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第1060回 ハンデ戦でも上位人気が強いアルゼンチン共和国杯

2016/11/3(木)

今週日曜には、東京競馬場で古馬G2のハンデ戦・アルゼンチン共和国杯が行われる。昨年の優勝馬・ゴールドアクターが有馬記念を制するなど、秋後半のG1、あるいは来春の天皇賞などにも繋がるこの一戦を、データから分析したい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JV馬天楼 for データde出〜たを利用した。

■表1 人気別成績

人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1 3-1-1-5/10 30.0% 40.0% 50.0% 93% 76%
2 3-3-0-4/10 30.0% 60.0% 60.0% 138% 110%
3 2-1-3-4/10 20.0% 30.0% 60.0% 152% 128%
4 0-4-0-6/10 0.0% 40.0% 40.0% 0% 117%
5 0-0-0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
6 0-0-2-8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 71%
7 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 127% 35%
8 0-0-1-9/10 0.0% 0.0% 10.0% 0% 43%
9 0-0-2-8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 113%
10 0-1-1-8/10 0.0% 10.0% 20.0% 0% 142%
11 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 251% 92%
12〜 0-0-0-61/61 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

2015/11/8 東京11R アルゼンチン共和国杯(G2) 1着 15番 ゴールドアクター (1番人気)

アルゼンチン共和国杯はハンデ戦ながら、上位人気馬が安定した走りを見せるレースだ。過去10年の人気別成績では、1〜4番人気が計【8.9.4.19】で複勝率52.5%。特に連対が多く、連対馬20頭中17頭がこの4番人気以内から出ている。また、優勝馬10頭中8頭は3番人気以内。穴っぽいところなら、9〜11番人気が計【1.1.3.25】で複勝率16.7%、複勝回収率115%。12番人気以下の出番はなかった。

■表2 ハンデ重賞過去10年の1〜4番人気連対数トップ6

レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 連対数
アルゼンチン共和国杯 8-9-4-19/40 20.0% 42.5% 52.5% 17
ダイヤモンドS 9-6-2-23/40 22.5% 37.5% 42.5% 15
シリウスS 7-8-6-19/40 17.5% 37.5% 52.5% 15
日経新春杯 6-9-5-20/40 15.0% 37.5% 50.0% 15
中山金杯 9-5-4-22/40 22.5% 35.0% 45.0% 14
シルクロードS 8-6-3-23/40 20.0% 35.0% 42.5% 14

参考までに、過去10年のハンデ重賞における1〜4番人気の成績を調べると、17連対を記録するのはこのアルゼンチン共和国杯のみ。2位のダイヤモンドS以下は15連対と、頭ひとつ抜けている。勝ち鞍で見れば、ほかに京成杯AHや函館記念の1〜4番人気9勝などもあるが、いずれにしても、ハンデ重賞としては平穏な部類に入るレースだ。

■表3 ハンデ別成績(牡・セン馬)

斤量 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜4人気 同複勝率 5人気〜 同複勝率
〜49kg 0-0-0-2/2 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 該当なし 0-0-0-2 0.0%
49.5〜51kg 0-0-2-12/14 0.0% 0.0% 14.3% 0% 71% 0-0-2-12 14.3%
51.5〜53kg 1-0-2-22/25 4.0% 4.0% 12.0% 35% 42% 1-0-0-0 100.0% 0-0-2-22 8.3%
53.5〜55kg 2-3-3-41/49 4.1% 10.2% 16.3% 23% 45% 2-3-2-7 50.0% 0-0-1-34 2.9%
55.5〜57kg 5-3-1-39/48 10.4% 16.7% 18.8% 55% 49% 4-3-0-7 50.0% 1-0-1-32 5.9%
57.5〜59kg 2-4-2-15/23 8.7% 26.1% 34.8% 126% 113% 1-3-2-5 54.5% 1-1-0-10 16.7%

表3は、牡・セン馬のハンデ別成績(今年は牝馬の登録なし)。重ハンデ馬が実績を買われて人気になることが多く、またその人気馬が好結果を出しているため、単純にハンデ別だけで見ると57.5キロ以上の安定感が際立つ。ただ、57キロ以下でも1〜4番人気なら重ハンデと遜色ないため、上位人気に推された馬ならハンデは気にしなくて良いだろう。5番人気以下になると、55キロ以下の馬は好走しても3着止まりだ。

■表4 年齢別成績(牡・セン馬)

年齢 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜4人気 5人気〜
3歳 0-0-2-1/3 0.0% 0.0% 66.7% 0% 306% 0-0-1-0 0-0-1-1
4歳 7-4-4-25/40 17.5% 27.5% 37.5% 85% 98% 7-4-1-6 0-0-3-19
5歳 1-3-3-36/43 2.3% 9.3% 16.3% 9% 46% 1-2-2-8 0-1-1-28
6歳 2-3-1-34/40 5.0% 12.5% 15.0% 94% 59% 0-3-0-4 2-0-1-30
7歳以上 0-0-0-35/35 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0% 0-0-0-1 0-0-0-34

