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第1056回 二冠達成かリベンジか!? 菊花賞を占う

2016/10/20(木)

今週日曜日には菊花賞が行われる。牡馬クラシック最後の大一番となる一戦だ。ダービー馬マカヒキは不在だが、皐月賞馬ディーマジェスティと、実力馬サトノダイヤモンドが出走予定。ともに前走トライアルを勝利しており、本番で人気になることは間違いない。果たして勝つのはどちらか、あるいは別の馬が頂点に立つのか。データから占ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 菊花賞出走馬の前走レース別成績(過去10年)

順位 前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1 神戸新聞G2 8- 7- 5-50/70 11.4% 21.4% 28.6% 129 88
2 セントラG2 1- 2- 2-43/48 2.1% 6.3% 10.4% 27 35
3 野分特別1000 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 640 200
4 京都大賞G2 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0 290
5 兵庫特H1000 0- 0- 2- 4/ 6 0.0% 0.0% 33.3% 0 243
6 支笏湖特1000 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0 520
7 HTB賞1000 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
8 兵庫特別1000 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
9 野分特H1000 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
10 習志野特1000 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
11 九十九里1000 0- 0- 0- 4/ 4 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
12 本栖湖特1000 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
13 東京優駿G1 0- 0- 0- 2/ 2 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

先週の秋華賞は前走紫苑Sに出走していた馬によるワン・ツー決着となった。1番人気のビッシュこそ敗れたが、これまで圧倒的優位と見られていたローズS組の牙城を崩した形となった。やはり、紫苑Sが重賞に昇格した影響があったと、ひとまずは見ていいだろう。

その点に関し、今年の牡馬クラシック戦線には、大きな変化はないと思われる。従来通り、神戸新聞杯とセントライト記念。この2つのレースがトライアル競走として、重要な役割を担っている。そのあたりを考えながら、過去10年のデータで見ていこう。

表1は菊花賞出走馬の前走レース別成績。神戸新聞杯組が【8.7.5.50】と圧倒。出走馬の数もさることながら、好走馬の数でも他のレースを大きく引き離している。2位はセントライト記念組。実に連対馬の9割はこの組から出ており、同組の取捨を考えることが最も大事になってくる。

■表2 神戸新聞杯組の前走着順成績(過去10年)

前入線順位 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
前走1着 3- 2- 1- 3/ 9 33.3% 55.6% 66.7% 48 90
前走2着 1- 3- 0- 4/ 8 12.5% 50.0% 50.0% 105 100
前走3着 4- 1- 1- 3/ 9 44.4% 55.6% 66.7% 866 270
前走4着 0- 0- 1- 5/ 6 0.0% 0.0% 16.7% 0 65
前走5着 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走6〜9着 0- 0- 2-20/22 0.0% 0.0% 9.1% 0 40
前走10着〜 0- 1- 0-10/11 0.0% 9.1% 9.1% 0 77

表2は神戸新聞杯組の前走着順別成績。本番への優先出走権が与えられる3着以内に入ることが、いかに大事かがひと目でわかる。4着以下からの巻き返しはかなり厳しく、トライアルといえどもおかしな競馬はできないのだ。ただ、勝利が条件というわけではない。連対率や複勝率は、1着馬も3着馬も全く同じ。2着馬も連対率は50%以上ある。つまり3着以内に好走していれば、着順はあまり問われないというわけだ。むしろ配当妙味がある3着馬の方が狙い目とも言える。

■表3 神戸新聞杯組の前走着差別成績(過去10年)

前走着差 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
勝0.3〜0.5 3- 0- 1- 1/ 5 60.0% 60.0% 80.0% 88 98
勝0.1〜0.2 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
勝0.0 0- 2- 0- 1/ 3 0.0% 66.7% 66.7% 0 106
負0.0 1- 1- 0- 1/ 3 33.3% 66.7% 66.7% 230 183
負0.1〜0.2 3- 0- 0- 0/ 3 100.0% 100.0% 100.0% 1876 383
負0.3〜0.5 1- 3- 3- 7/14 7.1% 28.6% 50.0% 165 172
負0.6〜0.9 0- 0- 0-18/18 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
負1.0〜1.9 0- 1- 1-18/20 0.0% 5.0% 10.0% 0 62
負2.0〜2.9 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

神戸新聞杯組についてもう少し詳しく見ていく。表3は着差別の成績。3着以内ならばOKとはいえ、あまり離されていると本番でのチャンスが薄くなる。より僅差で負けている方が有力となる。タイム差なし、もしくは0.1〜0.2秒差以内であればチャンスは十分。かなり好走率は高い。多少成績は落ちるが、0.3〜0.5秒差以内も有力で、好走馬の数も多い。逆に0.6秒以上離されている場合は、大きな割り引きが必要となる。

勝ち馬に関して言うと、タイム差なしだった場合は【0.2.0.1】。過去10年では勝利がない。0.3〜0.5秒差をつけて勝った場合は【3.0.1.1】。トライアルで圧倒して勝った場合のみ、本番で非常に有力と考えていいだろう。

■表4 セントライト記念組の前走着順別成績(過去10年)

