第1067回 暮れの開催では最後となる金鯱賞を分析する|競馬情報ならJRA-VAN

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第1067回 暮れの開催では最後となる金鯱賞を分析する

2016/11/28(月)

来年から大阪杯がG1に昇格することにともない、その前哨戦として金鯱賞は3月へ移動することになった。12年に、従来の5月末からこの時期に移動してわずか5年。「12月の金鯱賞」は今年が最後になる。そこで月曜掲載分の今回は、その金鯱賞過去4回の傾向を探ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 単勝オッズ別成績

単オッズ 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
3.0〜3.9 1-1-0-2/4 25.0% 50.0% 50.0% 95% 72%
4.0〜4.9 0-0-1-3/4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 42%
5.0〜6.9 1-0-1-3/5 20.0% 20.0% 40.0% 132% 88%
7.0〜9.9 2-2-1-5/10 20.0% 40.0% 50.0% 122% 122%
10.0〜14.9 0-0-1-5/6 0.0% 0.0% 16.7% 0% 60%
15.0〜 0-1-0-25/26 0.0% 3.8% 3.8% 0% 23%

2015/12/5 中京11R 金鯱賞(G2) 1着 10番 ミトラ (単勝5番人気・9.0倍)

過去4回、1〜3着馬の人気順を見てみると、12年6→8→4番人気、13年3→6→8番人気、14年1→4→2番人気、15年5→1→4番人気。12、13年はともに6、8番人気が好走した一方で、ここ2年は5番人気以内での決着だ。「好走馬は8番人気以内」「4番人気が3回絡んでいる」ことくらいはわかるが、今ひとつつかみ所がない感もある。 そこで参考にしたいのは、人気別よりも単勝オッズ別の成績だ(表1)。好走馬は単勝10倍未満が中心で、10.0〜14.9倍の3着1頭も11.0倍(13年8番人気のウインバリアシオン)のため、好走馬12頭中11頭は単勝11倍以下の人気馬だったことになる。なお、単勝1番人気の最低オッズは13年メイショウナルトの3.4倍と、毎年人気は割れ気味になっている。

■表2 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 8番人気以内 同複勝率
3歳 0-2-0-5/7 0.0% 28.6% 28.6% 0% 132% 0-2-0-5/7 28.6%
4歳 2-1-1-6/10 20.0% 30.0% 40.0% 111% 80% 2-1-1-3/7 57.1%
5歳 1-0-3-12/16 6.3% 6.3% 25.0% 41% 62% 1-0-3-5/9 44.4%
6歳 0-1-0-12/13 0.0% 7.7% 7.7% 0% 11% 0-1-0-4/5 20.0%
7歳以上 1-0-0-8/9 11.1% 11.1% 11.1% 100% 24% 1-0-0-3/4 25.0%

年齢別成績では4歳馬が連対率30.0%の好成績。3歳馬も同28.6%を記録しており、出走があれば要注意。また、5歳馬は全馬の合計で見てしまうと今ひとつになるが、8番人気以内の複勝率なら4歳馬と互角のため、軽視はできない。6歳以上は劣勢だ。

■表3 枠番・脚質別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 〜4番人気 5番人気〜
1枠 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 30% 0-1-0-2 0-0-0-2
2枠 1-0-1-3/5 20.0% 20.0% 40.0% 76% 74% 1-0-1-0 0-0-0-3
3枠 0-0-2-4/6 0.0% 0.0% 33.3% 0% 88% 0-0-1-1 0-0-1-3
4枠 0-0-0-6/6 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-0 0-0-0-6
5枠 1-0-1-6/8 12.5% 12.5% 25.0% 91% 57% 0-0-1-1 1-0-0-5
6枠 0-1-0-7/8 0.0% 12.5% 12.5% 0% 25% 0-1-0-3 0-0-0-4
7枠 2-1-0-5/8 25.0% 37.5% 37.5% 195% 135% 1-0-0-2 1-1-0-3
8枠 0-1-0-8/9 0.0% 11.1% 11.1% 0% 34% 0-0-0-0 0-1-0-8
逃げ 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-2 0-0-0-2
先行 1-2-0-11/14 7.1% 21.4% 21.4% 47% 50% 1-1-0-1 0-1-0-10
中団 3-2-3-16/24 12.5% 20.8% 33.3% 83% 91% 1-1-2-2 2-1-1-14
後方 0-0-1-12/13 0.0% 0.0% 7.7% 0% 15% 0-0-1-4 0-0-0-8
※脚質はTARGET frontier JVによる分類

