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第1106回 オークストライアルのフローラSを展望する

2017/4/20(木)

フローラSの1〜3着馬にはオークスの優先出走権が与えられる。今年の3歳牝馬路線はタレント豊富とされ、このレースにも素質を秘めた馬がエントリーしてきた。ここでいい走りを見せれば、桜花賞組と激突が楽しみになる。そんなフローラSのレース傾向を、過去10年の結果から読み解いてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 5-  1-  0-  4/ 10 50.0% 60.0% 60.0% 139% 85%
2番人気 2-  3-  1-  4/ 10 20.0% 50.0% 60.0% 102% 108%
3番人気 1-  1-  3-  5/ 10 10.0% 20.0% 50.0% 57% 100%
4番人気 1-  2-  1-  6/ 10 10.0% 30.0% 40.0% 91% 98%
5番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6番人気 0-  2-  0-  8/ 10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 68%
7番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
8番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 46%
9番人気 1-  0-  1-  8/ 10 10.0% 10.0% 20.0% 269% 125%
10番人気〜 0-  1-  3- 80/ 84 0.0% 1.2% 4.8% 0% 117%

表1は人気別成績。過去10年で1番人気が5勝、2〜4番人気が計4勝となっており、穴馬らしい穴馬が勝ったケースは9番人気のバウンシーチューンが制した11年の1回しかない。この年は重馬場ということも影響したのか、2着にも15番人気馬が入る大荒れの決着となった。ただし、3着には8番人気以下が突っ込んだケースが5回もあるので、ここは手広くフォローしたいところだ。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 2- 1- 1-16/20 10.0% 15.0% 20.0% 54% 250%
2枠 0- 2- 0-18/20 0.0% 10.0% 10.0% 0% 27%
3枠 2- 3- 4-10/19 10.5% 26.3% 47.4% 43% 290%
4枠 2- 0- 0-18/20 10.0% 10.0% 10.0% 155% 47%
5枠 0- 2- 1-17/20 0.0% 10.0% 15.0% 0% 26%
6枠 1- 2- 0-17/20 5.0% 15.0% 15.0% 18% 28%
7枠 0- 0- 3-23/26 0.0% 0.0% 11.5% 0% 31%
8枠 3- 0- 1-25/29 10.3% 10.3% 13.8% 40% 76%

表2は枠番別成績。注目したいのは複勝回収率で、1枠が250%、3枠が290%と内枠の数値が非常に高くなっている。一方、5〜8枠の回収率は単複ともに総じて低く、「5〜8枠で6番人気以下」というデータをとると【0.0.2.70】で、穴馬の激走は滅多にないことがわかる。フローラSで人気薄を狙うのであれば内枠から選ぶのがいいだろう。

■表3 前走距離別成績(芝のみ)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1400m 0-  0-  0-  9/  9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1600m 1-  1-  2- 32/ 36 2.8% 5.6% 11.1% 15% 22%
1800m 7-  6-  4- 50/ 67 10.4% 19.4% 25.4% 70% 145%
2000m 2-  3-  2- 43/ 50 4.0% 10.0% 14.0% 25% 56%
2200m 0-  0-  0-  2/  2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2400m 0-  0-  2-  1/  3 0.0% 0.0% 66.7% 0% 913%

表3は前走距離別成績。なお、前走でダートを走っていた馬は距離を問わず好走がないため、集計対象は芝のみとした。出走例が多い前走距離は1600m、1800m、2000mで、そのなかで好走例が多く、好走率も高いのは1800mとなっている。400mの距離延長となる1600mが振るわないのはともかく、フローラSと同じ2000mの成績が低調なのは意外な感もある。また、出走例は少ないものの、前走が2400mだった馬は3回走って3着2回、複勝回収率913%となっており、該当馬がいたら要注意となる。

■表4 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
新馬 0-  0-  0-  4/  4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
未勝利 2-  0-  2- 25/ 29 6.9% 6.9% 13.8% 105% 64%
500万下 4-  6-  5- 53/ 68 5.9% 14.7% 22.1% 28% 157%
オープン特別 1-  0-  0- 17/ 18 5.6% 5.6% 5.6% 31% 12%
G3 3-  4-  2- 40/ 49 6.1% 14.3% 18.4% 21% 64%
G2 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G1 0-  0-  1-  2/  3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 53%

表4は前走クラス別成績。出走例、好走例が多いのは前走500万下と前走G3だが、どちらも単勝回収率は20%台で、人気馬しか勝っていない様子が見てとれる。ただし、前走500万下は複勝回収率157%で、いわゆるヒモ穴を狙うとすればこちらだ。また、前走で未勝利戦を勝ち上がったばかりの馬にもチャンスはあるが、前走で新馬戦を勝ち上がったキャリア1戦馬では苦しいようだ。

前走G1と前走オープン特別は、好走例がいずれも1回のみ。前走G1で好走したのは07年3着のイクスキューズで、桜花賞5着から中1週の厳しいローテーションだったが、桜花賞で掲示板クラスの馬が出てくればさすがに有力なのだろう。前走オープン特別で好走したのは16年のチェッキーノ。こちらはアネモネS1着からの臨戦で、この組で前走1着だったのはこの馬だけ。前走で2着以下に敗れていた残り17頭は、すべて好走できなかった。

■表5 前走未勝利戦出走のフローラS好走馬

人気 着順 馬名 前走
距離 人気 上がり 着差
08年 8 3 キュートエンブレム 芝2000m 1 6位 -0.2
11年 9 1 バウンシーチューン 芝1800m 1 1位 -0.2
13年 1 1 デニムアンドルビー 芝2000m 1 1位 -0.3
9 3 ブリュネット 芝1800m 5 2位 -0.3

