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第1128回 二けた人気馬の激走を覚悟!? 七夕賞を占う

2017/7/6(木)

今週は日曜日に七夕賞が行われる。夏の福島開催を飾る名物レースだ。以前は1番人気がなかなか勝てない重賞として有名であり、それだけ難解な一戦であることがうかがえる。ハンデ戦らしく、例年波乱含みの傾向。過去10年で言えば、毎年のように二ケタ人気馬の激走がある。そんな穴馬を見つけることができれば、レース攻略に向けて大きな前進と言えるだろう。いつものように過去10年のデータを分析し、そのあたりを探ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年の七夕賞好走馬(中山開催の11年は除く)

着順 馬名 人気 ハンデ
16年 1 アルバートドック 3 57
2 ダコール 5 58
3 オリオンザジャパン 11 53
15年 1 グランデッツァ 2 57
2 ステラウインド 8 56
3 マデイラ 16 52
14年 1 メイショウナルト 5 56
2 ニューダイナスティ 10 55
3 マイネルラクリマ 1 58
13年 1 マイネルラクリマ 1 57
2 トレイルブレイザー 7 58
3 タガノエルシコ 14 55
12年 1 アスカクリチャン 14 55
2 トーセンラー 1 57
3 ミキノバンジョー 7 55
10年 1 ドモナラズ 11 52
2 アルコセニョーラ 6 54
3 サンライズベガ 1 55
3 バトルバニヤン 2 57
09年 1 ミヤビランベリ 1 57
2 アルコセニョーラ 4 53
3 ホッコーパドゥシャ 2 56
08年 1 ミヤビランベリ 7 53
2 ミストラルクルーズ 11 53
3 マイネルキッツ 3 54
07年 1 サンバレンティン 6 57
2 アドマイヤモナーク 2 55
3 ユメノシルシ 3 56

まずは過去10年の七夕賞で3着以内に好走した馬を調べた(表1参照)。中山で行われた11年は除き、また10年は3着が同着となっている。注目は人気面になるだろう。昨年3着に入ったオリオンザジャパンをはじめ、近年は毎年のように二ケタ人気馬が馬券に絡んでいる。元々難解なハンデ戦として有名なレースであり、やはりというべき傾向だ。3連系の馬券を買う場合には、このような穴馬の激走を見つけることが不可欠であり、馬連に絞っても無視はできない。この間、万馬券が4回も出ている。

■表2 七夕賞を10番人気以下で好走した馬

馬名 ハンデ 間隔 前走レース名 前距離 前着 種牡馬 母父馬
オリオンザジャパン 53 4 アハルテH ダ1600m 4 クロフネ サンデーサイレンス
マデイラ 52 13 福島民報 芝2000m 10 クロフネ サンデーサイレンス
ニューダイナスティ 55 18 仁川S ダ2000m 10 ディープインパクト Dynaformer
タガノエルシコ 55 3 米子S 芝1600m 8 マヤノトップガン ダンスインザダーク
アスカクリチャン 55 22 東京新聞G3 芝1600m 10 スターリングローズ ダイナレター
ドモナラズ 52 2 福島テレ 芝1800m 4 アフリート ナリタハヤブサ
ミストラルクルーズ 53 21 ダイヤモHG3 芝3400m 14 エルコンドルパサー サンデーサイレンス

それではどんな馬が伏兵として馬券に絡んでいるのかを調べてみることにする。表2は10番人気以下で好走した馬の一覧。過去10年(11年を除く)では7頭の馬が該当しており、ハンデは55キロ以下となっている。重いハンデ馬は実績馬となるので自然な傾向と言えるのだが、押さえておきたいポイントの一つだ。

次はレース間隔。正直、大きな特徴はないのだが、あまりにも長い休み明けの馬はいない。アスカクリチャンやミストラルクルーズは2月の東京開催以来の実戦だったが、半年以内のローテーションだった。

前走レースと着順はかなり重要。人気がないだけに、前走着順がいいケースはほとんどない。むしろ大敗している馬でも当たり前のように狙わないといけない。よって、今回とはかなり違う条件の方が狙いやすい。例えば、前走がダートであるとか、芝でも長距離であるとか短距離の方がいいだろう。順調に芝中距離を使われている方が、激変は期待しにくいと言えるからだ。

あとは血統面に注目。近年激走を果たしたオリオンザジャパンとマデイラは、父がクロフネ、母父がサンデーサイレンスという血統。奇しくも同じ配合馬となった。あとは、ドモナラズとアスカクリチャンにも注目。スターリングローズはアフリートの仔であり、父系はかなり近い。また、どちらかと言うとダート血統なのだが、芝のG1馬(プリモディーネ)も輩出している血統だ。ミストラルクルーズの父であるエルコンドルパサーも、芝とダート両方のG1馬を輩出。前述のクロフネは産駒ではなく、自分自身が芝・ダートのG1勝ち馬であった。