枠番別の成績では、3、4枠からの連対馬が皆無だが、これは対象が4年分しかない影響もあるだろう。全体とてしては、内ら外まで好走馬が出ている。ただ、表の右に記したように、1〜4枠を引いた5番人気以下の馬は計【0.0.1.14】と連対なし。上位人気馬なら気にする必要はないが、4番人気以下の馬を狙う際には5〜8枠を優先して拾いたい。また、脚質は「中団」に分類された馬が好走馬12頭中8頭を占め、複勝率も33.3%と高い。開幕週のレースではあるが、直線が長くなった新・中京コースで差し馬が多く好走していることがわかる。ただ、あまり後方に置かれると苦戦必至だ。

■表4 レース間隔、休養明け消化レース数別成績

間隔等 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
中1週以下 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
中2週 1-0-1-11/13 7.7% 7.7% 15.4% 69% 32%
中3週 1-0-1-6/8 12.5% 12.5% 25.0% 91% 61%
中4〜8週 1-3-1-11/16 6.3% 25.0% 31.3% 23% 80%
中9〜24週 1-1-0-7/9 11.1% 22.2% 22.2% 73% 61%
半年以上 0-0-1-4/5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 72%
2戦目 0-0-0-11/11 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
3戦目 1-1-3-14/19 5.3% 10.5% 26.3% 47% 75%
4戦目 1-2-0-2/5 20.0% 60.0% 60.0% 76% 98%
5戦目 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 365% 130%
6戦目〜 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

続いて表4は、レース間隔と、休養明けレース数別の成績。レース間隔は中1週以下に詰まっていなければ問題なさそうで、13年には前年の宝塚記念以来1年5カ月ぶりだったウインバリアシオンが3着に食い込んでいる。一方、休養明けレース数では、休養明け2戦目だった馬や、6戦目以降だった馬は好走なし。叩き2戦目では昨年、アルゼンチン共和国杯(ダービー以来)で3着に好走したレーヴミストラルが2番人気で出走したが、8着に敗退した。また、6戦目以降の馬では、13年の1番人気・メイショウナルトが8戦目で14着と大敗を喫している。

■表5 前走クラス・レース別成績

前走クラス・レース 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1600万下 0-1-0-4/5 0.0% 20.0% 20.0% 0% 124%
OPEN特別 1-0-1-7/9 11.1% 11.1% 22.2% 73% 48%
G3 1-1-0-6/8 12.5% 25.0% 25.0% 112% 66%
G2 2-0-2-10/14 14.3% 14.3% 28.6% 79% 57%
G1 0-2-1-16/19 0.0% 10.5% 15.8% 0% 37%
アルゼンチン共和国杯 1-0-1-6/8 12.5% 12.5% 25.0% 91% 61%
福島記念 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 300% 73%
京都大賞典 1-0-0-1/2 50.0% 50.0% 50.0% 190% 70%
札幌日経OP 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 660% 240%
天皇賞(秋) 0-2-0-8/10 0.0% 20.0% 20.0% 0% 35%
小倉記念 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 310%
甲斐路S 0-1-0-0/1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 620%
アンドロメダS 0-0-1-7/8 0.0% 0.0% 12.5% 0% 25%
宝塚記念 0-0-1-1/2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 180%
毎日王冠 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 170%

