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第1126回 穴馬の資格とは?ラジオNIKKEI賞を分析する

2017/6/29(木)

今週から夏の福島開催が始まる。開幕週のメインは3歳重賞のラジオNIKKEI賞。ハンデ戦で人気薄の激走が目立つ一戦となっており、実際に2012年以降の近5年では毎年7番人気以下の伏兵が1頭は馬券に絡んでいる。今回はそのラジオNIKKEI賞をピックアップし、12年以降の過去5年のデータからレース傾向ならびに穴馬の資格を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 ラジオNIKKEI賞の人気別成績(過去5年)

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1番人気 2- 2- 0- 1/ 5 40.0% 80.0% 80.0% 136% 126%
2番人気 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 112% 44%
3番人気 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
4番人気 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 46%
5番人気 1- 0- 2- 2/ 5 20.0% 20.0% 60.0% 196% 182%
6番人気 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番人気 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 62%
8番人気 1- 0- 0- 4/ 5 20.0% 20.0% 20.0% 456% 124%
9番人気 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 92%
10番人気以下 0- 1- 2-32/35 0.0% 2.9% 8.6% 0% 130%

表1はラジオNIKKEI賞の人気別成績。1番人気馬は一昨年のアンビシャス、昨年のゼーヴィントと2勝をあげ、連対率・複勝率80%と高い。1番人気の信頼度が高いレースといえる。以下、2・5・8番人気馬が1勝ずつをあげている。

2・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、特に3着馬はすべて5番人気以下の伏兵だった。昨年は2着に9番人気ダイワドレッサー、3着に5番人気アーバンキッドが好走している。馬連での万馬券は人気順で8→14→5番人気の順で決まった13年のみ。1番人気に人気薄が絡むケースが多く、ヒモ荒れが目立つ一戦だ。

■表2 ラジオNIKKEI賞の所属別成績(過去5年)

調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
美浦 4- 3- 4-38/49 8.2% 14.3% 22.4% 86% 130%
栗東 1- 2- 1-27/31 3.2% 9.7% 12.9% 9% 50%

表2は出走馬の所属別成績。出走数が多い美浦所属の関東馬が昨年のゼーヴィントら4勝をあげている。昨年は上位3着までを独占しており、勝率・連対率・複勝率いずれも関西馬を上回っている。複勝回収率でも100%を大きく超えているように、3着以内馬11頭中5頭が7番人気以下の伏兵だった。

対して、栗東所属の関西馬は3着以内馬4頭中2頭が1番人気だった。関西馬が上位人気に推されることが多いものの、輸送が近い関東馬に一日の長がありそうだ。

■表3 ラジオNIKKEI賞の枠番別成績(過去5年)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 40% 17%
2枠 1- 3- 2- 4/10 10.0% 40.0% 60.0% 28% 200%
3枠 1- 1- 2- 6/10 10.0% 20.0% 40.0% 56% 434%
4枠 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5枠 1- 0- 0- 9/10 10.0% 10.0% 10.0% 98% 28%
6枠 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 228% 85%
7枠 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
8枠 0- 0- 1- 9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 32%

表3は枠番別成績。表の黄色で強調したように内目の2〜3枠に入った馬が好成績をあげている。特に2枠に入った馬は連対率40%・複勝率60%と優秀だ。昨年こそ馬券圏内に入らなかったものの、毎年4着以内に入っている。最内の1枠に入った馬は昨年のゼーヴィントが勝利。1枠は10番人気以下の人気薄が多いものの、人気以上の着順で走っているケースが多く、これら1〜3枠の内枠が有利な傾向が出ている。

3着以内馬が出ていない4枠から外はやや苦戦傾向。開幕週で馬場が良い小回りでは好位につけやすく、コースロスが少ない内枠がどうしても有利に働くのだろう。内目の1〜3枠に入った馬は人気にかかわらず、要チェックだ。

■表4 ラジオNIKKEI賞の斤量別成績(過去5年)

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
50kg 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
51kg 0- 0- 0- 6/ 6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
52kg 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
53kg 0- 1- 2-19/22 0.0% 4.5% 13.6% 0% 187%
54kg 4- 0- 2-16/22 18.2% 18.2% 27.3% 191% 86%
55kg 0- 4- 0- 7/11 0.0% 36.4% 36.4% 0% 132%
56kg 0- 0- 1-10/11 0.0% 0.0% 9.1% 0% 29%
56.5kg 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 280% 150%
57kg 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は斤量別成績。54キロの馬が昨年のゼーヴィントら断然の4勝をあげている。唯一56.5キロで勝利したのが一昨年のアンビシャス。55キロの馬からは勝ち馬こそ出ていないが、2着4回で連対率36.4%と高い。黄色で示した54・55キロの好走馬が目立つ

53キロの馬は連対率・複勝率こそ低いものの、3着以内馬3頭はいずれも9番人気以下の伏兵で穴馬が激走する可能性がある。なお、52キロ以下の軽量馬の激走はなかった。

■表5 ラジオNIKKEI賞の前走レース別成績(過去5年)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
プリンシパルS 2- 0- 1- 5/ 8 25.0% 25.0% 37.5% 85% 125%
3歳上500万下 1- 0- 1- 7/ 9 11.1% 11.1% 22.2% 62% 58%
青葉賞 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 326% 93%
稲村ヶ崎特別(1000万下) 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 2280% 620%
白百合S 0- 2- 0- 6/ 8 0.0% 25.0% 25.0% 0% 50%
NHKマイルC 0- 1- 2- 4/ 7 0.0% 14.3% 42.9% 0% 221%
3歳500万下 0- 1- 0-10/11 0.0% 9.1% 9.1% 0% 12%
オークス 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 230%
江の島特別(1000万下) 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 993%
その他のレース 0- 0- 0-28/28 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表5は前走レース別成績。プリンシパルS組が近2年の勝ち馬を出しており、一昨年12番人気3着のマルターズアポジーが激走している。連対率・複勝率も高く、チェックしておきたい。他では3歳上500万下組から12年ファイナルフォーム、青葉賞組から14年ウインマーレライ、稲村ヶ崎特別組から13年ケイアイチョウサンがそれぞれ勝利している。

