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第1065回 今年最後の芝1200m重賞・京阪杯を展望する

2016/11/21(月)

今週土曜に行なわれるのはスプリント重賞の京阪杯。昨年2着に入ったビッグアーサーが、わずか4カ月後にはG1馬に上り詰めたのはご存知のことだろう。今年もスター候補生が現れるのか、それとも古豪が存在感を示すのか。過去10年の結果からレース傾向を調べてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1番人気 2-  2-  0-  6/ 10 20.0% 40.0% 40.0% 34% 55%
2番人気 1-  0-  3-  6/ 10 10.0% 10.0% 40.0% 74% 86%
3番人気 0-  4-  0-  6/ 10 0.0% 40.0% 40.0% 0% 93%
4番人気 3-  1-  0-  6/ 10 30.0% 40.0% 40.0% 316% 103%
5番人気 1-  0-  3-  6/ 10 10.0% 10.0% 40.0% 113% 143%
6番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
7番人気 2-  0-  0-  8/ 10 20.0% 20.0% 20.0% 331% 103%
8番人気 0-  1-  0-  9/ 10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 72%
9番人気 0-  0-  0- 10/ 10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
10番人気〜 1-  2-  4- 74/ 81 1.2% 3.7% 8.6% 42% 111%

表1は人気別成績。目を引くのが、1〜5番人気の複勝率がすべて40.0%という点で、勝率と連対率も決定的な差は出ていない。5番人気までに収まっていれば互角と考えてよさそうで、回収率を考慮すれば4、5番人気が狙い目といえる。6番人気以下になると好走率は下がるものの、7番人気が2勝、10番人気も1勝など好走例は少なくない。軸馬を決める場合は1〜5番人気から選ぶのが無難だが、6番人気以下のダークホースにもしっかりと注意を払いたい。

■表2 枠番別成績

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1枠 1- 2- 0-15/18 5.6% 16.7% 16.7% 189% 121%
2枠 4- 1- 0-15/20 20.0% 25.0% 25.0% 197% 67%
3枠 2- 1- 3-14/20 10.0% 15.0% 30.0% 85% 133%
4枠 1- 2- 1-16/20 5.0% 15.0% 20.0% 56% 109%
5枠 1- 0- 3-16/20 5.0% 5.0% 20.0% 9% 137%
6枠 0- 2- 1-17/20 0.0% 10.0% 15.0% 0% 115%
7枠 1- 0- 2-23/26 3.8% 3.8% 11.5% 66% 35%
8枠 0- 2- 0-25/27 0.0% 7.4% 7.4% 0% 45%

表2は枠番別成績。2枠が4勝、3枠が2勝を挙げており、1勝のみの1枠も単複の回収率は100%を優に上回っている。反面、7、8枠は好走率、回収率ともに低調で、内枠有利、外枠不利の傾向は明らかといえる。狙った馬がどの枠に入っているのか、枠のチェックは必須事項となっている。

■表3 年齢別成績

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
3歳 3-  2-  2- 26/ 33 9.1% 15.2% 21.2% 127% 72%
4歳 3-  4-  1- 28/ 36 8.3% 19.4% 22.2% 113% 93%
5歳 3-  4-  3- 33/ 43 7.0% 16.3% 23.3% 47% 112%
6歳 1-  0-  4- 30/ 35 2.9% 2.9% 14.3% 49% 141%
7歳以上 0-  0-  0- 24/ 24 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表3は年齢別成績で、3〜5歳の好走率はほぼ互角。ただし、3、4歳の単勝回収率がいずれも100%を超えている一方で、5歳の単勝回収率47%どまり。本命候補で迷った場合は3、4歳を上位にとったほうがいいかもしれない。6歳になると好走率が下がるものの、複勝回収率141%なので2、3着の激走に注意。7歳以上は、過去10年で好走例が見られない。

■表4 同年芝1200m1着実績の有無

実績 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1勝以上 9- 5- 5-68/87 10.3% 16.1% 21.8% 130% 101%
0勝 1- 5- 5-72/83 1.2% 7.2% 13.3% 8% 81%

表4は「同年に京阪杯と同じ芝1200mで1勝以上を挙げていた馬、0勝だった馬」の成績を比較したものである。大きな違いが表れているのが1着数で、同年に芝1200mで1勝以上を挙げていた馬が過去10年で9勝を占めている。同年芝1200m0勝馬であっても、2、3着に入るチャンスはあるが、1着となるとその差は歴然。予想において軸馬が勝ち切れるかどうかというのは重要なポイントだけに、重い印を打つ予定の馬に関しては同年に芝1200m1着の実績があるかどうかを確認しておきたいところだ。

■表5 前走クラス別成績(前走芝のみ)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
1600万下 3-  0-  0-  7/ 10 30.0% 30.0% 30.0% 296% 102%
オープン特別 4-  6-  5- 78/ 93 4.3% 10.8% 16.1% 60% 90%
G3 0-  0-  0- 11/ 11 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G2 2-  4-  4- 26/ 36 5.6% 16.7% 27.8% 91% 144%
G1 1-  0-  1- 15/ 17 5.9% 5.9% 11.8% 10% 51%

