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第1054回 ローズS組の好走馬傾向に注目! 秋華賞を分析する

2016/10/13(木)

今週は日曜に京都競馬場で牝馬三冠の最終戦となる秋華賞が行われる。一夏越えて、春の実績馬と夏の上がり馬がG1のタイトルをかけてぶつかり合う。今年はオークスを制し、前哨戦のローズSも勝利したシンハライトが故障によって回避。本命視された馬がいなくなったことで混戦気配が高まっている。今回のデータde出〜たでは、2011年以降の近5年のデータから好走馬の特徴を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.TARGET frontier JVを利用した。

■表1 秋華賞過去5回の3着以内馬一覧(2011年以降)

年/馬場 着順 馬名 勝ちタイム 人気 4角通過順 上がり3F 前半1000m通過 レース上がり
2015(良) 1 ミッキークイーン 1分56秒9 1 6 34秒6 57秒4 35秒3
2 クイーンズリング クビ 5 14 34秒1
3 マキシマムドパリ 1馬身1/4 8 3 35秒0
2014(良) 1 ショウナンパンドラ 1分57秒0 3 5 34秒3 58秒0 35秒3
2 ヌーヴォレコルト クビ 1 10 34秒0
3 タガノエトワール 1馬身1/4 4 8 34秒4
2013(良) 1 メイショウマンボ 1分58秒6 3 8 34秒2 58秒9 35秒5
2 スマートレイアー 1馬身1/4 2 14 34秒0
3 リラコサージュ アタマ 15 11 34秒1
2012(良) 1 ジェンティルドンナ 2分0秒4 1 9 33秒1 62秒2 35秒2
2 ヴィルシーナ ハナ 2 2 33秒9
3 アロマティコ 1馬身1/2 6 11 33秒1
2011
(やや重)
1 アヴェンチュラ 1分58秒2 2 2 34秒9 58秒3 35秒8
2 キョウワジャンヌ 1馬身1/4 7 3 34秒8
3 ホエールキャプチャ 1馬身1/4 1 5 34秒7

まず表1は近5年の上位3着以内馬一覧。超スローペースとなった12年を除いて、前半1000m通過は57〜58秒台のハイペースで推移しており、勝ちタイムも1分56秒9〜58秒6と速い時計の決着となっている。これらの年では速い流れのなかでも自身の上がりが34秒台を使える馬が上位に好走している。4角通過順を見ると、昨年2着のクイーンズリングら10番手以下から追い込んだ馬も入っている。今年も良馬場なら速い時計の決着になることが想定され、高速決着に対応できる馬を狙っていきたい

また、人気順では過去5年はいずれも上位3番人気以内の馬が勝利している。10番人気以下の激走は13年3着リラコサージュのみで、2・3着も一ケタ人気の馬で伏兵が好走する印象だ。

■表2 秋華賞の枠番別成績(2011年以降)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
1枠 0- 3- 1- 6/10 0.0% 30.0% 40.0% 0% 108%
2枠 1- 1- 0- 8/10 10.0% 20.0% 20.0% 31% 24%
3枠 1- 0- 1- 8/10 10.0% 10.0% 20.0% 101% 76%
4枠 0- 0- 0-10/10 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%
5枠 0- 1- 0- 9/10 0.0% 10.0% 10.0% 0% 40%
6枠 0- 0- 2- 8/10 0.0% 0.0% 20.0% 0% 38%
7枠 1- 0- 1-12/14 7.1% 7.1% 14.3% 9% 169%
8枠 2- 0- 0-13/15 13.3% 13.3% 13.3% 54% 23%

表2は枠番別成績。8枠の馬が13年メイショウマンボ、昨年のミッキークイーンと2勝をあげているが、いずれもオークス馬で長く速い脚が使えるタイプだった。注目したいのは1枠に入った馬。勝ち星こそないものの、2着3回・3着1回で複勝率40%と高い。特に1枠1番の馬は【0.3.0.2】で13年スマートレイアーら2着3回と好成績をあげている。 最内枠から好ポジションでレースを進めることができる1枠の馬、特に1番の馬はチェックしておきたい。

■表3 秋華賞の所属別成績(2011年以降)

調教師分類 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収値 複勝回収値
美浦 0- 1- 1-37/39 0.0% 2.6% 5.1% 0% 5%
栗東 5- 4- 4-37/50 10.0% 18.0% 26.0% 45% 107%

表3は出走馬の所属別成績。過去5年でハッキリとした傾向が出ており、西高東低。栗東所属の関西馬が5連勝しており、複勝率26.0%と優秀だ。複勝回収率でも100%を超えており、穴馬も関西馬から出ている。

