第1081回 変則日程に出走した馬の次走を考える|競馬情報ならJRA-VAN

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第1081回 変則日程に出走した馬の次走を考える

2017/1/23(月)

先日、降雪のため中止となった1月15日の中京開催が16日に、京都開催が17日に代替競馬として行なわれた。本来の日程から2日遅れて行なわれた日経新春杯を制したミッキーロケットを筆頭に、急遽の日程変更にもかかわらずレースに出走した馬たちには拍手を送りつつ、反面、次走へのダメージが残らないかは気になるところだ。そこで今回は、「変則日程のレースに出走した馬の次走」についてのデータを調べてみたい。集計期間は2012年1月5日〜17年1月17日。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 「変則日程」出走馬の次走成績

着別度数 条件 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
変則日程の次走 全体 625- 634- 618-6494/8371 7.5% 15.0% 22.4% 83% 78%
266- 254- 246-2744/3510 7.6% 14.8% 21.8% 78% 79%
ダート 330- 363- 342-3541/4576 7.2% 15.1% 22.6% 88% 76%
障害 29-  17-  30- 209/ 285 10.2% 16.1% 26.7% 55% 88%
集計期間内すべて 全体 17430- 17428- 17430-199432/251720 6.9% 13.8% 20.8% 73% 74%
8398-  8395-  8402- 95888/121083 6.9% 13.9% 20.8% 73% 74%
ダート 8383-  8384-  8379- 97395/122541 6.8% 13.7% 20.5% 73% 75%
障害 649-   649-   649-  6149/  8096 8.0% 16.0% 24.0% 77% 80%

2017/1/17 京都11R 日経新春杯(G2) 1着 5番 ミッキーロケット

データを見ていく前に、変則日程の定義について触れておきたい。通常、中央競馬は毎週末の土日に開催される。そこで今回は「土日以外に行なわれたすべてのレース」を変則日程とみなし、集計の対象とした。はじめにこの点をご確認いただきたい。

表1は「変則日程に出走した馬の次走」と「同じ集計期間における全レース=標準的な成績」についての成績をそれぞれ示したものである。意外なことに、変則日程に出走した馬の次走のほうが、あらゆる項目で標準を上回る成績を残していることがわかった。

土日以外に行なわれる変則日程では、調教のスケジュールも変則的になる。そのためレース後の反動が出やすく、次走にも影響が出るのではないかと考えたことが今回のテーマを取り上げた発端だったのだが、データを見る限りでは杞憂にすぎなかったようだ。もちろん、個々の馬で反動が出ることはあるだろうし、先日のような突発的な延期は別に考えるべきかもしれないが、一般論としては変則日程を走った反動はあまり考えなくてもいいのではないか。

■表2 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 187- 113-  72- 250/ 622 30.1% 48.2% 59.8% 74% 79%
2番人気 122- 121-  85- 290/ 618 19.7% 39.3% 53.1% 84% 88%
3番人気 87- 104-  90- 355/ 636 13.7% 30.0% 44.2% 86% 90%
4番人気 72-  69-  73- 373/ 587 12.3% 24.0% 36.5% 99% 90%
5番人気 44-  54-  71- 448/ 617 7.1% 15.9% 27.4% 83% 83%
6番人気 25-  57-  50- 460/ 592 4.2% 13.9% 22.3% 61% 81%
7番人気 26-  28-  51- 447/ 552 4.7% 9.8% 19.0% 95% 88%
8番人気 27-  27-  38- 455/ 547 4.9% 9.9% 16.8% 152% 104%
9番人気 9-  15-  29- 506/ 559 1.6% 4.3% 9.5% 57% 69%
10番人気〜 26-  46-  59-2910/3041 0.9% 2.4% 4.3% 74% 64%

表2は人気別成績。表1の項で確認した通り、そもそも該当馬の成績が標準以上ということもあり、総じてどの人気も優秀な数字が残っている。ただし、回収率の観点からは1番人気よりも2〜5番人気のほうが狙い目といえる。また、6番人気こそ単勝回収率61%どまりだが、7、8番人気も回収率が高く、穴馬の成績も侮れない。

