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第1064回 安田記念の着順からマイルCSを占う!

2016/11/17(木)

今週は京都競馬場でマイルCSが行われる。昨年の覇者であり絶対王者であるモーリスが、中距離路線へ向かったため今年は不在。混戦が予想されるメンバー構成となっている。今回は、同年の安田記念の着順に注目。マイルCSとの関連性を調べ、そこから今回の展望を行ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 過去10年のマイルCS好走馬と同年の安田記念の関係

着順 馬名 人気 安田 備考
15年 1 モーリス 4 1 後に天皇賞(秋)1着
2 フィエロ 2 4  
3 イスラボニータ 1 天皇賞秋3着
14年 1 ダノンシャーク 8 4  
2 フィエロ 3 8 スワンS3着
3 グランデッツァ 9 11 都大路S1着(R)
13年 1 トーセンラー 2 天皇賞春2着
2 ダイワマッジョーレ 3 9 スワンS2着
3 ダノンシャーク 1 3 富士S1着
12年 1 サダムパテック 4 9 京王杯SC1着
2 グランプリボス 1 2 スワンS1着
3 ドナウブルー 5 10 関屋記念1着(R)
11年 1 エイシンアポロン 5 富士S1着、朝日杯FS2着
2 フィフスペトル 11 京成杯AH1着、朝日杯FS2着
3 サプレザ 4 サンチャリオットS1着
10年 1 エーシンフォワード 13 10 阪急杯1着
2 ダノンヨーヨー 1 富士S1着、4連勝中
3 ゴールスキー 6 3連勝中
09年 1 カンパニー 1 4 前走天皇賞(秋)1着
2 マイネルファルケ 14  
3 サプレザ 2 サンチャリオットS1着
08年 1 ブルーメンブラット 4 ヴィクトリアマイル3着
2 スーパーホーネット 1 8 毎日王冠・京王杯SC1着
3 ファイングレイン 10 高松宮記念1着
07年 1 ダイワメジャー 1 1 前年天皇賞(秋)1着
2 スーパーホーネット 4 11 スワンS1着
3 スズカフェニックス 5 5 高松宮記念1着
06年 1 ダイワメジャー 1 4 前走天皇賞(秋)1着
2 ダンスインザムード 3 5 過去に天皇賞(秋)2着
3 シンボリグラン 8 7 スワンS2着

まずは過去10年のマイルCSで3着以内に好走した馬(表1参照)を記した。そこに同年の安田記念での着順を追加。出走していなかった馬に関しては「不」と記してある。昨年、モーリスが安田記念との春秋マイルG1制覇を果たしたわけだが、基本的には同年の安田記念との関連性は強いレースである。マイルCSの好走馬30頭のうち、春の安田記念に出走していた馬は19頭いた。つまり、好走馬の約6割を占めていたことになる。その内、安田記念で5着以内に好走していた馬は11頭。好着順を取っていた方が、今回も期待できるということになる。

■表2 安田記念の成績別、マイルCSでの着別度数

  1着 2着 3着
安田記念1〜5着 5 4 2
安田記念6着以下 2 3 3
安田記念不出走 3 3 5

以上の結果をまとめたものが表2。安田記念で1〜5着に好走していた馬が、昨年のモーリスを含め過去10年のマイルCSで5勝。2着が4回、3着が2回。安田記念で6着以下だった馬は、1着が2回、2着が3回、3着が3回。そして安田記念不出走だった馬は1着が3回、2着が3回、3着が5回という結果となった。そして次からは、その安田記念での着順(3パターン)に分けて、好走馬を見ていきたい。

まず、安田記念で1〜5着に好走した馬について。結論から言うと、複数の古馬G1で好走した図抜けた実力馬が多い。マイルCSで優勝を飾ったのはモーリス、ダノンシャーク、カンパニー、ダイワメジャー(2回)。カンパニーとダイワメジャーに関してはすでに天皇賞(秋)を制しており、モーリスは後に天皇賞(秋)を制することになった。06年2着ダンスインザムードも過去に天皇賞(秋)で2着の実績があり、同年のヴィクトリアマイルを制していた。過去に芝1600〜2000mの古馬G1を勝っている馬が出てくれば非常に有力で、1着を狙える確率が一層高まる。