同じく牡・セン馬について、年齢別の成績を見ると、4歳馬が断然。ただし、その4歳馬で連対したのは1〜4番人気ばかりで、5番人気以下は3着までに終わっている。あまり波乱は期待できないレースだが、穴馬を連対候補にするなら5〜6歳馬。7歳以上は好走なし、そして3歳は本年の登録馬不在だ。

■表5 脚質別成績

脚質 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収 1〜4人気 同複勝率
逃げ 1-0-0-9/10 10.0% 10.0% 10.0% 251% 92% 該当なし
先行 5-3-2-24/34 14.7% 23.5% 29.4% 62% 70% 5-3-1-3 75.0%
中団 4-7-6-62/79 5.1% 13.9% 21.5% 37% 61% 3-6-2-9 55.0%
後方 0-0-2-46/48 0.0% 0.0% 4.2% 0% 22% 0-0-1-7 12.5%
※Target frontier JVによる分類

脚質別では、好走馬の大半が「先行」か「中団」。この表のポイントは、「後方」になってしまうと、表1で好成績だった1〜4番人気馬でも【0.0.1.7】に終わっていることだ。

■表6 前走クラス・レース別成績(レースは好走馬輩出レース)

前走クラス 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
1000万下 1-0-3-2/6 16.7% 16.7% 66.7% 85% 266%
1600万下 3-3-1-25/32 9.4% 18.8% 21.9% 54% 55%
OPEN特別 2-0-2-33/37 5.4% 5.4% 10.8% 42% 31%
G3 0-0-0-13/13 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
G2 4-6-2-61/73 5.5% 13.7% 16.4% 51% 41%
G1 0-1-2-7/10 0.0% 10.0% 30.0% 0% 168%
オールカマー 2-3-0-16/21 9.5% 23.8% 23.8% 41% 50%
オクトーバーS 2-2-1-10/15 13.3% 26.7% 33.3% 73% 76%
アイルランドT 2-0-2-9/13 15.4% 15.4% 30.8% 121% 90%
京都大賞典 1-3-1-29/34 2.9% 11.8% 14.7% 12% 26%
札幌記念 1-0-1-2/4 25.0% 25.0% 50.0% 627% 275%
古都S 1-0-0-2/3 33.3% 33.3% 33.3% 210% 66%
鳴滝特別 1-0-0-0/1 100.0% 100.0% 100.0% 510% 230%
大原S 0-1-0-2/3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 136%
宝塚記念 0-1-0-2/3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 206%
本栖湖特別 0-0-3-0/3 0.0% 0.0% 100.0% 0% 456%
天皇賞(春) 0-0-1-4/5 0.0% 0.0% 20.0% 0% 160%
日本ダービー 0-0-1-0/1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 260%

表6は前走クラス・レース別成績。オクトーバーSには11年オーロCを含み、大原Sには昨年のオルフェーヴルメモリアルを含んでいる。前走条件戦出走馬でも通用しており、1000万組は出走全馬が前走1着、そのうち今回ひと桁人気なら【1.0.3.0】と馬券圏内を外していない。前走オープン特別組は好走4頭すべて、前走アイルランドTで4番人気以内かつ4着以内の馬。また、表にはないが前走が北海道の芝2600m戦だった馬は【0.0.0.22】に終わっている。

■表7 前走1600万組の好走馬

馬名 性齢 ハンデ 人気 着順 前走 距離 人気 着順
07 リキアイサイレンス 牡6 52 9 3 オクトーバーS 2400 7 1
08 スクリーンヒーロー 牡4 53 3 1 オクトーバーS 2400 2 2
ジャガーメイル 牡4 56 2 2 オクトーバーS 2400 1 1
09 アーネストリー 牡4 55 4 2 大原S 2000 1 1
11 トレイルブレイザー 牡4 55 3 1 古都S 2200 1 2
12 ムスカテール 牡4 55 3 2 オクトーバーS 2400 1 1
15 ゴールドアクター 牡4 56 1 1 オクトーバーS 2400 1 1

表6本文で触れなかった中から、前走1600万組の好走馬を挙げたのが表7である。前走上位人気で連対していた馬が中心になり、この7頭中6頭が4番人気以内、同じく6頭が4歳馬だった。

■表8 前走重賞からの好走馬

馬名 性齢 ハンデ 人気 着順 前走 人気 着順
10 ジャミール 牡4 56 2 2 オールカマー 2 5
12 ルルーシュ 牡4 56 2 1 1 4
14 フェイムゲーム 牡4 57 2 1 4 6
クリールカイザー 牡5 56 4 2 12 3
15 メイショウカドマツ 牡6 55 4 2 10 7
06 トウショウナイト 牡5 57.5 1 1 京都大賞典 5 3
アイポッパー 牡6 58 2 2 3 6
08 アルナスライン 牡4 58 1 3 1 5
11 オウケンブルースリ 牡6 58.5 1 2 3 3
13 アドマイヤラクティ 牡5 57.5 4 2 5 4
09 ミヤビランベリ 牡6 57.5 11 1 札幌記念 3 14
13 ルルーシュ 牡5 57.5 3 3 3 15
09 ヒカルカザブエ 牡4 56 10 3 天皇賞(春) 7 7
15 レーヴミストラル 牡3 55 3 3 日本ダービー 4 9
07 トウカイトリック 牡5 57.5 10 2 宝塚記念 14 9

