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第1093回 重賞での馬連万馬券が出やすい条件とは?

2017/3/6(月)

中山・阪神開幕週の日曜メインだった中山記念、阪急杯の両重賞でともに1番人気馬が馬券圏外に沈み、馬連万馬券となる波乱となった。ファンの注目度が高く、馬券の売り上げが多い重賞レースにおいてどういった条件で馬連万馬券が出やすいのか。2012年から先日の2017年2月26日までのデータから荒れやすい重賞の条件を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 重賞における頭数別馬連万馬券出現度数(2012年〜2017年2月26日)

出走頭数 出現回数 出現率
全体 113回/651R 17.4%
10頭以下 0回/30R 0%
11頭 2回/24R 8.3%
12頭 6回/40R 15.0%
13頭 3回/39R 7.7%
14頭 8回/46R 17.4%
15頭 8回/60R 13.3%
16頭 48回/221R 21.7%
17頭 7回/37R 18.9%
18頭 31回/154R 20.1%

まず表1は頭数別の馬連万馬券出現度数。全体の重賞数は651レースで馬連万馬券となったのはそのうち113回で、出現率は17.4%。表の黄色で強調したように16頭立て・18頭立てで20%を超えており、より波乱となりやすいことがわかる。これらはほぼフルゲートの場合で、多頭数におけるまぎれが生じやすいのが大きな要因だろう。

ただし、12頭立て15.0%、14頭立て17.4%とフルゲートに満たなくても馬連万馬券の出現率はそれほど変わりない。先日の中山記念が11頭立て、阪急杯が12頭立てで万馬券が出ている。手ごろな頭数で人気が集中している重賞だからといって必ずしも堅く決まるわけではなく、波乱の要素は頭数に関わらず存在すると考えていた方が良さそうだ。ただし、10頭以下の重賞となると30レース中万馬券なしという結果となった。

■表2 重賞における距離別馬連万馬券出現度数(2012年〜2017年2月26日)

距離 出現回数 出現率
芝1200m 16回/61R 26.2%
芝1400m 10回/47R 21.3%
芝1600m 26回/136R 19.1%
芝1800m 13回/94R 13.8%
芝2000m 18回/111R 16.2%
芝2200m 5回/37R 13.5%
芝2400m 6回/36R 16.7%
芝2500m 4回/20R 20.0%
芝3000m以上 4回/26R 15.4%
ダート1200m 1回/5R 20.0%
ダート1400m 2回/11R 18.2%
ダート1600m 3回/16R 18.8%
ダート1800m 4回/31R 12.9%
ダート1900m 1回/5R 20.0%

表2は距離別万馬券出現度数。表の上部の黄色で強調した芝1200m・芝1400mで20%を上回る出現率を示している。特に芝1200m重賞では26.2%と4回に1回以上は馬連万馬券の波乱となっている。

また、施行回数が最も多い芝1600m重賞では26回と回数が一番多い。芝では短距離における波乱の割合が大きいことが分かった。短距離ゆえに道中に挽回できるチャンスが少ないことが一番大きな要因だろう。

■表3 重賞における条件別馬連万馬券出現度数(2012年〜2017年2月26日)

条件別 出現回数 出現率
全体 113回/651R 17.4%
2歳限定戦 12回/66R 18.2%
3歳限定戦 18回/163R 11.0%
3歳上・4歳上 82回/420R 19.5%
ハンデ戦 31回/141R 22.0%
牝馬限定戦 23回/117R 19.7%

表3は重賞の条件別での馬連万馬券出現度数。これを見ると、3歳限定重賞では11.0%と万馬券になる確率が低い。逆にハンデ重賞になると、22.0%と平均以上の波乱の結果となっている。ハンデ戦になることによって、斤量の軽重が少なからず波乱の要素を増幅させていることがわかる。

ただし、2歳限定重賞や牝馬限定重賞は平均をやや上回る程度の結果に留まった。

■表4 重賞における1番人気馬の距離別成績(2012年〜2017年2月26日)

距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
芝1000m 4-  0-  0-  1/  5 80.0% 80.0% 80.0% 234% 114%
芝1200m 11- 21-  4- 25/ 61 18.0% 52.5% 59.0% 47% 81%
芝1400m 11-  4-  5- 27/ 47 23.4% 31.9% 42.6% 73% 62%
芝1600m 35- 25- 11- 65/136 25.7% 44.1% 52.2% 68% 72%
芝1800m 30- 21-  9- 34/ 94 31.9% 54.3% 63.8% 89% 90%
芝2000m 24- 26- 15- 46/111 21.6% 45.0% 58.6% 70% 85%
芝2200m 9-  8-  4- 16/ 37 24.3% 45.9% 56.8% 47% 73%
芝2400m 15-  9-  5-  7/ 36 41.7% 66.7% 80.6% 96% 106%
芝2500m 7-  2-  3-  8/ 20 35.0% 45.0% 60.0% 87% 83%
芝3000m 7-  1-  1-  1/ 10 70.0% 80.0% 90.0% 127% 105%
芝3200m 0-  0-  0-  5/  5 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
芝3400m 4-  1-  0-  1/  6 66.7% 83.3% 83.3% 216% 126%
芝3600m 3-  0-  1-  1/  5 60.0% 60.0% 80.0% 150% 112%
ダ1200m 0- 0- 1- 4/ 5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 28%
ダ1400m 5- 1- 2- 3/11 45.5% 54.5% 72.7% 125% 101%
ダ1600m 4- 4- 3- 5/16 25.0% 50.0% 68.8% 74% 95%
ダ1700m 1- 0- 2- 2/ 5 20.0% 20.0% 60.0% 30% 70%
ダ1800m 10- 6- 7- 8/31 32.3% 51.6% 74.2% 75% 97%
ダ1900m 2- 0- 0- 3/ 5 40.0% 40.0% 40.0% 72% 46%
ダ2000m 2- 1- 1- 1/ 5 40.0% 60.0% 80.0% 132% 106%