次に安田記念で6着以下だった馬を見ていきたい。好走馬のパターンとしては前走スワンSで3着以内だった馬。14年2着のフィエロや06年3着のシンボリグランが該当する。そして、同年の芝1400mの重賞で1着だった馬。12年1着のサダムパテックや08年2着のスーパーホーネットが該当する。最後に、今年に芝のオープンクラスのレースでレコード勝ちをしていた馬。14年3着グランデッツァは都大路S、12年3着のドナウブルーは関屋記念でレコード勝ちしていた。この3パターンの実績に注目してみたい。

最後に安田記念不出走だった馬についてみていく。好走馬のパターンとして注目なのは、別路線から来たG1好走馬。13年優勝のトーセンラーは天皇賞(春)で2着だった馬。昨年3着のイスラボニータは前走天皇賞(秋)で3着。08年ブルーメンブラットは、ヴィクトリアマイルで3着。外国馬であるサプレザもサンチャリオットSという英国のマイルG1を勝利しており、格という意味では上位の存在だった。

あとは同年の秋にマイル重賞を勝ち、なおかつ過去にマイルG1で好走経験がある馬。11年1着エイシンアポロンや2着のフィフスペトルがまさにそのタイプ。ともにかつて朝日杯FSで2着入った実績があった。

そして上がり馬タイプとしては10年2着のダノンヨーヨーや、同3着のゴールスキーがあげられる。前者は富士Sを含めて4連勝中。後者は条件戦ながら3連勝中だった。09年に2着と激走したマイネルファルケ以外は、ほぼこれらのタイプに属しており、G1好走実績か連勝中の勢いを持つ馬でないとここでの好走は難しいと言えるだろう。

【結論】

それでは今年のマイルCSを占っていこう。出走予定馬は表3の通り。今年の安田記念の着順で区分して上から並べて記した。

■表3 今年のマイルCS出走予定馬

馬名 安田 備考
フィエロ 7 3  
サトノアラジン 5 4 スワンS1着
イスラボニータ 5 5 過去に天皇賞(秋)3着
ディサイファ 7 6  
ダノンシャーク 8 7  
クラレント 7 8  
ロードクエスト 3 京成杯AH1着、NHKマイルC2着
ヤングマンパワー 4 富士S1着、3連勝中
ガリバルディ 5  
サトノルパン 5  
ネオリアリズム 5  
マジックタイム 5  
ミッキーアイル 5 スプリンターズS2着
ウインプリメーラ 6  
サンライズメジャー 7  
テイエムタイホー 7  
スノードラゴン 8  
ダコール 8  

2016/10/29 京都11R 毎日放送賞スワンS(G2) 1着 11番 サトノアラジン

まず、安田記念で5着以内に入っていた馬は3頭。フィエロとサトノアラジン、イスラボニータ。一応、このカテゴリーに属する馬の方がここでは好着順を狙える可能性が高くなっている。個別にみていくと、フィエロは目下、2連連続でこのレースで2着。実績は十分で、3度目の正直で優勝を狙う立場。ただし、今年は前走スワンSが9着。過去2年と同様のステップだが、着順は今年が最も悪い。この点が気になる。

サトノアラジンも昨年のマイルCSで4着と善戦。今年は前走スワンSを制しており、上昇傾向。感触的には悪くない。イスラボニータも昨年のマイルCSが出遅れながら3着。G1実績という意味では本馬が最もある。ただ、天皇賞(秋)好走の実績が一年以上の前の話。モーリスやカンパニーなどと同等の評価をするわけにはいかない。非常に悩むところではあるが、この3頭の中であればサトノアラジンを最上位に取ってみたい。

2016/10/22 東京11R 富士ステークス(G3) 1着 3番 ヤングマンパワー

次に安田記念6着以下だった馬。ここも今年は3頭が該当した。ただ、いずれも前走成績は芳しくない。今年の成績を見ても重賞を勝っているのはディサイファのみ。その実績にしても芝2200mのAJC杯であり、つながりは薄いとみる。

残るは安田記念不出走組。これまでの残りとなるので、かなり多くの馬が該当する。中でも注目すべきは、前走富士Sを優勝し、目下3連勝中のヤングマンパワー。そして、前走富士Sは敗れたが、この秋の京成杯AHを制したロードクエスト。同馬は朝日杯FSではなく、NHKマイルCで2着の実績がある。あとは別路線のG1好走馬として、ミッキーアイルが挙げられる。今年の高松宮記念とスプリンターズSで2着と好走している。いずれも勝ち切るには大変という印象だが、連下候補としてこの3頭が有力馬と見たい。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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