■表3 過去10年の七夕賞出走馬のハンデ別成績(11年を除く)

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
〜48kg 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
49kg 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
50kg 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
51kg 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
52kg 1-  0-  1- 12/ 14 7.1% 7.1% 14.3% 141 312
53kg 1-  2-  1- 16/ 20 5.0% 15.0% 20.0% 96 118
54kg 0-  1-  1- 22/ 24 0.0% 4.2% 8.3% 0 20
55kg 1-  2-  3- 14/ 20 5.0% 15.0% 30.0% 272 179
56kg 1-  1-  2- 19/ 23 4.3% 8.7% 17.4% 52 54
56.5kg 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
57kg 5-  1-  1- 15/ 22 22.7% 27.3% 31.8% 125 67
57.5kg 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
58kg 0-  2-  1-  3/  6 0.0% 33.3% 50.0% 0 170

最後に七夕賞出走全馬のハンデ別成績を見ていく(表3参照)。穴馬はハンデ55キロ以下の軽ハンデだったこともあり、その他の好走馬は重いハンデという傾向。重いといっても定量になるのだが、57キロの馬が【5.1.1.15】でかなり好走馬を出している。ハンデ58キロでも【0.2.1.3】となっており、未勝利ながら複勝率は50%と高い。重い馬でも十分にやれる。ただ、57.5キロはやや不振。56キロは【1.1.2.19】で悪くはないが、好走率は55キロの方が圧倒的に優秀だ。

【結論】

それでは今年の七夕賞を占ってみよう。出走予定馬は表4の通り。

■表4 今年の七夕賞出走予定馬

馬名 ハンデ 間隔 前レース名 前着 父名 母父名
マルターズアポジー 57.5 14 大阪杯G1 12 ゴスホークケン Old Trieste
ゼーヴィント 57 24 アメリカG2 2 ディープインパクト ブライアンズタイム
マイネルフロスト 57 5 鳴尾記念G3 3 ブラックタイド グラスワンダー
スズカデヴィアス 56 5 鳴尾記念G3 4 キングカメハメハ サンデーサイレンス
フェルメッツァ 55 12 福島民報H 2 ディープインパクト トニービン
ヴォージュ 55 3 ジューン1600 1 ナカヤマフェスタ タニノギムレット
パドルウィール 54 4 エプソムG3 18 クロフネ サンデーサイレンス
フェイマスエンド 54 30 チャレンHG3 13 シルクフェイマス エンドスウィープ
メイショウカドマツ 54 6 目黒記念HG2 18 ダイワメジャー Kris S.
ソールインパクト 53 3 芦ノ湖H1000 1 ディープインパクト Exchange Rate
バーディーイーグル 53 4 エプソムG3 5 ブライアンズタイム Seeking the Gold
ウインインスパイア 52 9 新潟大賞HG3 12 タニノギムレット サンデーサイレンス
サトノスティング 52 3 ジューン1600 6 フジキセキ シンボリクリスエス
タツゴウゲキ 52 2 垂水S1600 3 マーベラスサンデー Singspiel

2016/7/3 福島11R ラジオNIKKEI賞(G3) 1着 1番 ゼーヴィント

現時点では当日のオッズはわからないが、マルターズアポジーやゼーヴィントが上位人気に支持されそうだ。ともに昨年の福島記念で好走。格もさることながらコース実績があるという点で、かなり評価されそうな雰囲気だ。ハンデはかなり近いが、好調な57キロであるゼーヴィントを上位に取ってみたいところ。AJC杯2着以来の久々だが、ギリギリ半年以内の休み明けということで、克服できるだろうか。同じハンデ57キロのマイネルフロストも有力候補と見るべきか。

2016/7/17 中京10R シンガポールターフクラブ賞 1着 2番 パドルウィール

問題はハンデ55キロ以下の馬だ。穴馬探しとして、こちらの方が重要だし、難しい。前走条件クラスの馬はタイプが異なるので軽視するとして、当日の人気は不明だ。血統面から入ると、パドルウィールにまず注目が集まる。父はクロフネで、母父がサンデーサイレンス。近2年の穴馬と全く同じ配合だ。過去に金鯱賞2着の実績などがあり、格上実績馬なのだが前走エプソムCがしんがり負け。ローテーション的には順調で逆に不満なのだが、人気はなさそうだ。

あとは、バーディーイーグルが気になる。父はブライアンズタイムで、かつての大物。芝とダート両方で強いG1馬を輩出している点が魅力だ。本馬自身はダートでの勝ち鞍が多いが、最近は芝を使い、オープンクラスでも惜しい競馬が続いている。人気がなければ、かなり面白い存在となりそうだ。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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