人気馬ならそれほど枠を気にする必要はなさそうだが、穴馬の場合は内枠狙いが効果的と考えていいのではないか。

■表3 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
今走 逃げ 28-  20-  24-  85/ 157 17.8% 30.6% 45.9% 144% 125%
先行 88-  83-  58- 231/ 460 19.1% 37.2% 49.8% 169% 141%
中団 15-  30-  42- 474/ 561 2.7% 8.0% 15.5% 32% 55%
後方 1-   5-  15- 571/ 592 0.2% 1.0% 3.5% 1% 25%
マクリ 12-   6-   7-  13/  38 31.6% 47.4% 65.8% 338% 199%
前走 逃げ 18-   9-  10-  98/ 135 13.3% 20.0% 27.4% 77% 58%
先行 62-  62-  44- 324/ 492 12.6% 25.2% 34.1% 94% 87%
中団 38-  37-  60- 482/ 617 6.2% 12.2% 21.9% 66% 78%
後方 13-  18-  18- 365/ 414 3.1% 7.5% 11.8% 63% 63%
マクリ 4-   8-   6-  28/  46 8.7% 26.1% 39.1% 23% 117%
※脚質はTARGET frontier JV による分類

表3は脚質別成績で、上半分が今走のもの、下半分が前走のものとなっている。まずは今走のデータを見ていくと、「逃げ」や「先行」が好成績を収めているのはダート戦らしい傾向といえる。ここで注目すべきは「先行」の成績が「逃げ」の成績を上回っていること。何が何でも逃げ馬より、2、3番手でもレースができる柔軟性のある先行馬のほうが手堅い結果を望めそうだ。そして、「中団」はガクンと数字が落ち、「後方」になると絶望的。「マクリ」の競馬ができる馬ならいいが、追い込み一手の馬は評価を下げたほうがよさそうだ。

前走の脚質別成績も、基本的には同じような傾向が出ている。前走で「逃げ」だった馬よりも「先行」だった馬のほうが堅実な成績を残しており、「中団」「後方」と位置どりが後ろになるほど数字が下がっていく。前走でも前に行っていた馬を狙うのが基本となる。

■表4 騎手別成績(着別度数順)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
福永祐一 16-10- 9-49/84 19.0% 31.0% 41.7% 93% 81%
勝浦正樹 10-13- 9-57/89 11.2% 25.8% 36.0% 112% 108%
C.ルメール 9- 8- 7-25/49 18.4% 34.7% 49.0% 54% 75%
三浦皇成 9- 8- 2-43/62 14.5% 27.4% 30.6% 131% 78%
岩田康誠 8- 5- 2-18/33 24.2% 39.4% 45.5% 127% 87%
J.モレイラ 7- 6- 1- 9/23 30.4% 56.5% 60.9% 126% 90%
黛弘人 6- 1- 5-45/57 10.5% 12.3% 21.1% 115% 112%
菱田裕二 5- 7- 7-59/78 6.4% 15.4% 24.4% 46% 94%
古川吉洋 4-11- 6-53/74 5.4% 20.3% 28.4% 31% 94%
城戸義政 4- 5- 4-46/59 6.8% 15.3% 22.0% 61% 100%

2016/8/14 札幌11R エルムステークス(G3) 1着 4番 リッカルド

表4は騎手別成績で、着別度数順が上位の10騎手を掲載した。1位となったのは福永祐一騎手。複勝率41.7%と安定しており、そのうえでしっかりと勝ち切っている様子が見てとれる。単複の回収率も水準以上だ。2位の勝浦正樹騎手は、1着10回に対して2着13回とやや詰めの甘い面はあるものの、単複の回収率は100%超と馬券的な価値が高い。3位のC・ルメール騎手は複勝率49.0%と馬券になる確率は相当なものだが、かなり人気になっているようで回収率が伸び悩んだ。4位の三浦皇成騎手は、今週末の札幌で1年ぶりの復帰が予定されている。ブランクは気になるものの、ダート1700mの成績は良好だ。5位の岩田康誠騎手もかなりの好成績で、重賞のエルムSも14年にローマンレジェンド、15年もジェベルムーサと連覇している。今夏は新潟メインの騎乗となりそうではあるが、札幌参戦があれば注目したい。6位にランクインしたのは香港所属のJ・モレイラ騎手。好走率は驚異的で、今年も来日すれば大暴れしそうだ。7位の黛弘人騎手は、昨年のエルムSを7番人気のリッカルドで制している。ほかにも9〜11番人気での好走例があり、穴馬で侮れない存在となっている。

■表5 種牡馬別成績(着別度数順)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
キングカメハメハ 10-  8- 11- 80/109 9.2% 16.5% 26.6% 49% 61%
ゴールドアリュール 8-  8-  7- 58/ 81 9.9% 19.8% 28.4% 39% 64%
ゼンノロブロイ 8-  2-  4- 31/ 45 17.8% 22.2% 31.1% 133% 79%
マンハッタンカフェ 6-  6-  3- 31/ 46 13.0% 26.1% 32.6% 25% 64%
アグネスデジタル 6-  3-  3- 17/ 29 20.7% 31.0% 41.4% 58% 74%
スズカマンボ 6-  2-  2- 18/ 28 21.4% 28.6% 35.7% 179% 170%
ディープインパクト 5-  3-  2- 36/ 46 10.9% 17.4% 21.7% 227% 108%
ハーツクライ 5-  1-  5- 32/ 43 11.6% 14.0% 25.6% 60% 62%
クロフネ 4-  6-  4- 58/ 72 5.6% 13.9% 19.4% 32% 39%
ステイゴールド 4-  3-  3- 22/ 32 12.5% 21.9% 31.3% 66% 145%

表5は種牡馬別成績で、着別度数順が上位の10種牡馬を掲載した。1位のキングカメハメハ、2位のゴールドアリュールはダート戦ではお馴染みの2頭。ただし、好走率や回収率は微妙なところで、どちらかといえば数で稼いだ印がある。むしろ、数字がいいのは3位以下の種牡馬たち。3位のゼンノロブロイは勝率と単勝回収率が高く、馬単や3連単の1着づけで勝ってみたい。4位のマンハッタンカフェと5位のアグネスデジタルはいずれも人気薄の激走が少なく、回収率は低いのだが、人気馬の信頼性は相当に高い。6位のスズカマンボはかなりの好成績で、産駒が出てきたら注目。また、ダート戦は不向きのディープインパクトステイゴールドが、このコースではなかなかの成績を収めている点も押さえておきたいところだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


データde出〜たバックナンバー

データ競馬のための最強ツール TARGET frontier JV(ターゲット)