なお、白百合S組の連対馬2頭はいずれも4番人気以内だった。NHKマイルC組も複勝率が高いものの、今年は出走予定馬がいなかった。

■表6 ラジオNIKKEI賞の前走距離別成績(過去5年)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1200m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1400m 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600m 1- 2- 3-18/24 4.2% 12.5% 25.0% 23% 203%
1800m 0- 2- 1-24/27 0.0% 7.4% 11.1% 0% 26%
2000m 3- 0- 1-10/14 21.4% 21.4% 28.6% 211% 115%
2200m 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2400m 1- 1- 0- 5/ 7 14.3% 28.6% 28.6% 140% 105%

表6は前走距離別成績。勝利をあげているのは前走1600m・2000m・2400mの根幹距離を使われた馬で、複勝率はいずれも25%以上と優秀だ。複勝回収率ではいずれも100%を超えており、なかでも前走1600m組は3着以内馬6頭中3頭が7番人気以下の伏兵で複勝回収率が高くなっている。

なお、同距離の前走1800m組は連対率・複勝率ともに低い。3着以内に入った3頭はいずれも5番人気以下で、穴馬の激走はなかった。

■表7 ラジオNIKKEI賞の前走着順別成績(過去5年)

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
前走1着 2- 1- 1-26/30 6.7% 10.0% 13.3% 28% 27%
前走2着 0- 1- 0- 4/ 5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 34%
前走3着 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 133% 133%
前走4着 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走5着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走6〜9着 2- 2- 1-11/16 12.5% 25.0% 31.3% 203% 328%
前走10着以下 0- 0- 3-16/19 0.0% 0.0% 15.8% 0% 68%

最後に表7は前走着順別成績。前走1着馬が12年ファイナルフォーム、一昨年のアンビシャスと2勝をあげるも、連対率・複勝率では低い。ちなみに前走1着馬で3着以内に入った4頭は前走1番人気に推されて勝利していた。前走3着馬は昨年のゼーヴィントが勝利し、連対率も高いものの今年は出走予定馬なし。

黄色で強調した前走6〜9着馬からは14年ウインマーレライら2勝をあげ、連対率・複勝率ともに高い。一昨年を除いて、毎年1頭は3着以内に入っている。なお、前走10着以下からは3着3回。昨年3着のアーバンキッドら3頭は前走オープンクラスで10着以下から巻き返していた。

<結論>

■表8 今年のラジオNIKKEI賞の出走予定馬(6/28現在)

馬名 所属 斤量 前走成績
ウインガナドル 美浦 53 夏木立賞(500万下・芝2000m) 1着
エスティーム 美浦 51 未勝利戦(芝2000m) 1着
グランドボヌール 栗東 50 500万下(芝2000m) 10着
クリアザトラック 栗東 56 江の島特別(1000万下・芝1600m) 1着
サトノクロニクル 栗東 57 白百合S(芝1800m) 1着
セダブリランテス 美浦 54 早苗賞(500万下・芝1800m) 1着
ニシノアップルパイ 美浦 54 プリンシパルS(芝2000m) 5着
ハムレット 栗東 51 500万下(芝1600m) 6着
バルベーラ 栗東 51 500万下(芝1600m) 1着
ビービーガウディ 美浦 53 新緑賞(500万下・芝2300m) 1着
マイネルスフェーン 美浦 56 日本ダービー(芝2400m) 16着
マイブルーヘブン 栗東 51 500万下(芝2000m) 4着
ライジングリーズン 美浦 55 桜花賞(芝1600m) 8着
ロードリベラル 美浦 53 江の島特別(1000万下・芝1600m) 9着

2017/1/8 中山11R フェアリーステークス(G3) 1着 15番 ライジングリーズン

人気を集めそうなのが前走白百合Sを勝利したサトノクロニクルと1000万下の江の島特別を勝利したクリアザトラックの2頭。ただし、サトノクロニクルは関西馬でかつ未勝利の白百合S組。57キロを背負うのも減点材料で、絶対視は危険だろう。一方、クリアザトラックも関西馬だが、前走1600mを1番人気で勝利している点は好材料といえそうだ。

これまでに挙げたデータから推奨したいのがライジングリーズンニシノアップルパイ。ライジングリーズンは前走桜花賞で8着。関東馬でかつ表7で示した好相性の前走6〜9着のゾーンに入っている。NHKマイルCを制したアエロリットをフェアリーSで下しており、牡馬相手でも十分勝ち負けできる実力がある。ニシノアップルパイも関東馬で、前走プリンシパルS組。その前走は緩みない流れで先行し、勝ち馬から0秒6差と粘れていた。今回54キロのハンデも好材料で、激走してもおかしくない。

2017/4/2 中山6R 3歳500万下 1着 5番 ニシノアップルパイ

最後に斤量53キロ勢から2走前にモズカッチャンと接戦を演じたビービーガウディ、前走江の島特別9着ながら福島実績があるロードリベラルを大穴候補で挙げておきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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