前走着差 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
前走1着 1- 0- 1- 6/ 8 12.5% 12.5% 25.0% 167 67
前走2着 0- 1- 1- 6/ 8 0.0% 12.5% 25.0% 0 73
前走3着 0- 1- 0- 8/ 9 0.0% 11.1% 11.1% 0 61
前走4着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走5着 0- 0- 0- 3/ 3 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走6〜9着 0- 0- 0- 9/ 9 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
前走10着〜 0- 0- 0- 8/ 8 0.0% 0.0% 0.0% 0 0

続いてセントライト記念組を考えていく。表4は同組の前走着順別成績を示した。結論から言うと、神戸新聞杯と全く同じ考えでいい。セントライト記念でも3着以内の好走が求められ、なおかつ必ずしも勝利が条件ではない。ただ、今年に入っての実績は重要。セントライト記念1着馬で本番でも好走したのは、昨年のキタサンブラックと07年のロックドゥカンブのみ。前者は春にスプリングS、後者は6月にラジオNIKKEI賞を勝っていた。条件戦などで経験を積み、セントライト記念で重賞初制覇となった馬は苦戦している。

セントライト記念2着馬で、11年菊花賞で3着に好走したトーセンラーも春にきさらぎ賞を勝っていた。その他に好走したスカイディグニティやフォゲッタブルは、春にクラシックを戦っていなかった。セントライト記念が重賞初挑戦というケースだった。

■表5 前走1000万クラス組の前走距離別成績(過去10年)

前走距離 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単回収率 複回収率
1600m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1700m 0- 0- 0- 1/ 1 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
1800m 1- 0- 0-11/12 8.3% 8.3% 8.3% 160 50
2000m 0- 0- 0-12/12 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
2400m 0- 0- 2- 6/ 8 0.0% 0.0% 25.0% 0 182
2500m 0- 0- 0- 5/ 5 0.0% 0.0% 0.0% 0 0
2600m 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0 260

表5は前走1000万クラス組の前走距離別成績。神戸新聞杯とセントライト記念組以外を狙うならば、前走1000万クラス組が基本となる。無論、勝っていることが条件で、なおかつ芝2400m以上のレースを使っているかが重要だ。芝1800〜2000mといった中距離を勝っているような馬は、大きな割り引きが必要。芝2500mが【0.0.0.5】である点は気になるが、なるべく長い距離を経験し、勝っていることがポイントだ。トライアル以外の重賞から好走した07年のアルナスラインも、芝2400mの京都大賞典を使っていた。

【結論】

それでは今年の菊花賞を占っていこう。出走予定馬は表6の通り。

■表6 今年の菊花賞出走予定馬

馬名 前走レース 前着 前人 着差 備考
サトノダイヤモンド 神戸新聞G2 1 1 0  
ミッキーロケット 神戸新聞G2 2 6 0  
レッドエルディスト 神戸新聞G2 3 4 0.5  
カフジプリンス 神戸新聞G2 4 5 0.5  
エアスピネル 神戸新聞G2 5 2 0.7  
アグネスフォルテ 神戸新聞G2 7 10 1.3  
イモータル 神戸新聞G2 8 7 1.3  
ジョルジュサンク 神戸新聞G2 10 8 1.4  
ディーマジェスティ セントラG2 1 1 0 皐月賞1着
プロディガルサン セントラG2 3 3 0.2  
ネイチャーレット セントラG2 4 11 0.4  
マウントロブソン セントラG2 7 4 0.6 スプリングS1着
サトノエトワール 兵庫特H1000 2 4 0.1  
シュペルミエール 兵庫特H1000 1 1 0.1  
コスモジャーベ 九十九里1000 2 7 0  
レインボーライン 札幌記念G2 3 4 0.4  
ウムブルフ 札幌日H1000 1 1 -0.8  
ジュンヴァルカン 三田特H1000 1 1 0.2  
ミライヘノツバサ 習志野特1000 1 2 0.2  
※フルゲート18頭。

2016/9/25 阪神11R 神戸新聞杯(G2) 1着 14番 サトノダイヤモンド

まずは神戸新聞杯組を見ていく。勝ち馬のサトノダイヤモンドを筆頭に、多頭数がエントリーしている。たが、本番でも有力視できるのは3着以内の馬まで。よって、勝ち馬に加え、ミッキーロケットとレッドエルディストが候補となる。春の実績ではサトノダイヤモンドが断然だが、神戸新聞杯での着差はわずかにクビ。2着馬とのタイム差はなかった。これは過去の傾向によると、危険と言える着差。とても勝利濃厚とは言い難い。むしろ、タイム差なしの2着に迫ったミッキーロケットの方に注目できる。配当妙味を考えても狙い目といえそうだ。少し離れて0.5秒差だったレッドエルディストという評価とする。

2016/9/18 中山11R 朝日セントライト記念(G2) 1着 4番 ディーマジェスティ

続いてセントライト記念組を見ていく。3位までに入線し、登録があったのはディーマジェスティとプロディガルサン。こちらもディーマジェスティはクビ差の辛勝だったが、春に皐月賞を勝っているのは強力なプラス材料。一方、プロディガルサンは、春はクラシックに出走。純粋な上がり馬というわけではない。よって、ディーマジェスティのみを推奨する。本番ではサトノダイヤモンドと人気を分けそうだが、ディーマジェスティの方が有力と見たい。

あとは、押さえとして前走阪神芝2400mの兵庫特別を勝ったシュペルミエール、前走札幌芝2600mの札幌日刊スポーツ杯を圧勝したウムブルフをマークする。

ライタープロフィール

小田原智大(おだわら ともひろ)

1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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