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第1127回 中京ダート1400mと他場の関連性を探る

2017/7/3(月)

今週は日曜日にプロキオンSが行われる。中京ダート1400mを舞台にした古馬の短距離重賞だ。以前は阪神ダート1400mで行われていたが、12年より中京ダート1400mで行われている。同コースは芝スタートとなっている。こうしたスタート方式はめずらしくなく、東京ダート1600mや、京都・阪神の1400mも同じような構造になっている。ただ、コース形態としては東京ダート1400mに近いと言えるだろう。同じ左回りであり、最後の直線距離も長い部類に入る。

単純に考えれば東京ダート1400mを得意としている馬ならば、中京ダート1400mも走りやすいと推測できる。そのあたりの関連性などを、過去5年のプロキオンSの結果から探るというのが今回のテーマだ。同レースの好走馬の成績を調べ、他にどのコースで実績があったのかというのを調べることにする。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去5年のプロキオンS好走馬

着順 馬名 人気 着順 3角 4角
16年 1 ノボバカラ 4 1 1 2 2
2 ニシケンモノノフ 5 3 2 7 7
3 キングズガード 5 2 3 12 11
15年 1 ベストウォーリア 5 4 1 4 4
2 コーリンベリー 4 2 2 1 1
3 キョウワダッフィー 7 8 3 7 7
14年 1 ベストウォーリア 4 1 1 10 9
2 キョウワダッフィー 6 2 2 9 8
3 ガンジス 5 10 3 5 5
13年 1 アドマイヤロイヤル 6 2 1 7 7
2 セイクリムズン 7 5 2 5 6
3 ダノンカモン 7 1 3 7 7
12年 1 トシキャンディ 6 12 1 1 1
2 アドマイヤロイヤル 5 4 2 8 10
3 ファリダット 7 1 3 14 15

2012/7/8 中京11R 東海TVプロキオンステークス(G3) 1着 6番 トシキャンディ

表1は過去5年のプロキオンSの好走馬一覧。レース条件が変更となってすぐの12年、12番人気のトシキャンディが逃げ切り勝ちを果たすという波乱があった。しかし、その後はアドマイヤロイヤル、ベストウォーリア、ノボバカラといった上位人気馬が好走を果たしている。2着馬はかなり平穏。すべて5番人気以内に収まり、馬連配当は12年以外は低い。ちなみに12年は馬連で3万馬券が飛び出した。3着はややバラつきがあり、1番人気から10番人気まで分布している。

■表2 プロキオンS好走馬の前後1年の主な実績

馬名 レース前実績(1年) レース後実績(1年)
16年 ノボバカラ かきつばた記念1着 カペラS1着
ニシケンモノノフ すばるS1着 兵庫GT1着
キングズガード 栗東S1着  
15年 ベストウォーリア 南部杯1着 南部杯1着
コーリンベリー かきつばた記念1着 JBCスプリント1着
キョウワダッフィー   天保山S2着
14年 ベストウォーリア すばるS1着 かしわ記念2着
キョウワダッフィー 栗東S1着  
ガンジス サマーC(佐賀)2着  
13年 アドマイヤロイヤル 欅S1着 武蔵野S2着
セイクリムズン 黒船賞1着 黒船賞1着
ダノンカモン かきつばた記念2着 名古屋大賞典1着
12年 トシキャンディ 春風S1着  
アドマイヤロイヤル 欅S2着 欅S1着
ファリダット 栗東S1着  

それではここから好走馬の実績を見ていく。表2はプロキオンSで3着以内に好走した馬の、前後1年の主な実績を表記した。

まず昨年プロキオンSを勝ったノボバカラは同年のかきつばた記念を制していた。同レースは名古屋競馬場で行われる地方のダートグレード。地理的には中京競馬場と非常に近いという共通点があるものの、コース形態はかなり差がある。名古屋は地方競馬の中でも、最後の直線距離がかなり短い。地方で行われるダートグレードに1400mのレースは多く、園田の兵庫ゴールドトロフィーや、高知の黒船賞、佐賀のサマーチャンピオンなどがある。いずれも小回りであり、時計がかかるというのが特徴。地方全般の特徴として、中央のダートよりも砂が深いため、力を要し、時計もかかる。

理屈的には中京ダート1400mとの関連性が薄いようにも感じるが、全くそんなことはなさそうだ。東京ダート1400mあたりだと違いが出そうな感じがするのだが、中京はそうでもない。地方のレースであっても、1400mのダートグレードで好走していることは明らかにプラスだ

一方、中央のレースはどうか。結論から言うと、東京だけでなく、京都や阪神、あらゆる場所の1400mのレースがここにつながる。ニシケンモノノフやベストウォーリアは京都ダート1400mのOP特別・すばるSを勝っていた。キョウワダッフィーやファリダットの栗東Sも同じ京都1400m。あとは東京ダート1400mのOP特別である欅S。同レースで好走している馬が多かった。過去1年以内にそのような実績がある馬が単純に有力となると言えるだろう。

2015/7/12 中京11R プロキオンステークス(G3) 1着 2番 ベストウォーリア

その後の1年よりも、それより前の1年でそのような実績を持っている馬が多いので、基本的には予想はわかりやすい。人気サイドの決着にもなりやすい気がする。15年1着のベストウォーリアは、前年のプロキオンSの勝ち馬であり、15年3着のキョウワダッフィーも前年に引き続いての好走。前者に至っては、南部杯勝ちという格上実績馬でもあった。このように、すでに中京ダート1400mで好走実績がある馬も当然強い。リピーター色が強いという傾向がすでに出ている。

問題は12年1着のトシキャンディだ。この馬だけが、他場の1400mでの実績がなかった。過去1年以内では春風Sをいうレースを勝利していたが、中山ダート1200mであり、しかも1600万クラスの実績だった。明らかに異質なタイプであり、全く人気がなかったのもうなずける。ただ、15年に2着となったコーリンベリーの存在に注目すると、ある共通項が見えてくる。

それは牝馬ということと、逃げ馬だったという点だ。コーリンベリーは後にG1を勝つような馬ではあるが、プロキオンS(過去5年)で好走した牝馬はこの2頭だけ。逃げての好走もこの2頭だけとなっている。つまり、格下馬でも牝馬の逃げ馬には警戒、ということが言えるだろう。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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