前走重賞組は、オールカマー・京都大賞典以外なら大敗から巻き返した馬が多く、今回2桁人気の馬も3頭が含まれる。対してオールカマー・京都大賞典組は4番人気以内ばかり、前走も悪くても7着までには収めている。

■表9 前走オールカマー・京都大賞典組のハンデ・今回人気別成績

前走 ハンデ・人気 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収 複回収
オールカマー 57キロ以下 2-3-0-12/17 11.8% 29.4% 29.4% 51% 61%
57.5キロ以上 0-0-0-4/4 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
1〜4番人気 2-3-0-5/10 20.0% 50.0% 50.0% 87% 105%
5番人気以下 0-0-0-11/11 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
京都大賞典 57キロ以下 0-0-0-23/23 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
57.5キロ以上 1-3-1-6/11 9.1% 36.4% 45.5% 37% 81%
1〜4番人気 1-3-1-6/11 9.1% 36.4% 45.5% 37% 81%
5番人気以下 0-0-0-23/23 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表9は、前走オールカマー組、京都大賞典組について、ハンデ別と今回人気別成績を調べたものだ。表8にあった通り、両レースとも好走馬は4番人気以内ばかり。5番人気以下の馬はオールカマーが【0.0.0.11】、京都大賞典が【0.0.0.23】と、それぞれ出走数が多いにも関わらず好走がない。また、ハンデ別では、オールカマー組の好走は57キロ以下、対して京都大賞典組は57.5キロ以上ばかり。特に京都大賞典組の57キロ以下は該当馬が23頭もありながら、全馬圏外である。

■表10 オールカマー、京都大賞典以外の重賞からの好走馬

馬名 人気 着順 G2、芝2400m以上実績
07 トウカイトリック 10 2 阪神大賞典2着
09 ミヤビランベリ 11 1 目黒記念1着
ヒカルカザブエ 10 3 阪神大賞典2着
13 ルルーシュ 3 3 前年1着、目黒記念2着
15 レーヴミストラル 3 3 青葉賞1着

最後に、オールカマー・京都大賞典以外の重賞から好走した5頭も見ておきたい。この5頭の共通点は、芝2400m以上のG2で連対実績を持っていたこと。昨年は3歳のレーヴミストラルが日本ダービー以来で3着に食い込んだが、同馬でも青葉賞優勝馬。経験豊富な古馬なら確実にクリアしたい条件だ。なお、オールカマーや京都大賞典組なら、昨年2着のメイショウカドマツや、13年2着のアドマイヤラクティなどが、芝2400m以上のG2連対実績を持たなくても好走している。

【結論】

ハンデ重賞の中で上位人気の安定感が光るアルゼンチン共和国杯。道中「後方」に置かれないかぎりは、1〜4番人気の信頼性は高い。その上位人気馬であればハンデは不問。年齢別では4歳馬が好結果を出し、7歳以上の好走はない。前走は条件戦組でも通用し、重賞ならオールカマーか京都大賞典組の4番人気以内馬が狙いだ。

2016/8/20 新潟11R 日本海ステークス 1着 6番 ヴォルシェーブ

今年の登録馬を見ると、出走馬が多かった京都大賞典組が不在。また、オールカマー組3頭も、好走条件となる4番人気以内に確実に食い込めそうな馬はいない。そこで、他のレースから何頭か候補を挙げてみたい。連対率が高い1600万条件組では、日本海Sで1番人気1着(表7)のヴォルシェーブ。1600万組は4歳が理想だが(本馬は5歳)、今回も上位人気に食い込みそうなだけに、まずこの馬を挙げたい。そして表6本文で触れたアイルランドTを、やはり1番人気で勝ってきたハギノハイブリッド。重賞以外ではこの2頭が挙げられる。

一方、重賞組はオールカマーと京都大賞典を除くと、好走馬が5頭しかおらず(表10)、G1組ですら連対率10.0%(表6)。ただ、そんな中では、好成績の4歳馬(表4)シュヴァルグラン。また、全体的に上位人気が安定した傾向から、アルバートも無視はできない。ともに長距離G2を勝っており、表10の実績面もクリアする。また、人気面は微妙ながら一昨年の覇者・フェイムゲームにも可能性はあるだろう。いずれにしても、今年は一長一短のメンバー構成になったため、このあたりを中心にしつつ、ほかに気になる馬がいればデータには目をつむって馬券に加えていってもよさそうな印象だ。

【追記】

木曜に発表された出馬表によるとハギノハイブリッドは回避。そこでもう1頭加えるなら4歳馬・モンドインテロ。表6本文で触れたように前走札幌芝2600m組は不振だが、表4で好成績の4歳馬は本馬とシュヴァルグラン2頭のみである。

ライタープロフィール

浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。


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