表5は前走クラス別成績(前走芝のみ)。前走オープン特別出走馬と前走G2出走馬は後述するので、ここではそれ以外の組について上から順に見ていこう。「前走1600万下組」は過去10年で3勝を挙げ、単勝回収率296%という要注意の存在。勝った3頭はすべて前走1着だった。一方、「前走G3組」は延べ11頭がすべて4着以下と厳しい成績に終わっている。そして意外なのが、「前走G1組」の苦戦だ。この組に該当する17頭中16頭は、前走でスプリンターズSに出走。1〜3番人気に推された馬も7頭(うち1番人気が5頭)を数えるのだが、その成績は【1.0.0.6】で、07年1着のサンアディユ以外は人気を裏切る結果となっている。このデータを見る限り、京阪杯ではG1帰りの馬を過信しないほうがいいかもしれない。

■表6 前走G2出走馬の前走着順別成績

前走着順 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1着 0- 0- 0- 0/ 0          
前走2着 0- 0- 1- 3/ 4 0.0% 0.0% 25.0% 0% 45%
前走3着 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 105%
前走4着 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 990%
前走5着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走6〜9着 2- 2- 2- 7/13 15.4% 30.8% 46.2% 253% 141%
前走10着〜 0- 0- 1-12/13 0.0% 0.0% 7.7% 0% 153%

表6は前走G2出走馬の前走着順別成績。該当する延べ36頭のうち、32頭が前走スワンS、残る4頭が前走セントウルSという内訳なので、実質的に前走スワンS組と考えてもいいかもしれない。この組の場合、前走でひとケタ着順(9着以内)に収まっていれば好走のチャンスが十分にあり、合算して【2.4.3.14】、勝率8.7%、複勝率39.1%、単勝回収率143%、複勝回収率140%という成績。しかも、前走5着以内だった場合が【0.2.1.7】なのに対して、前走6〜9着が【2.2.2.7】と、着順が悪い後者のほうが好成績を収めているのは見逃せないところで、該当馬がいれば積極的に狙ってみたいところだ。

■表7 前走オープン特別出走馬の前走人気別成績

前走人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回率 複回率
前走1番人気 2- 2- 1- 5/10 20.0% 40.0% 50.0% 357% 187%
前走2番人気 2- 0- 1- 6/ 9 22.2% 22.2% 33.3% 232% 120%
前走3番人気 0- 2- 1- 9/12 0.0% 16.7% 25.0% 0% 169%
前走4番人気 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走5番人気 0- 0- 0- 7/ 7 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
前走6〜9番人気 0- 2- 2-23/27 0.0% 7.4% 14.8% 0% 128%
前走10番人気〜 0- 0- 0-19/19 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

前走オープン特別出走馬に関しては、前走人気をチェックしたい。表7の通り、好走例は前走1〜3番人気と前走6〜9番人気に集中し、その間の前走4〜5番人気は不発という興味深い傾向が出ているからだ。まず、前走1〜3番人気だった馬の成績は、合算して【4.4.3.20】、勝率12.9%、複勝率35.5%、単勝回収率182%、複勝回収率160%。このパターンの該当馬は前走着順が悪くても巻き返すケースが少なからずあり、ゆえに人気が落ちて高い回収率につながっている。

もうひとつの好走パターンとなっている前走6〜9番人気のほうでは、好走した4頭はすべて前走1〜3着という共通点がある。この条件を満たせば【0.2.2.2】、複勝率66.7%、複勝回収率580%。勝ち切った馬こそいないが、2、3着に突っ込んで高配当を演出することがあるので、該当馬がいれば無視はしないほうがいいだろう。

【結論】

今年の京阪杯に登録があった22頭を「前走G2出走」「前走オープン特別出走」「前走1600万下出走」の3パターンに分けて、有力と思われる馬を探してみたい。

2016/4/10 中山11R 春雷ステークス 1着 4番 エイシンスパルタン

「前走G2出走」に関しては、その前走でひとケタ着順に収まっていることが重要で、5着以内より6〜9着のほうが好成績を収めているのがポイントだった。この点から浮上するのは、ペイシャフェリス(前走スワンS7着)、ティーハーフ(前走スワンS8着)の2頭なのだが、いずれも今年芝1200m1着がないのがネックとなる。本命視はしづらく、相手までにとどめておきたい。

そこで前走5着以内に目を転じると、エイシンスパルタン(前走スワンS3着)、アースソニック(前走セントウルS4着)の名前が挙げられる。ただし、アースソニックは今年芝1200m1着がなく、過去10年で好走例のない7歳馬とマイナス材料が重なった。その点、エイシンスパルタンには今年芝1200m1着があり、5歳馬なら許容範囲といえ、有力馬の一角とみるべきだろう。

2016/9/24 中山11R セプテンバーステークス 1着 12番 メラグラーナ

「前走オープン特別出走」の好走パターンは、「前走1〜3番人気」か「前走6〜9番人気から1〜3着」のふたつだった。前者に該当するのがクリスマスオウノミチで、両馬とも今年芝1200m1着がある5歳馬で問題なし。後者に該当するセカンドテーブルも今年芝1200m1着がある4歳馬で、しっかりとクリアしている。

「前走1600万下出走」の場合、前走1着は絶対条件。また、この組は勝率が高い反面、1着以外はすべて4着以下という極端な傾向があるので、狙うのであれば思い切った買い方が必要になってくる。今年の該当馬はフミノムーンメラグラーナの2頭で、どちらも今年芝1200m1着がある4歳馬と好走の資格を満たしており、一発に注意したいところだ。

ライタープロフィール

出川塁(でがわ るい)

1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。


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