一方、美浦所属の関東馬は2着1回、3着1回のみ。それも14年2着ヌーヴォレコルト、11年3着ホエールキャプチャとともに1番人気に支持された馬だった。これだけ関西馬に差をつけられているのは実力差というよりも、関西への輸送がリスクとして大きいということなのだろう。

■表4 秋華賞の前走レース別成績(2011年以降)

前走レース名 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ローズS 3- 4- 3-30/40 7.5% 17.5% 25.0% 23% 102%
紫苑S 1- 0- 0-24/25 4.0% 4.0% 4.0% 40% 8%
クイーンS 1- 0- 0- 3/ 4 25.0% 25.0% 25.0% 77% 32%
夕月特別(1000万下) 0- 1- 0- 2/ 3 0.0% 33.3% 33.3% 0% 60%
甲武特別(500万下) 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 560%
ムーンライトH(1600万下) 0- 0- 1- 0/ 1 0.0% 0.0% 100.0% 0% 410%
その他のレース 0- 0- 0-15/15 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表4は前走レース別成績。出走数が最も多いローズS組が12年ジェンティルドンナ、13年メイショウマンボ、昨年のミッキークイーンと3勝をあげており、やはり中心。13年3着の15番人気リラコサージュの激走があり、複勝回収率でも100%を超えている。

紫苑S組の3着以内馬は一昨年優勝のショウナンパンドラのみ。ただし、この組の最先着馬は毎年1頭ずつ5着以内には入っている。今年から重賞に昇格して、好走馬が増えていくのか注目だ。

クイーンS組の優勝は11年アヴェンチュラ。その他は条件戦組が13年2着スマートレイアー(前走夕月特別1着)、12年3着アロマティコ(前走ムーンライトH3着)、昨年3着マキシマムドパリ(前走甲武特別1着)が好走している。この3頭はいずれも前走か2走前に古馬相手の条件戦を1番人気で勝利していた

■表5 ローズS組好走馬のオープン重賞実績(2011年以降)

年度 馬名 人気 着順 前走着順 オープン重賞実績
2015 ミッキークイーン 1 1 2 オークス 1着
クイーンズリング 5 2 5 フィリーズR 1着
2014 ヌーヴォレコルト 1 2 1 オークス 1着
タガノエトワール 4 3 2 ローズS 2着
2013 メイショウマンボ 3 1 4 オークス 1着
リラコサージュ 15 3 18 スイートピーS 1着
2012 ジェンティルドンナ 1 1 1 オークス 1着ほか
ヴィルシーナ 2 2 2 クイーンC 1着
2011 キョウワジャンヌ 7 2 3 なし
ホエールキャプチャ 1 3 1 クイーンC 1着

表5はローズS組の3着以内馬のオープン重賞での実績をまとめたもの。近5年は毎年2頭ずつ3着以内に入っているが、オープンでの勝利か重賞での連対実績がなかったのは11年2着キョウワジャンヌだけ。他の9頭は前走ローズSの着順に関係なく、いずれも過去にオープンでの勝利かローズSを含む重賞での連対実績があった。この組は前走着順よりも過去のオープン重賞での実績で評価したいところだ。

■表6 秋華賞の種牡馬別成績(2011年以降)

種牡馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
ディープインパクト 3- 2- 0-12/17 17.6% 29.4% 29.4% 84% 45%
ジャングルポケット 1- 0- 0- 1/ 2 50.0% 50.0% 50.0% 155% 65%
スズカマンボ 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 520% 200%
ハーツクライ 0- 2- 0- 4/ 6 0.0% 33.3% 33.3% 0% 78%
マンハッタンカフェ 0- 1- 0- 3/ 4 0.0% 25.0% 25.0% 0% 100%
キングカメハメハ 0- 0- 3- 5/ 8 0.0% 0.0% 37.5% 0% 155%
クロフネ 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 36%
ブライアンズタイム 0- 0- 1- 1/ 2 0.0% 0.0% 50.0% 0% 1130%
その他の種牡馬 0- 0- 0-46/46 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

表6は種牡馬別成績。出走数最多のディープインパクト産駒が昨年のミッキークイーンら3勝をあげている。近4年は毎年連対馬が出ており、これら連対馬5頭はいずれも秋華賞で3番人気以内に支持されていた。ジャングルポケット産駒は11年アヴェンチュラが勝利。同産駒以外の連対馬はすべてサンデーサイレンス後継種牡馬の産駒だった。

なお、3着にはキングカメハメハ、クロフネ、ブライアンズタイムとサンデー系以外の種牡馬の産駒が入っている。

■表7 秋華賞の母父別成績(2011年以降)

