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第1113回 京都ダート1800mと1900mの違いを分析する

2017/5/15(月)

今週土曜に行なわれる重賞の平安Sは、京都ダート1900mの条件。同じ京都のダート1800mと比べてスタート位置が100m下がるだけで、コースレイアウトはかなり似通っている。では、レースの傾向も同じと考えて予想をしてもいいのだろうか。そこで今回は、京都ダート1800mと1900mの各種データを比較してみたい。集計期間は2014年1月5日〜2017年5月7日。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

コース 人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1800m 1番人気 113-  91-  47- 139/ 390 29.0% 52.3% 64.4% 68% 81%
2番人気 84-  72-  50- 184/ 390 21.5% 40.0% 52.8% 86% 85%
3番人気 50-  53-  56- 231/ 390 12.8% 26.4% 40.8% 80% 89%
4番人気 34-  42-  46- 268/ 390 8.7% 19.5% 31.3% 69% 82%
5番人気 31-  35-  39- 285/ 390 7.9% 16.9% 26.9% 95% 83%
6〜9番人気 57-  79- 114-1303/1553 3.7% 8.8% 16.1% 87% 89%
10番人気〜 21-  18-  39-1744/1822 1.2% 2.1% 4.3% 100% 71%
1900m 1番人気 18- 14- 15- 30/ 77 23.4% 41.6% 61.0% 51% 77%
2番人気 13- 14- 16- 34/ 77 16.9% 35.1% 55.8% 77% 94%
3番人気 10- 15-  8- 44/ 77 13.0% 32.5% 42.9% 85% 94%
4番人気 6-  6- 11- 54/ 77 7.8% 15.6% 29.9% 60% 69%
5番人気 6- 10-  9- 52/ 77 7.8% 20.8% 32.5% 89% 94%
6〜9番人気 18- 16- 18-254/306 5.9% 11.1% 17.0% 100% 72%
10番人気〜 6-  2-  0-293/301 2.0% 2.7% 2.7% 277% 61%

表1は、京都ダート1800mと1900mの人気別成績。1番人気の成績には結構な差があり、1800mに比べて1900mの勝率、連対率はだいぶ落ちる。2番人気の勝率、連対率も同様の傾向が出ており、1900mの1、2番人気は1800mより信頼できない印象だ。人気薄に目を転じると、6〜9番人気や10番人気の勝率、単勝回収率は1900mのほうが高く、穴馬が勝ち切るケースが多くなっている。基本的には1900mのほうが波乱傾向と考えていいのではないだろうか。

■表2 枠番別成績

コース 枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1800m 1枠 48- 35- 42-402/527 9.1% 15.7% 23.7% 59% 73%
2枠 41- 32- 50-448/571 7.2% 12.8% 21.5% 84% 86%
3枠 48- 60- 46-462/616 7.8% 17.5% 25.0% 145% 96%
4枠 41- 41- 55-520/657 6.2% 12.5% 20.9% 68% 72%
5枠 47- 57- 46-546/696 6.8% 14.9% 21.6% 128% 108%
6枠 59- 50- 57-565/731 8.1% 14.9% 22.7% 87% 82%
7枠 54- 53- 47-604/758 7.1% 14.1% 20.3% 75% 70%
8枠 52- 62- 48-607/769 6.8% 14.8% 21.1% 65% 66%
1900m 1枠 8- 13-  7- 72/100 8.0% 21.0% 28.0% 361% 124%
2枠 6-  5- 11- 82/104 5.8% 10.6% 21.2% 48% 63%
3枠 11-  5-  9- 80/105 10.5% 15.2% 23.8% 85% 70%
4枠 7-  9- 10- 90/116 6.0% 13.8% 22.4% 70% 56%
5枠 5- 10- 11-104/130 3.8% 11.5% 20.0% 83% 66%
6枠 11- 12- 10-107/140 7.9% 16.4% 23.6% 246% 103%
7枠 13-  9- 10-112/144 9.0% 15.3% 22.2% 122% 56%
8枠 16- 14-  9-114/153 10.5% 19.6% 25.5% 136% 64%

表2は、京都ダート1800mと1900mの枠番別成績。1800mは大きな枠の偏りがなく、ほぼフラットか、わずかに内枠の好走率が高めといったところ。一方、1900mは最内1枠、大外8枠という極端な枠の好走率が高くなっている。また、6〜8枠の単勝回収率がいずれも高く、外枠の馬が穴をあける傾向もあるようだ。京都ダート1800mと1900mの枠の傾向は、結構な違いがあることを確認しておきたい。

■表3 脚質別成績

コース 脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1800m 逃げ 93-  53-  33- 236/ 415 22.4% 35.2% 43.1% 313% 183%
先行 179- 195- 166- 760/1300 13.8% 28.8% 41.5% 122% 117%
中団 85- 103- 135-1547/1870 4.5% 10.1% 17.3% 75% 76%
後方 13-  25-  44-1563/1645 0.8% 2.3% 5.0% 13% 30%
マクリ 20-  14-  13-  42/  89 22.5% 38.2% 52.8% 249% 146%
1900m 逃げ 24-  6- 11- 47/ 88 27.3% 34.1% 46.6% 339% 132%
先行 39- 34- 32-147/252 15.5% 29.0% 41.7% 264% 124%
中団 9- 32- 21-270/332 2.7% 12.3% 18.7% 36% 54%
後方 3-  4- 10-284/301 1.0% 2.3% 5.6% 106% 37%
マクリ 2-  1-  3- 11/ 17 11.8% 17.6% 35.3% 92% 98%
※脚質は TARGET frontier JV の分類による