2017/2/26 阪神11R 阪急杯(G3) 1着 2番 トーキングドラム

表4は重賞における1番人気馬の距離別成績。勝率・連対率・複勝率はそれぞれの距離における1番人気馬の信頼度といえるだろう。当たり前ではあるが、1番人気の信頼度が低いほど波乱となる確率は高まる。

表の水色で強調したのは信頼度が低い距離を示したもので、レース数が多い中では芝1400m重賞における連対率・複勝率が他の距離に比べて明らかに低い。冒頭でも挙げた阪急杯も芝1400m重賞。前走阪神カップを勝利したシュウジが単勝1.6倍と断然の1番人気に推されていたが、8着に敗退。結果として7番人気トーキングドラムが勝利し、2着に4番人気ヒルノデイバロー、3着には最低人気のナガラオリオンが激走して馬連1万3090円、3連単にいたっては248万3180円の大波乱となった。表2の距離別出現率と合わせても、芝1400m重賞は波乱が起きやすいといえる。

なお、芝3200mは春の天皇賞、ダート1200mはカペラSを表している。特に春の天皇賞ではオルフェーヴル、ゴールドシップ、キズナといった中距離で特に強さを発揮した実力馬が馬券圏外に敗れているのは覚えておきたい。

■表5 馬連万馬券の重賞での騎手別成績(2012年〜2017年2月26日)

騎手 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
M.デムーロ 7- 2- 3- 8/20 35.0% 45.0% 60.0% 614% 207%
田辺裕信 9- 2- 3-27/41 22.0% 26.8% 34.1% 1184% 273%
秋山真一郎 2- 5- 1-23/31 6.5% 22.6% 25.8% 37% 380%
浜中俊 4- 7- 4-41/56 7.1% 19.6% 26.8% 73% 111%
横山典弘 3- 5- 3-32/43 7.0% 18.6% 25.6% 78% 126%
ルメール 1- 4- 1-21/27 3.7% 18.5% 22.2% 50% 85%
柴山雄一 1- 4- 0-22/27 3.7% 18.5% 18.5% 11% 199%
松岡正海 4- 2- 2-25/33 12.1% 18.2% 24.2% 418% 165%
藤岡康太 4- 2- 1-26/33 12.1% 18.2% 21.2% 210% 90%
北村友一 3- 1- 1-17/22 13.6% 18.2% 22.7% 1062% 380%
※連対率18.0%以上

表5は馬連万馬券となった重賞での騎手別成績。この表では単勝回収率・複勝回収率も合わせてみることで波乱の主役となった騎手を読み取ることができる。まさにM.デムーロ騎手、田辺騎手がツートップ。両者の共通点としては戦略性が高いゆえに、勝率・単勝回収率が非常に高いということだ。代表例では、デムーロ騎手は一昨年のチャンピオンズCにおけるサンビスタ(12番人気)、田辺騎手は14年フェブラリーSにおけるコパノリッキー(16番人気)が挙げられる。この両騎手は重賞で人気薄でも一発を狙っており、その通り決まったときに結果として万馬券になっているということだろう。

他ではベテラン横山典弘騎手の戦略性が今年は特に目立つが、中堅どころでは松岡騎手・北村友一騎手も波乱の主役になりやすい騎手として挙げておきたい。

■表6 馬連万馬券重賞で10番人気以下で激走した注目厩舎(2012年〜2017年2月26日)

調教師 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収値
角居勝彦 1- 3- 0- 4/ 8 12.5% 50.0% 50.0% 830% 458%
斎藤誠 1- 3- 0- 2/ 6 16.7% 66.7% 66.7% 1045% 943%
友道康夫 1- 2- 0- 5/ 8 12.5% 37.5% 37.5% 285% 391%
須貝尚介 1- 1- 3- 6/11 9.1% 18.2% 45.5% 494% 467%

2015/12/6 中京11R チャンピオンズカップ(G1) 1着 4番 サンビスタ

最後に表6は馬連万馬券となった重賞において10番人気以下で激走した穴馬の注目厩舎をピックアップしてみた。角居厩舎といえば、表5のデムーロ騎手とのコンビで勝利した一昨年のチャンピオンズCにおけるサンビスタ。他にも一昨年の宝塚記念におけるデニムアンドルビー(10番人気)など特に牝馬の人気薄での好走が目立つ。

他にも斎藤誠厩舎では田辺騎手とのコンビで勝利した一昨年の京成杯オータムハンデのフラアンジェリコ(13番人気)。連対した4回中3回は中山芝マイル重賞だった。また、友道厩舎は昨年のエリザベス女王杯における2着シングウィズジョイ(12番人気)、須貝厩舎は昨年の福島牝馬Sで逃げて3着に粘ったオツウ(13番人気)らが挙げられる。

上記の4厩舎は重賞での人気上位馬もさることながら、人気薄の伏兵でも激走させる仕上げの高さを持っている。これらの厩舎力の高さはぜひとも頭に入れておきたい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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