■表3 前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1番人気 129-  81-  69- 329/ 608 21.2% 34.5% 45.9% 99% 82%
前走2番人気 82-  81-  76- 361/ 600 13.7% 27.2% 39.8% 73% 78%
前走3番人気 74-  87-  52- 384/ 597 12.4% 27.0% 35.7% 109% 81%
前走4番人気 63-  51-  54- 428/ 596 10.6% 19.1% 28.2% 69% 69%
前走5番人気 55-  54-  60- 429/ 598 9.2% 18.2% 28.3% 87% 78%
前走6〜9番人気 152- 176- 182-1824/2334 6.5% 14.1% 21.9% 89% 87%
前走10番人気〜 70- 104- 125-2739/3038 2.3% 5.7% 9.8% 73% 70%

表3は前走人気別成績。つまり、変則日程で出走したレースの人気に応じた傾向を見たもので、こちらは前走1番人気の単勝回収率が99%と高い。変則日程のレースで1番人気に推されていた馬は、その次走で狙ってみる価値がありそうだ。ちなみに、その次走で4〜8番人気だった場合は【20.11.17.100】、勝率13.5%、複勝率32.4%、単勝回収率147%、複勝回収値100%と優秀な成績を残しており、「変則日程のレースで1番人気→次走で人気落ち」のパターンは要注意といえそうだ。重賞での好走例には、2016年ダイヤモンドSのトゥインクルがある。同馬は変則日程の万葉S(火曜)で1番人気5着に敗れて人気を落とすことになったが、その次走のダイヤモンドS(土曜)で4番人気1着と逆襲に成功した。

■表4 前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 70-  56-  52- 439/ 617 11.3% 20.4% 28.8% 76% 75%
前走2着 135-  94-  74- 317/ 620 21.8% 36.9% 48.9% 76% 76%
前走3着 85-  92-  75- 361/ 613 13.9% 28.9% 41.1% 79% 84%
前走4着 70-  63-  68- 407/ 608 11.5% 21.9% 33.1% 84% 83%
前走5着 45-  55-  71- 442/ 613 7.3% 16.3% 27.9% 51% 75%
前走6〜9着 137- 159- 163-1866/2325 5.9% 12.7% 19.7% 111% 84%
前走10着〜 83- 114- 114-2634/2945 2.8% 6.7% 10.6% 71% 71%

2016/2/20 東京11R ダイヤモンドステークス(G3) 1着 10番 トゥインクル

表4は前走着順別成績。注目したいのは、前走1〜3着馬より、前走4着馬や前走6〜9着馬のほうが高い回収率を記録しているところ。このデータを見ると、変則日程のレースに出走した馬が次走で標準以上の成績を残しているのは、凡走した馬が巻き返しに成功しているからと考えることもできるのではないか。前走1〜3着馬の成績も水準レベルにあるので軽視はできないが、前述したトゥインクルのように、馬券的には変則日程で凡走した馬を狙ってみると面白そうだ。


■表5 前走着順別成績

間隔 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
連闘 12-  18-  14- 180/ 224 5.4% 13.4% 19.6% 41% 82%
中1週 104- 100- 107- 985/1296 8.0% 15.7% 24.0% 94% 80%
中2週 165- 178- 160-1402/1905 8.7% 18.0% 26.4% 94% 86%
中3週 103- 100- 102- 826/1131 9.1% 17.9% 27.0% 100% 77%
中4〜8週 147- 141- 135-1740/2163 6.8% 13.3% 19.6% 74% 76%
中9〜24週 83-  86-  86-1160/1415 5.9% 11.9% 18.0% 69% 71%
中25週以上 11-  11-  14- 201/ 237 4.6% 9.3% 15.2% 39% 57%

表5は出走間隔別成績。さすがに連闘となると厳しいようだが、じっくり中4週以上の間隔をあけるより、中1〜3週の詰めた間隔で次走を使ったほうが好走率、回収率ともに高い点は注目に値する。意外な印象もあるが、変則日程のレースに出走した馬は、あまり間隔をあけずに次走へと出てきたほうが好成績を残していることを確認しておきたい。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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