第1082回 もうひとつのフェブラリーS前哨戦、根岸Sを展望する|競馬情報ならJRA-VAN

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第1082回 もうひとつのフェブラリーS前哨戦、根岸Sを展望する

2017/1/26(木)

今回はフェブラリーSの前哨戦となる根岸Sのデータを調べてみたい。昨年の勝ち馬モーニンは、このレースで重賞制覇を飾った勢いもそのままに本番も制し、G1馬に上り詰めている。今年、それに続くためには、まずはこのレースを勝つことが最優先となる。その座にもっとも近いのはどの馬か、過去10年のデータから占ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 3-  3-  0-  4/ 10 30.0% 60.0% 60.0% 81% 79%
2番人気 1-  1-  0-  8/ 10 10.0% 20.0% 20.0% 36% 32%
3番人気 0-  1-  1-  8/ 10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 38%
4番人気 3-  0-  1-  6/ 10 30.0% 30.0% 40.0% 240% 115%
5番人気 1-  2-  2-  5/ 10 10.0% 30.0% 50.0% 128% 182%
6番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 28%
7番人気 0-  0-  1-  9/ 10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 41%
8番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 49%
9番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 75%
10番人気〜 2-  0-  5- 63/ 70 2.9% 2.9% 10.0% 145% 88%

表1は人気別成績。1番人気の数字は水準級だが、2、3番人気はいずれも複勝率20.0%にとどまっており、いい成績とはいえない。その代わりに、というのも変な話ではあるが、4、5番人気が好調で、これが2、3番人気を食った格好になっている。その下に目を向けると、6〜9番人気の好走率が落ちるのは仕方ないとしても、回収率もイマイチで食指は動かない。むしろ、10番人気以下から7頭が3着以内に入っており、6〜9番人気と同等の複勝率を残している点に注目すべきだろう。穴を狙うのであれば、思い切った人気薄を抜擢してみる価値はある。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
4歳 2-  1-  1- 13/ 17 11.8% 17.6% 23.5% 282% 89%
5歳 3-  5-  2- 23/ 33 9.1% 24.2% 30.3% 70% 88%
6歳 4-  3-  1- 35/ 43 9.3% 16.3% 18.6% 165% 60%
7歳 1-  0-  1- 27/ 29 3.4% 3.4% 6.9% 25% 42%
8歳 0-  1-  4- 16/ 21 0.0% 4.8% 23.8% 0% 166%
9歳〜 0- 0- 1-16/17 0.0% 0.0% 5.9% 0% 51%

表2は年齢別成績。出走数は少ないものの勝率がもっとも高い4歳か、3着内が10回と最多で連対率と複勝率が最高の5歳が優勢で、次いで6歳といった傾向が出ている。基本的には年齢を重ねていない馬のほうが有利といえそうだ。ただし、一般的にはかなり高齢の部類に入る8歳にも5回の馬券絡みがあり、複勝回収率166%と穴をあけている様子が伺える。さすがに9歳以上は3着1回のみと苦しいようだが、高齢馬にも注意したいところではある。

■表3 出走間隔別成績

出走間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
連闘 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
中1週 0-  3-  1- 10/ 14 0.0% 21.4% 28.6% 0% 101%
中2週 1-  1-  1- 25/ 28 3.6% 7.1% 10.7% 199% 73%
中3週 0-  1-  2- 16/ 19 0.0% 5.3% 15.8% 0% 75%
中4〜8週 3-  5-  4- 57/ 69 4.3% 11.6% 17.4% 37% 64%
中9週〜 6- 0- 2-19/27 22.2% 22.2% 29.6% 253% 120%

表3は前走からの出走間隔別成績。なんといっても注目すべきは、中9週以上の馬が過去10年で6勝と好成績を挙げていることである。ただし、中1週が複勝率28.6%、複勝回収率101%、中2週も単勝回収率199%と、詰まった出走間隔で出走した場合にも高い数値が残っている。興味深い傾向ではあるが、馬券の面では厄介というのが正直なところで、十分に気をつけたい。

■表4 前走クラス別成績

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1600万下 0-  1-  1- 10/ 12 0.0% 8.3% 16.7% 0% 45%
オープン特別 3-  6-  3- 56/ 68 4.4% 13.2% 17.6% 100% 68%
G3 6-  2-  3- 32/ 43 14.0% 18.6% 25.6% 185% 120%
G2 0-  0-  0-  3/  3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G1 1-  1-  1-  7/ 10 10.0% 20.0% 30.0% 25% 96%

表4は前走クラス別成績で、前走で地方交流重賞に出走した馬も含んでいる。根岸Sで主力を構成するのは前走オープン特別出走馬と前走G3出走馬で、勝率〜複勝回収率の5項目すべてで後者の数値が上回っている。この両者では、やはり重賞のG3に出走していた馬のほうが有利とみるのが妥当だ。前走で1600万下に出走していた馬もノーチャンスではないが、勝ち馬は出ておらず、好走率もオープン特別組より落ちる。前走G1出走馬は、その前走のG1で9着以内に入っていれば【1.1.1.4】、複勝率42.9%、複勝回収率137%とまずまず信頼できる。

■表5 前走競馬場別成績

前走競馬場 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
札幌 1-  0-  0-  0/  1 100.0% 100.0% 100.0% 700% 260%
函館 0-  0-  0-  0/  0          
福島 0-  0-  0-  1/  1 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
新潟 0-  0-  0-  0/  0          
東京 4-  0-  2- 10/ 16 25.0% 25.0% 37.5% 97% 133%
中山 1-  4-  3- 53/ 61 1.6% 8.2% 13.1% 5% 60%
中京 0-  1-  1-  4/  6 0.0% 16.7% 33.3% 0% 138%
京都 1-  2-  1- 16/ 20 5.0% 15.0% 20.0% 279% 95%
阪神 3-  3-  1- 25/ 32 9.4% 18.8% 21.9% 213% 76%
小倉 0-  0-  0-  0/  0          
地方 0-  0-  2- 21/ 23 0.0% 0.0% 8.7% 0% 56%