表5は、前走未勝利戦出走の好走馬をまとめたもの。この4頭に共通するのは、芝1800mか2000mの未勝利戦で2着に0秒2差以上のタイム差をつけて勝ち上がっていたことだ。また、フローラSを勝ち切った11年のバウンシーチューンと13年のデニムアンドルビーの2頭に限れば、前走上がり1位だったことも共通している。

■表6 前走500万下出走馬の前走東西別成績

前走場所 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
関東圏 0- 3- 2-34/39 0.0% 7.7% 12.8% 0% 53%
関西圏 4- 3- 3-19/29 13.8% 24.1% 34.5% 66% 297%

表6は、前走500万下出走馬の成績を、前走が関東圏(東京、中山、福島、新潟)だったか関西圏(京都、阪神、中京、小倉)だったかで分けて示したもの。これを見ると、関西圏の500万下を走っていた馬のほうが明らかに好成績ということがわかる。特に「関西圏の500万下で1、2番人気に推されていた馬」に限ると【4.1.2.6】、勝率30.8%、複勝率53.8%、単勝回収率147%、複勝回収率118%とかなりの好成績を残しており、該当する馬がいれば狙ってみる価値が高そうだ。

■表7 前走関東圏500万下出走馬に関する各種データ

条件 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走着順 1〜3着 0- 3- 1-20/24 0.0% 12.5% 16.7% 0% 33%
4着〜 0- 0- 1-14/15 0.0% 0.0% 6.7% 0% 85%
前走上がり 1位 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
2〜3位 0- 3- 1- 6/10 0.0% 30.0% 40.0% 0% 80%
4位〜 0- 0- 1-21/22 0.0% 0.0% 4.5% 0% 58%

表7は、前走で関東圏の500万下に出走した馬に関して「前走着順別」と「前走上がり順位別」の成績をそれぞれ示したもの。まず、前走着順は3着までには入っておきたい。興味深いのが前走上がり別成績で、好走例の大半は上がり2〜3位に集中し、上がり1位だった7頭はすべて4着以下に敗れている。不思議な傾向だが、このケースで上がり1位を出していた馬の前走がすべて中山だったことと関係しているのかもしれない。以上から、前走で関東圏の500万下に出走した馬で狙ってみたいのは、上がり2〜3位を記録して1〜3着に入っていた馬ということになる。

■表8 前走G3出走馬の前走タイム差別成績

前走タイム差 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
負0.0秒 1- 1- 0- 2/ 4 25.0% 50.0% 50.0% 105% 85%
負0.1〜0.2秒 1- 1- 0- 4/ 6 16.7% 33.3% 33.3% 70% 48%
負0.3〜0.5秒 1- 1- 1- 9/12 8.3% 16.7% 25.0% 15% 166%
負0.6〜0.9秒 0- 1- 1-16/18 0.0% 5.6% 11.1% 0% 28%
負1.0秒〜 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表8は、前走G3出走馬の前走タイム差別成績。該当する馬に前走1着はいなかったので、すべて1着馬とのタイム差ということになる。ご覧の通り、前走G3出走馬は1着馬とのタイム差が小さかった馬ほど好走率が高いという、わかりやすい傾向が出ている。

【結論】

2016/10/9 東京2R 2歳未勝利 1着 12番 フローレスマジック

今年の登録馬のうち、前走でG3に出走していたのはディーパワンサ、ビルズトレジャー、フローレスマジックの3頭。このなかで1着馬とのタイム差がもっとも小さかったのは、クイーンCで0秒4差だったフローレスマジックで、ひとまずこの組では最上位とする。ただし表8の通り、この馬が該当する0秒3〜0秒5差のゾーンは好走率がものすごく高いというほどでもなく、あくまで相対的な最上位としたい。

ビルズトレジャーは0秒7差ながら、その前走が牡馬混合重賞の共同通信杯だったことを考慮すれば数字以上の価値を認めるべきかもしれない。フラワーCで1秒0負けたディーパワンサは、データ的には苦しくなっている。

2017/1/16 中京5R 3歳新馬 1着 1番 タガノアスワド

続いて前走500万下出走馬。この組では、関西圏で1、2番人気に推されていた馬がいれば本命に抜擢できるほど有望だったが、残念ながら該当馬なし。代わって、京都のつばき賞で3番人気2着だったタガノアスワド、阪神の君子蘭賞で4番人気2着だったヤマカツグレースに注目してみたい。

前走関東圏の500万下組は「上がり2〜3位を記録して1〜3着」だった馬に好走例が多かった。しかし、注目のホウオウパフュームは寒竹賞1着時の上がり1位で、かえって好走例がないデータに引っかかってしまった。そのほか、モズカッチャンは前走1着ながら上がり5位、ムーンザムーンは水仙賞で上がり2位だったものの4着と、この2頭も好走条件を満たせなかった。

前走未勝利戦出走馬では、芝1800〜2000mで0秒2以上の差をつけて勝っていることが絶対条件で、該当する登録馬6頭はこの条件をすべて満たしている。そこで上がり順位を確認し、上がり1位だったアンネリースドリームマジックの名前を挙げておこう。

そのほか、前走G1ながら桜花賞14着のアロンザモナ、前走オープン特別のエルフィンSで2着だったアドマイヤローザは、いずれも好走パターンには合致しない。こうして見ると、どの馬も帯に短し襷に長しといった印象で、今年のフローラSは思わぬ結果になる可能性も視野に入れたほうがいいのかもしれない。なお、太字で表した6頭のうち、フローレスマジックを除く5頭が出走するためには抽選を突破することが条件となる。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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