母父馬 着別度数 勝率 連対率 複勝率 単勝回収率 複勝回収率
サンデーサイレンス 1- 0- 4-10/15 6.7% 6.7% 33.3% 20% 98%
フレンチデピュティ 1- 0- 0- 2/ 3 33.3% 33.3% 33.3% 336% 66%
グラスワンダー 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 520% 200%
Gold Away 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 300% 150%
Bertolini 1- 0- 0- 0/ 1 100.0% 100.0% 100.0% 130% 110%
ホワイトマズル 0- 1- 0- 1/ 2 0.0% 50.0% 50.0% 0% 90%
スピニングワールド 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 110%
Seeking the Gold 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 360%
Machiavellian 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 130%
Anabaa 0- 1- 0- 0/ 1 0.0% 100.0% 100.0% 0% 400%
Kingmambo 0- 0- 1- 2/ 3 0.0% 0.0% 33.3% 0% 753%
その他の母父馬 0- 0- 0-61/61 0.0% 0.0% 0.0% 0% 0%

最後に表7は母父別成績。母父サンデーサイレンスの馬は11年アヴェンチュラが勝利。昨年のマキシマムドパリら3着4回と多く、複勝率33.3%と優秀だ。父がサンデー系以外の種牡馬ならば、母父サンデーサイレンスの馬はチェックしておきたい。

他ではロベルト系のグラスワンダー以外は、ノーザンダンサー系かミスタープロスペクター系の種牡馬が上位に並んでいる

<結論>

■表8 今年の秋華賞の出走予定馬(10/12現在)

馬名 所属 前走成績
ヴィブロス 栗東 紫苑S 2着
カイザーバル 栗東 ローズS 3着
クロコスミア 栗東 ローズS 2着
ビッシュ 美浦 紫苑S 1着
フロンテアクイーン 美浦 紫苑S 3着
ジュエラー 栗東 ローズS 11着
ウインファビラス 美浦 紫苑S 8着
エンジェルフェイス 栗東 紫苑S 16着
パールコード 栗東 紫苑S 5着
ダイワドレッサー 美浦 ラジオNIKKEI賞 2着
デンコウアンジュ 栗東 ローズS 4着
ゲッカコウ 美浦 紫苑S 15着
ミエノサクシード 栗東 夕月特別(1000万下)1着
レッドアヴァンセ 栗東 ローズS 8着
キンショーユキヒメ 栗東 夕月特別(1000万下)3着
ネオヴェルザンディ 美浦 500万下 1着
パーシーズベスト 栗東 紫苑S 4着
フロムマイハート 栗東 ローズS 6着
ワンダーピルエット 栗東 500万下 1着
※フルゲート18頭。キンショーユキヒメ以下は抽選対象。

今年の出走予定馬は表8のとおり。

2016/4/10 阪神11R 桜花賞(G1) 1着 13番 ジュエラー

シンハライト回避によって、俄然注目されそうなのが紫苑Sを快勝したビッシュ。ただし、気になるのが関西への輸送を経験したことがない点だ。420キロ前後と小柄で馬体の維持がポイントになりそうだ。近年の関東馬不利の傾向、輸送経験がないことを考慮すると信頼度はそれほど高くないのではないか。

紫苑S2着のヴィブロスも410キロ台の小柄な馬。12年2着ヴィルシーナの全妹で姉と同じ友道厩舎の所属。前走は不利がありながらも2着に入っている。前走の反動がなければ、好勝負できるだろう。

データからは前走ローズS組のジュエラーレッドアヴァンセを推奨したい。ジュエラーはご存じのとおり、桜花賞でシンハライトを破って勝利している。前走のローズSは長期休養明けに加えて、重馬場で前目につけて持ち味の瞬発力をまったく生かせなかった。良馬場で瞬発力を生かすレースぶりをすれば、一変できるだろう。

2016/2/6 京都10R エルフィンステークス 1着 11番 レッドアヴァンセ

レッドアヴァンセは前走ローズSで8着に敗れているが、表5でこの組の好走馬の特徴を述べたように京都のオープン・エルフィンSを勝利している。坂がある東京や阪神よりも平坦の京都が断然合うことが過去の成績からも見てとれる。ローズS組からの穴馬はこの馬と見る。

他では条件戦を2連勝中の上がり馬ミエノサクシードも表4で述べたように前走は1番人気での勝利で注目。ローズS3着のカイザーバルはオープン重賞での実績がないタイプ。ただし、母父サンデーサイレンスで連下には入れておきたい。なお、クロコスミアの前走ローズS2着は展開と馬場に助けられた印象で軽視したい。

ライタープロフィール

ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。


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