表3は、京都ダート1800mと1900mの脚質別成績。は「逃げ」の成績を比較すると、勝率が5%ほど高い1900mのほうが逃げ切りやすいコースといえそうだ。また、「先行」の数字も1900mのほうがよく、1800mに比べて1900mのほうが前に行った馬に有利な傾向が出ている。また、1800mは「マクリ(道中は後方に位置し、3〜4コーナーで大幅にポジションを上げる戦法)」の成績が抜群ということも押さえておきたい。

■表4 前走コース別成績

コース 前走コース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1800m 京都ダ1800m 120- 122- 126- 953/1321 9.1% 18.3% 27.9% 84% 91%
京都ダ1900m 18-  14-  13- 144/ 189 9.5% 16.9% 23.8% 59% 68%
阪神ダ1800m 81- 101-  75- 738/ 995 8.1% 18.3% 25.8% 81% 84%
阪神ダ2000m 4-   7-   7-  76/  94 4.3% 11.7% 19.1% 28% 98%
1900m 京都ダ1800m 12- 16- 16-141/185 6.5% 15.1% 23.8% 76% 62%
京都ダ1900m 8-  9- 13- 54/ 84 9.5% 20.2% 35.7% 39% 82%
阪神ダ1800m 22- 20- 17-141/200 11.0% 21.0% 29.5% 120% 93%
阪神ダ2000m 8- 10- 10- 48/ 76 10.5% 23.7% 36.8% 217% 85%

表4は、京都ダート1800mと1900mの前走コース別成績。ここでは、関西圏で距離が近い4コース(京都ダート1800m・1900m、阪神ダート1800m・2000m)を前走の対象とした。

1800mから見ていくと、前走が京都の場合は1800mでも1900mでも好走率はそこまで変わらず、1800mのほうが安定しているかなといった程度。ただし、前走が阪神の場合は1800mと2000mで好走率に大きな差が出ており、2000mからのローテーションは不利な傾向があるので注意したい。

1900mの場合は、前走が京都でも1800mだったか1900mだったかで好走率に大きな差が出ている。前走も同じ1900mのほうが明らかに好走しやすく、100mの距離延長が意外なほど堪えるのかもしれない。前走が阪神の場合は1800mでも2000mでも成績がよく、単勝回収率が非常に高い2000mからのローテーションの穴に要注意だ。

■表5 種牡馬別成績(着別度数順)

コース 種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1800m キングカメハメハ 43- 25- 27-215/310 13.9% 21.9% 30.6% 80% 78%
クロフネ 22- 16- 19-143/200 11.0% 19.0% 28.5% 87% 66%
ゴールドアリュール 19- 16- 13-168/216 8.8% 16.2% 22.2% 114% 67%
エンパイアメーカー 16- 14- 14-147/191 8.4% 15.7% 23.0% 140% 81%
アグネスデジタル 16- 14- 12- 58/100 16.0% 30.0% 42.0% 143% 110%
シンボリクリスエス 13- 20- 13-138/184 7.1% 17.9% 25.0% 102% 78%
プリサイスエンド 11-  9-  5- 58/ 83 13.3% 24.1% 30.1% 102% 89%
マンハッタンカフェ 11-  8- 11- 99/129 8.5% 14.7% 23.3% 62% 65%
ディープスカイ 11-  7-  7- 92/117 9.4% 15.4% 21.4% 255% 151%
カネヒキリ 10-  6-  6- 59/ 81 12.3% 19.8% 27.2% 190% 117%
1900m キングカメハメハ 10- 8- 6-67/91 11.0% 19.8% 26.4% 113% 72%
ゴールドアリュール 6- 9- 7-29/51 11.8% 29.4% 43.1% 257% 129%
ゼンノロブロイ 6- 2- 4-29/41 14.6% 19.5% 29.3% 190% 87%
ディープスカイ 4- 1- 1-15/21 19.0% 23.8% 28.6% 90% 59%
クロフネ 3- 4- 2-24/33 9.1% 21.2% 27.3% 42% 50%
アグネスデジタル 3- 2- 2-12/19 15.8% 26.3% 36.8% 123% 97%
スクリーンヒーロー 3- 2- 1- 3/ 9 33.3% 55.6% 66.7% 96% 95%
ネオユニヴァース 3- 1- 4-18/26 11.5% 15.4% 30.8% 86% 52%
キンシャサノキセキ 3- 1- 1- 4/ 9 33.3% 44.4% 55.6% 294% 276%
タイムパラドックス 2- 2- 1- 7/12 16.7% 33.3% 41.7% 165% 94%

2016/5/21 京都11R 平安ステークス(G3) 1着 14番 アスカノロマン

表5は、京都ダート1800mと1900mの種牡馬別成績。どちらの距離でも最多勝を挙げたのはキングカメハメハで、好走率から判断すると1800mのほうがより得意なようだ。ゴールドアリュールも1800mで3位、1900mで2位と両方で上位に食い込んでおり、こちらは1900mのほうが得意。1800mで5位、1900mで6位ながら、どちらも好走率も非常に高いのがアグネスデジタル。昨年の平安Sを制したアスカノロマンはアグネスデジタル産駒だった。

成績に差がある種牡馬を挙げていくと、1800mで2位のクロフネは、1900mでは5位にダウンし、数字も全体的に下がってしまう。逆に、1800mで9位のディープスカイは、1900mでは4位まで上昇する。また、1800mでは圏外のゼンノロブロイが、1900mで3位にまで急上昇するのも見逃せないところだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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