前走クラス別の成績では、1600万からG1まで好走馬出ている。ただ、注目を集めがちなG1組は【0.2.1.16】と好走すれども勝利はないため、前走の格だけを見て過信してしまうのは避けたい。1600万組の好走2頭は、1800〜2000m戦を3番人気以内で勝ち上がった馬だった。また、前走レース別で複数の好走馬を出すのは、アルゼンチン共和国杯と天皇賞(秋)の2レースのみ。この両レースは出走数も多く、好走確率が高いわけではない。

■表6 前走着順・人気別成績

前走 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 〜4番人気 5番人気〜
1〜5着 3-2-4-9/18 16.7% 27.8% 50.0% 111% 139% 1-0-3-3 2-2-1-6
6〜9着 1-2-0-14/17 5.9% 17.6% 17.6% 38% 34% 1-2-0-3 0-0-0-11
10着〜 0-0-0-20/20 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-3 0-0-0-17
1〜5人 4-3-2-14/23 17.4% 30.4% 39.1% 116% 108% 2-1-1-6 2-2-1-8
6〜9人 0-0-2-15/17 0.0% 0.0% 11.8% 0% 23% 0-0-2-1 0-0-0-14
10人〜 0-1-0-14/15 0.0% 6.7% 6.7% 0% 13% 0-1-0-2 0-0-0-12

前走に関してはあまりレースを気にせず、単純に前走人気・前走着順で判断したほうが良さそうだ(表6)。表の右に記したように、今回4番人気以内の馬であれば、前走人気・前走着順は不問だ。しかし、今回5番人気以下の馬なら、前走で5番人気以内かつ5着以内だったことが好走の条件。逆に言えば、前走で凡走したことによって人気を落としたような馬は買えない、ということになる。

■表7 前走5番人気以内かつ5着以内だった出走馬

馬名 人気 着順 前走 人気 着順
12 オーシャンブルー 6 1 アルゼンチン共和国杯 5 5
ダイワマッジョーレ 8 2 甲斐路S 2 1
アドマイヤラクティ 4 3 アンドロメダS 2 3
サトノギャラント 1 6 ノベンバーS 1 1
ダノンバラード 2 8 アンドロメダS 1 1
エアソミュール 5 12 比叡S 1 1
13 ラブリーデイ 6 2 小倉記念 5 2
ウインバリアシオン 8 3 宝塚記念 3 4
シャドウバンガード 9 7 ウェルカムS 2 2
14 ラストインパクト 1 1 京都大賞典 3 1
15 ミトラ 5 1 福島記念 1 2
レーヴミストラル 2 8 アルゼンチン共和国杯 3 3

2014/12/6 中京11R 金鯱賞(G2) 1着 4番 ラストインパクト

表7は、その「前走5番人気以内かつ5着以内」だった馬の一覧である。合計で【3.2.2.5】複勝率58.3%、単複の回収率も167%、175%となるため、今回の人気に関わらずこのタイプは「買い」と考えてもいいだろう。表にあるように、12年は6頭と該当馬も多かったが、1〜3着を独占。また、13年以降は6頭中4頭が馬券に絡んでいる。着外に敗退した13年のシャドウバンガードは前年の夏から休みなし。そして昨年のレーヴミストラルは前述のように休養明け2戦目で、いずれも表4で好走馬がいない臨戦過程だった。

以上、有馬記念のステップレースとしては今年が最後になる金鯱賞を探ってみた。わずか4回だけの傾向だが、はっきりと傾向が出ているデータも多かった。日曜に発表された登録馬を見ると、過去4年【0.0.0.20】だった前走2桁着順馬(表6)が14頭中8頭を占めている。この前走10着以下の馬は昨年こそ2頭だけだったが、12〜14年は5〜7頭が出走して着外に終わっているため、たとえ該当馬が多くても狙いづらい。中心は残る6頭で出走してきた馬から、年齢や枠順、当日の人気・単勝オッズなどを踏まえて選びたい。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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