表5は前走競馬場別成績で、なかなか面白い傾向が出ている。開催時期を考慮すると、前走で中山に出走していた馬が多くなるのは当然だが、その成績は振るわない。むしろ、前走が東京だった馬のほうが明らかに優秀。つまり、前年秋の東京に出走したあと、12月から1月にかけての中山開催には出走せず、ここまで待機していた馬がいれば狙ってみる価値がありそうだ。また、前走で関西圏の阪神、京都、中京に出走していた馬も安定して走っており、こちらも該当馬がいればしっかりとマークしたい。前走で地方のレースに出走していた馬は連対例がなく、3着が2回あるのみ。意外なほど苦戦の傾向が出ている。

■表6 前走距離と比較した成績

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
同距離 3-  5-  4- 49/ 61 4.9% 13.1% 19.7% 111% 77%
今回延長 1-  4-  2- 52/ 59 1.7% 8.5% 11.9% 6% 47%
今回短縮 6-  1-  4- 28/ 39 15.4% 17.9% 28.2% 201% 131%

表6は、前走と同距離となる馬、前走より距離延長となる馬、距離短縮となる馬の成績を比較したもの。これもわかりやすい傾向が出ており、前走より距離短縮となる馬の成績が明らかにいい。逆に、前走より距離延長となる馬は苦戦の傾向が強いので、せめて前走でも同距離(1400m)に出走していた馬を狙いたい。

■表7 前年武蔵野S出走馬の成績

武蔵野S結果 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全馬 5- 4- 6-30/45 11.1% 20.0% 33.3% 55% 136%
1〜3着 3- 4- 0- 8/15 20.0% 46.7% 46.7% 54% 65%
4着〜 2- 0- 6-22/30 6.7% 6.7% 26.7% 56% 172%

表7は、前年の武蔵野S(東京ダート1600m)に出走していた馬が、このレースに出てきた場合の成績を示したもの。まず、武蔵野Sで1〜3着に入っていた馬が出てきた場合、回収率はイマイチながら、2回に1回近く連対を果たしており、軸馬として信頼できそうだ。4着以下だった場合は好走率こそ落ちるものの、複勝回収率172%で穴馬としての魅力がある。

仮に前走が武蔵野Sとした場合、表5の項で確認した前走で東京に出走した馬、表6の項で確認した前走より距離短縮の馬という、好結果を残しているパターンにいずれも合致することになる。表7のデータは前走武蔵野S出走馬だけでなく、武蔵野Sのあとに出走した馬も含まれるとはいえ、そうしたことを考慮すれば、前年の武蔵野Sに出走していた馬が好成績というのは納得できるところである。

■表8 前年カペラS出走馬の成績

カペラS結果 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
全馬 1- 1- 2-37/41 2.4% 4.9% 9.8% 8% 48%
1〜3着 1- 1- 1-12/15 6.7% 13.3% 20.0% 24% 70%
4着〜 0- 0- 1-25/26 0.0% 0.0% 3.8% 0% 35%

表8は、前年のカペラS(中山ダート1200m)に出走していた馬が、このレースに出てきた場合の成績を示したもの。前項の表7と比較してほしいが、前年のカペラSに出走していた馬は不振傾向があり、1〜3着に入っていた馬でさえ、武蔵野Sで4着以下だった馬の複勝率に及ばない。表5の項で前走中山出走馬、表6の項で前走より距離延長となる馬はいずれも不振と述べたが、仮に前走がカペラSだとそのどちらにも合致してしまう。そう考えると、前年のカペラSに出走していた馬の苦戦も頷けるところである。

【結論】

2016/10/10 東京11R グリーンチャンネルカップ 1着 3番 カフジテイク

今年の登録馬で、昨年の武蔵野Sに出走していたのは5頭。そのうち、最先着したのが3着だったカフジテイクである。武蔵野SのあとはG1のチャンピオンズCに出走して4着に健闘。前走G1で9着以内なら信頼できることは表4の項で述べた通りで、5歳馬であること、前走が関西圏であること、前走より距離短縮となることと、今回は好材料が揃っている。初重賞勝制覇のチャンスがいよいよ訪れたか。

武蔵野S4着のキングズガードは、それ以来で中10週での出走となるが、出走間隔が開くことはむしろ好材料で、この馬も有力視できる1頭だ。ほかに武蔵野Sに出走していた馬では、思わぬ激走の多い8歳のブライトラインも3着の穴候補に押さえておきたい。

2016/9/10 阪神11R エニフステークス 1着 11番 キングズガード

ベストマッチョラストダンサーは、いずれも好走率の高い中9週以上で、前走が東京という共通項がある。その前走ではいずれも東京ダート1400mのレースを勝っているが、前者は1600万下、後者はオープン特別なので、ここでは後者に分がある。ただし、年齢的には6歳のラストダンサーより、4歳のベストマッチョのほうが強調できる。総合的に見て互角といったところか。あとは、前走で関西圏のレースを走っていたエイシンバッケンブルミラコロまで。

実績上位のベストウォーリアは前走が地方交流重賞、コーリンベリーは前走がカペラS、ニシケンモノノフとノボバカラは前走が地方交流重賞かつ前々走がカペラS。いずれもローテーションがあまり歓迎できず、今回のデータからは思い切って評価を下げてみたい。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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